五十嵐くんのIS転生life(仮)←適当   作:甘々胡麻ざらし

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変身!そして入学までの道のり-いろんな意味で疲れるよ…-

「はぁっ!」

 

ISを纏った航は地面を蹴り拳を喰らわそうとしたが。

 

「うわっ!ぶへっ!」

 

何故か20メートルほど飛び上がってしまい地面に顔をぶつけた。

 

「いてて…。なんだこれ?体がビックリするぐらい軽いぞ?」

 

《主君よ。主君の体は今このISによって身体能力が大きく向上している。よって加減をしなければ先ほどのように怪我をするぞ。》

 

「スキャナーが喋った!?ってその声…。」

 

スキャナーから声が聞こえて思わず驚きの声をあげたが、それは先ほどの航があの神秘的な空間で聴いた小江であった。

 

《我は主君のパートナーであり、このストラトスキャナーのAIでもある。今は女神からの手紙を読む暇がないから我が主君をサポートしよう。》

 

「そっか。頼むぜ相棒!」

 

「何をごちゃごちゃ言ってるのよ!」

 

女はこの光景にイラつき銃を撃つが。

 

「無駄無駄!」

 

「がっ!」

 

先ほどとは違い右肩に拳を喰らった。

 

《今は我が主君の動力をサポートしている。主君は思いきり戦うといい!》

 

「ああ!こい、葵!」

 

航は自分がスキャンした打鉄の刀型近接ブレード《葵》を展開させ斬りかかるが、女は持っていた銃(アサルトライフル)で接近する航を撃つ。しかし航は強化された動体視力で弾丸を全て切り、一撃、二撃と攻撃を喰らわせる。

 

「こんなの…ありえない!男に負けるなんて!」

 

「へっ!せいぜい刑務所で喚いてな!」

 

《マドラクション・インパクト!》

 

ストラトスキャナーに再び手をかざすと電子音声が鳴り響き葵の刀身が緑色に発光する。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

そしてそのまま降り下ろし、女のISのSEを0にした。ISを解除された女は必殺技の威力が強すぎたのかそのまま気絶した。

 

「ふぃ~。」

 

《初戦にしてはなかなかだったぞ。》

 

「いや、お前のサポートとこいつの力さ。」

 

《確かにそれもあるが主君の覚悟も力に影響している。先ほどの少年に言った言葉は中々良かったぞ。》

 

「止めてくれ…。あれ結構恥ずかしかったから…。」

 

航が照れてISを解除したとき。

 

「動くな!両手を挙げて大人しくしろ!」

 

「え?」

 

何故か三機のISに囲まれそのまま連行された。

 

-取調室-

 

「で、なんであんたみたいな男がISを持っていて、しかも操縦できるのよ!」

 

「いや…なんでと言われましても…。」

 

航は取り調べを受けていた。しかも色々と聴かれるが答えようにも答えられないため戸惑っていた。するとドアがノックされスーツ姿の女性が入ってきた。

 

「失礼する。」

 

「お、織斑千冬さま!?どのようなご用件で?」

 

「(へぇ。この人が織斑千冬か。この世界の主人公 織斑一夏の姉であり、世界最強のIS操縦者。そんな人が何故ここに?)」

 

「彼の取り調べは私がしてもいいか?」

 

「は、はい!どうぞ!」

 

そういい取り調べをしていた女は部屋を出ていき、部屋には航と千冬のみとなった。

 

「あ、あの~。」

 

「先ほどは同僚がすまなかったな。あんな高圧な態度では話すことも話せない。」

 

「は、はぁ…。(いい人だな。)」

 

「それで単刀直入に聴くが、あのISはどこで手に入れた?」

 

「そ、それは…。(どうする?女神から貰いましたなんて信じてもらえるわけない…。それに下手に正体がバレるのも困る…。)」

 

「どうした?答えられないのか?」

 

「実は…、俺記憶が無いんです…。」

 

航は咄嗟の嘘で誤魔化すことにした。が、あながち嘘ではない。航はこの世界の住人ではないためこの世界の記憶が無いのは当然だ。知っていたとしてもそれは今ではなくこれから先の未来だけだ。

 

「記憶がないだと?」

 

「はい。分かっているのは自分に関することだけで、両親の顔や友達、何故自分がISを所持していたのかなど全くわからないんです…。」

 

「そうか。辛いことを聴いてしまったな。」

 

「いえ、本当にすみません…。(嘘をついて…。)」

 

「だが君にISの適正があるということはISが記憶の鍵を握っている可能性が高い。君がもし言いというのならば、IS学園に来る気はないか?」

 

「IS学園?」

 

「IS学園はIS操縦者を育てる学校だ。本来ISは女にしか動かせないが君はそれを動かした。ああ、記憶が無いんだったな。ISというのは君が戦ったあの機械のことだ。そして、私の弟達もISを動かしてしまってな。丁度入学するのだよ。だから君も学園に入れようと思う。」

 

「可能なのですか?」

 

「学園長に頼めば許可してくだろう。それか君はこのまま何故男がISを動かせるかの人体実験にでもなるか?」

 

「じ、人体実験…。(この人いきなり怖いよ!)」

 

「ふふ、冗談だ。君はなんとしてでもIS学園で保護するように努力するよ。」

 

「冗談キツいですよ…。」

 

「ああ、それとこれは君に返す。」

 

そう言って千冬が航に渡したのは、取り調べのとき没収カードデッキとストラトスキャナーだった。

 

「これを解析してみたが厳重なロックが掛かっていて調べれなかったため返すことにした。」

 

「あ、ありがとうございます。」

 

「では入学に関しては私が何とかする。君は政府が護衛するホテルで入学まで大人しくしてもらうぞ。」

 

「はい。色々とありがとうございます。」

 

「ではな。」

 

その後千冬は去り、航は黒スーツを来た男達に連れられ高そうなホテルに入学までの間ISについて勉強した。だが、航は千冬のある一言がずっと気になっていた。

 

「弟"達"ってどういうことだよ…。まさかどっちかが転生者なのか…?」

 

航はその疑問を抱えたまま入学式を迎えた。


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