前回の話から半年ほど経ってます。
弟子(アイズ)の場合
アイズは朝五時に起きていた。
理由は走り込みのためだ。
六時からでもいいのだが、ハチマンが五時に起きるためそれに合わせているのだ。
アイズ曰く、「だってひっつけって言ったし………」だそうだ。
走り込みのあとはハチマンと朝の鍛錬だ。
朝は基本的に剣を使って対人戦を行っている。
ハチマンは木の棒でアイズの悪いところを指摘していき、アイズは一太刀でも浴びせようと素直にアドバイスを聞きながらハチマンに向かっていく。
その後、朝食を食べてから違う武器などを使って鍛錬をしていく。
もし、剣がなかったときのために、最低限の扱いは覚えておこうということだ。
その後昼食を食べる。
食べたらハチマンの部屋で勉強会だ。オラリオ内の知識やダンジョンの知識ももちろんだが、オラリオ外の知識もアイズはつけて行った。
いつか悲願を叶えるためには、どうしても外の地理も必要になってくる。そのためにアイズからハチマンにお願いしたのだ。
それは日が暮れるまで続き、夕食を食べる。
食べたらまたもハチマンの部屋に行き、今度は勉強ではなく本を読む。
最近では『ジャガ丸くんが出来るまで』という本にハマっていて、九時くらいまでは本を読みふけっている。
そして就寝………という生活をしている。
師匠(ハチマン)の場合
ハチマンも5時に起きる。
すでに習慣付いてしまっているためか、あまり身体がキツイという感じはないらしい。
起きたら軽く身体を動かした後にアイズと共に走りに行く。
さすがに7歳の女の子に壁上を走れとは言えないハチマン。今はメインストリートを周回するコースを走っている。
走り終わったらアイズと鍛錬。
その後朝食をとり、アイズとの鍛錬を再開する。
昼食を挟んだ後、次は座学の時間となる。
だいたいハチマンからすれば「リヴェリアが教えるべきだろ。先生なんだし」と思うのだが、どうも首領達は【闇派閥】の対応で忙しいらしい。
なら暇になったハチマンがするしかなく、仕方なしに毎日行っている。
………仕方なしのわりにはかなり親身になっているが、そこにはつっこまない方が良いのだろう。
その後夕食を食べた後は、アイズが本を読んでいる中、ある作業を行っていた。
そう、『
ハチマンの父、ゴロウ・ヒキガヤは発展アビリテイ『神秘』を顕現させていたマジックメイカーであり、その子であるハチマンも、そのアビリテイを獲得したのだ。
『神秘』を獲得するためには膨大な知識量が必要となり、顕現させている者は世界に五人と存在しない、貴重な存在なのだ。
今製作しているのは万年筆だ。
これはフィンに頼まれたもので、これからも必要になるだろうと多めに作っているので時間がかかっている。
ちなみに今までの作品はこちら。
・万年筆
・空飛ぶベット
・空飛ぶ椅子
・羽根つきブーツ(原作アスフィのタラリア)
・条件付き宝箱
・使い魔
などなど、多岐にわたる。
その後アイズが自分の部屋に戻ったあと、ハチマンは魔導書の製作に取り掛かる。
魔導書は術者本人の魔力アビリティに影響されるため、ハチマンが作るものはほとんどが一級品である。
ちなみにアイズに見せないようにしているのは、単に魔法に頼り過ぎになってほしくないからだ。
自身の魔法をまだ教えていないのに、他の魔法なんて覚えさせられるわけがない。
少なくともあと二年は先の話だとハチマンは思っている。
そして十一時には就寝している。
この生活サイクルを繰り返しているが、実は一年前からある取り決めをしている。
それは一ヶ月ごとに生活を変えること。
簡単に言えば、一ヶ月ダンジョンに篭ったあとの一ヶ月は、地上で過ごし、次の一ヶ月はダンジョンで過ごすといった具合だ。
このやり方は、ハチマンのステータスを向上させるのため+休息を取らせるための首脳陣が考え出した処置である。
こんな生活が日常である。
ついでに現在のハチマンのステイタスを記しておくとしよう。
ハチマン・ヒキガヤ
Lv.5
力:G271(+5011)
耐久:G203(+4992)
器用:F322(+7233)
敏捷:G294(+7186)
魔力:F378(+13825)
孤独:B
耐異常:G
武人:G
神秘:H
《魔法》
【悪夢】
・闇属性
・付与魔法
・補助魔法
【闇影】
・闇を完全に支配できる
・詠唱式【我は闇と同化する者なり 我は闇を従える者なり】
・詠唱連結。詠唱は本人の感情により、怒りの場合は眼が赤黒く染まり、悲しみの場合は眼が青く染まり、高揚している場合は眼が黄色く染まる
・闇を形作ることであらゆるものを形成できる
【自己犠牲】
・特定の味方が受けるダメージを肩代わり出来る
・詠唱式【我は庇いたい 彼の者の苦痛は我に与えられよ】
・詠唱連結。詠唱は本人の感情により、怒りの場合は眼が赤黒く染まる
・―――――――――――――
《スキル》
【闇の加護】
・闇の一部を意識することで使用可能
・戦闘時における魔力アビリティの高補正
・常時精霊の力による耐久補正
【強者願望】
・早熟する
・想いが続く限り効果持続
・想いの丈により効果上昇
ちょっとした閑話みたいなものです。