目指せ100!
次にはオラリオに行けると思います…(汗)
爺さんが死んでから二ヶ月経った。
葬式には沢山の人が集まった。
ベルは泣いていた。 俺はなぜか泣けなかった。爺さんが死んだという事を実感できていないのだろう。
遺品整理の時に遺書が見つかった。 いや、遺書と呼ぶには余りにも短いものだった。
『カイン、お前はダンジョンに行くべきだ。ベルは連れて行かんでいい。あいつはまだまだ成長させるべきだ。 オラリオには全てが在る。 お前の探し物も見つかるはずだ。』
こんな内容だった。俺の探し物とは一体何なのだろう。なあ、爺さん…教えてくれよ…っ…。
俺はオラリオに行くことに決めた。
ベルにはもう少し鍛錬を積ませる事にした。そして鍛錬が十分だと思ったら来るように伝えた。
日記は持って行かない事にした。 もう俺はこれを書くことはないだろう。
*********************************
出発当日。
「ねえ、カイン兄さん。 忘れ物はない? 刀は持った? お金は? 食べ物は?」
「ちゃんと持ってるよ…。 そんな心配するなよ、ベル。 お前もいつかは来るんだろ?オラリオ。」
「そうなんだけどさ……。やっぱり寂しいよ…。」
「大丈夫だよ! 稽古してたら時間なんてすぐ経つさ!」
「はぁ、分かったよ…。 じゃあ、元気でね! またオラリオで会おうね!」
「あぁ。また、オラリオでな。」
ベルとの別れは済ました。 けどちょっとだけ寄り道する所がある。
爺さんの墓だ。
俺は爺さんに最後まで伝えられなかったことがある。 それは俺が転生したという事だ。 自己満足だとは思うが、俺を拾ってくれた爺さんには隠し事はしたくない。
爺さんの墓についた。
「なあ爺さん… あんたが死んでから二ヶ月経ったよ…。
「俺、オラリオに行く。 ベルには遺言通りもう少し鍛錬を積ませるよ。」
「俺さ、爺さんに言ってなかったことがあるんだ…」
「俺、異世界人なんだ。 前世ではヤクザっていう組織にいいように使われて死んだ。 親の愛って奴を受けたことは無かった。 だからさ…っ! 嬉しかったんだよ…! あんたに拾って貰ってよかった…。」
「俺を拾ってくれて…俺を愛してくれてありがとう…っ…!」
涙がとまらなかった。 爺さんが死んだという事がやっと理解できた。
「もう俺は行くよ…。爺さん、本当にありがとう!」
もう此処に未練はない。 俺は爺さんに育てられた事を胸を張って生きて行く。 さようなら、爺さん。
きっとオラリオでは、いろんな出会いがあるのだろう。 もし縁が切れてしまうことがあるとしても…いつか別れがあるとしても……。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているのだろうか。
カイン・クラネル設定その1
髪の色・・・黒
目の色・・・赤色