この素晴らしい花に祝福を!   作:プレダコンボイ

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因みに、うちの子は興奮すると口調が素に戻ります。
落ち着いてるときは淑女を心がけていますがまだまだなようで、時より心の声も粗ぶります。


やりすぎた責任

どうも穣です。

 

久しく感じたことのなかった爆裂魔法を感じ取り、興味がわいたので近づいて見たのは……

 

私を僕から私にしてくれた忌々しい女神がカエルに捕食されている最中であり、爆裂魔法を撃って倒れただろう少女が続くように食べられています。

 

カエル……ヌメヌメ……う、頭が!

思い出すは初めてのクエストという苦々しい思い出……

 

思い出すだけで腹が立つ、カエル滅ぼすべし慈悲はナイ!!

 

私はカエルを滅するために駆け出す。ついでに捕食されている二人を助ける。

普通に走れば俊敏値の低い私は遅い。

けど一撃熊を一撃で叩きのめす私の筋力を以てする瞬間的な速度は他を追随しない。

地面を砕きながら一息にカエルに近づくと、持っていた傘でカエルを叩き上げる。

 

ここでポイントなのは、ただ叩くのでは彼女らの二の舞になる。よって傘で撫でるように吹き飛ばす。捕食中はカエルが動けないのを利用し、腹に一撃決めれば奴らは獲物を吐き出すのだ。

注意すべきは最近メキメキと上がった力のせいで加減を間違えると勢いあまって真っ二つに引き裂いちゃうところだけど……ギリギリまで弱らせて恐怖に怯えろ……

 

そして浮いたカエルの舌をヌメヌメをものともせずに掴み取り、引っ張り地面に叩きつける。

だがこれではダメだ。奴らは物理ダメージをある程度そのポヨンポヨンなボディで吸収してしまう。

実際に叩きつけられてできたクレーターの中でカエルは逃げようと動きを弱弱しくも再開しようとする。そこに傘を伸び切った舌の根本に突き刺し地面に固定する。ジタバタされてはかなわない。

ブルブル震える涙目なカエルの口を両手で掴む。震えるなよ、掴みづらいじゃないか……

 

「アハハハ、死ねぇい!!」

 

両腕を思いっきり広げ、力いっぱいに引きちぎる。

 

ちぎれれた所からカエルの血が噴き出すが気にしてはいけない。

 

もう一匹のカエルに狙いをすます。

どうしたの?ビビルことはないのよ?あなたもここで死ぬのだから……

 

「アハハハ、死ね!死ね!死ねぇえ!アッハッハッハッハ!!」

 

 

 

そこからはあまり覚えていない。ただカエルを見ていてかわいそうになるほどズタズタにしたのは覚えている。

興奮から冷めたときジャージを来た冴えない顔の少年に青い顔でドン引きされていたのは少し落ち込んだ。

 

「あ~、助けてもらったみたいで……ありがとうございます。」

 

「いいのよ、困っている時はお互い様よ。」

 

ジャージか……この世界に着てまだ見たことないからこの子はあれね。転生者ね、アクアもいるし……

この女神はなんでここにいるのかしら?

 

「あ、あの~、クエストの報酬なんですけ……ど……」

 

なんだか女性慣れしてないって感じね。私相手にどもってるし。

 

「気にしなくていいわ。あれは元々あなたたちの獲物。私はそれを横からかっさらっただけよ……そう、カエルは滅ぼす」

 

「そ、そうですか?あは、あははは……」

 

「それよりもあなたは仲間を起こしてきなさい。手伝ってあげるから。」

 

「あ、あひゃい!」

 

そんなにビビらなくても……ぐすん……

 

 

 

 

 

**このすば!**

 

 

 

 

 

「うっ、うぐっ、ぐすっ、生臭いよう……生臭いよう……」

 

「カエルの中って、臭いけどイイカンジに温いんですね……」

 

「知りたくなかった上にやばい知識も増えたよ。それより本当に良いんですか?ジャイアントトードの報酬を頂いてしまっても……」

 

「ええ構わないわ、あれはあなたたちの獲物。それを横から横取りしただけだから。それよりもごめんなさいね。ついカエルを見ると……ぐちゃぐちゃに引き裂いて、はらわたで絞め殺し……なんでもないわ、オホホホ!」

 

「いや、今更取り繕っても遅いから、手遅れだから。」

 

なん、ですと……

え、手遅れってどういうこと?ただカエルを引き裂いてズタズタにして蹂躙しただけじゃあ……

 

「それにしても緊急時以外は爆裂魔法は禁止な。これからは他の魔法で頑張ってくれよ。「使えません」は?」

「私は爆裂魔法しか使えないんです、他には一切魔法は使えません。」

 

それは……また変わった……

カズマと呼ばれている少年におぶられている魔法使いの恰好の少女、爆裂魔法を撃ったのはこの子だろうけど爆裂魔法しか使えないとはどういうことだろうか?

よく見ればこの子は紅魔族か、変り者しかいない一族だからいてもおかしくないけど。

 

それでも爆裂魔法といえばネタ魔法というのが一般の認識だ。

強力なのだが必要なスキルポイントが高すぎるのと、一発放てばもうなにもできないと呼ばれるほど魔力を喰う使いどころが難しいスキルだからだ。

 

「……え?爆裂魔法が使えるレベルなら他の魔法だって使えるでしょ?私なんか宴会芸スキルを習得してからアークプリーストの全魔法を習得したし。」

 

おい、この女神なんて言った?宴会芸?ほんとにあんた、あの時特典くれた女神ですか?

 

「おもしろい娘達ね、あなたのパーティー。」

 

思わずそう呟いてしまった。

でもね、ちょっと待ってね。そんな顔でこっちを見ないでくれるかしらカズマ……その仲間を見つけたみたいな目で見ないで!

あんたも一緒にいるってだけで変だから。

 

「私は爆裂魔法をこよなく愛するアークウィザード、爆発系統の魔法が好きなんじゃないんです、爆裂魔法だけが好きなのです!勿論他の魔法も覚えれば楽に冒険ができるでしょう、でもダメなのです!私は爆裂魔法しか愛せない、たとえ1日一発が限度でも…魔法を使ったあとに倒れるとしても…それでも私は爆裂魔法しか愛せない!だって私は爆裂魔法を使うためだけにアークウィザードの道を選んだのですから‼︎」

 

すばらしい!!なにかにまっすぐに情熱を注ぎ、愛するとまで表現するその心持ち!

私の植物への愛に通ずるものがあるわ。

なるほど、爆裂魔法しか使えないというのも愛ありきなのね!

 

「あら、一つの目標に絞る。それも自分の愛することへの情熱は悪くないわ。」

 

そう、これは愛よ。これは語り合うしかないのではなかろうか。

分野は違えども、何かを愛する気持ちは一緒だもの。

 

「そっかー!たぶん茨の道だろうけど頑張れよ、ギルドに着いたら報酬は山分けで機会があったらどこかで会おう!」

 

なんとも気の抜ける棒読みだろうか。

カズマ、絶対あなためんどくさいとか思ってるでしょ。

そしてカズマの断りを聞いているのか聞いていないのか、紅魔族の子が必死で組み付いている。

 

まあ、情熱はさておきパーティーに入れるなら難しいわよね~

でも爆裂魔法の破壊力なら大抵のモンスターは一撃だ。入れても問題なさそうだけど。

私はそのことをやんわりとカズマに伝えるが……

カズマはそういう問題じゃないとこっちを見たと思うと、きょとんとした表情になった。

なんだろうか?私の顔になにか付いているだろうか?

 

「小さい子を捨てようとしてる」

「隣には粘液まみれになってる女の子も連れている」

「あんな小さい子を弄んで捨てるなんてとんだクズ」

「ヌルヌルのプレイなんて変態だ」

 

あ~、傍から見るとそう見えるのか

カズマは必至に否定しているがすぐに噂は広まるな。

アクセルの町の主婦層を舐めてはいけない。広まった噂は最終的に誇張されて次の日には粘液魔王クズマとか名前が広まっているのではなかろうか。

 

紅魔族の娘もわかっているらしい。すかさず年頃の子が言ってはいけないギリギリな言葉でカズマを黙らせた。

 

でもカエルでヌメヌメプレイとか……ダメヨ?

 

「そういえばあなた、さっきまで血まみれじゃなかった?」

 

あら?

 

「ほんとですね。スキルか何かなのでしょうか。」

 

あらあら?カズマもそこで うんうんって首を振らない。

さっき一緒呆けたのはそこ?

まあ、説明しないとわからないか。

 

「いいわ、教えてあげる。私はフラワーマスターのユタカ。この服は私のスキルで造り出した服よ。だからあの程度の汚れぐらい時間が経てばこの通り、キレイキレイよ。」

 

「フラワーマスター?聞いたことない職業です。」

 

「今のところ私だけがなる新職業よ。」

 

「新職業ですって!?」

 

アクアが驚き、カズマに新職業がいかに説明する。いちいちカズマを煽っているがこれも信頼なのかな?

アクアがなんでここにいるのかはわからないし。

私のことわかってないみたいだし……面白そうだからしばらく黙ってよう。

 

そして新職業というところに反応したのか紅魔族の娘がキラキラした目でこっちを見てくる。

好きそうだものね、こういう唯一とかの言葉……

 

 

 

 

 

**このすば!**

 

 

 

 

 

「な、なにぃ!ジャイアントトードの討伐の報酬が減額~!」

 

ギルドに戻り、一旦アクアと紅魔族の娘めぐみんと親睦を深めるため風呂に入って一足先に帰ってくるとカズマが受付のおねえさん相手に叫んでいた。

 

「ジャイアントトード一匹5000エリスのはずだろう?」

 

「ですからそのジャイアントトードを使うはずの肉までズタズタに引き裂いて使えなくなってしまってるのが原因なのです。一体どんな倒し方したらああなるんですか?」

 

「どう……って。」

 

あらら、もしかして私やっちゃった?久しぶりにカエル見て興奮して後先考えなかったし……

 

「ユタカさんが……」

 

バッ!

 

カズマの一言にギルド内の皆が一斉にこちらを見る。

 

「ユタカさんだ。」

「熊殺しじゃあ仕方ない。」

「ユタカさんに踏まれたい。ハァハァ……」

 

なにか聞こえるきがするが気にしない。ええ気にしませんとも。

あと、カズマ。そんな泣きそうな顔をするな。

 

仕方ない、こうなったのも私に責任があるし……

 

「仕方ないわね、あれは私が悪いし。しばらくパーティーを組んでクエストでもこなしましょう。見てるだけでも楽しそうだし」

 

「ほんとか!」

 

「ええ、任せなさい。これでもレベルは高いのよ、いろいろ教えてあげるわ。」

 

ざわざわざわ……

ギルド内が騒がしくなる。

これまでずっとソロ活動していたユタカが急にパーティーを組むと言い出したからだ。

それも最弱職の冒険者の小僧とだ。

 

「おい、聞いたか。」

「ああ。あのユタカさんがパーティーだって……」

「俺もいろいろと教えて欲しい……そして、グヘヘヘ」

 

…………最後の人は後でお仕置きね……

 




トラウマってさ、意外と精神にくるんよ……ほんと
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