Fate/AlterZero   作:NeoNuc2001

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前回のあらすじ
ゲートオブバビロンで忘れた筆箱を持ってきた。(うそ)


改稿
2017/09/05 表現に誤りがあったので修正:暗に監視の必要もない(ry


第二話 イネスうどん決戦

鍛練が終了した後、つまり下校中において三人の少女と一人の英霊が会話にいそしんでいた。無論それは社会人によくある会議や営業の堅い雰囲気はなかった。そして怪しげな遊戯に勧誘している様子でもない。つまり、少女らしい和やかな雰囲気であった、違和感は残るものの。

 

会話の内容は少女たちが英雄王に質問し、それに答えるというもの。結論から言えば英雄王の自慢大会である。そこには子供らしく驚く様子もあるのだから、やはりそれは和やかな雰囲気なのだろう。

 

なお本来、英雄王は大赦が手配した車に乗ってもらう予定だったが、英雄王はそれを拒絶。それは暗に監視の必要もいらないと言ったものだ。それを大赦は承認。少女の持つ令呪九画を以てすれば英雄王を押さえることが出来ると考えたのだろう。

なお、英雄王が会話にいそしんでる間、彼の服は違和感丸出しの状態である。彼の服は全体的に黒いスーツになっており内側に白いYシャツではなく、豹柄のYシャツを着ていたのだった。

これは銀と園子は絶句するあまりだったが、肝心の須美はその服を許容しただけではなく。

 

「もうすぐ夏だから、もう少し涼しい格好にしたら。」

 

などといったのだ。これにより、園子と銀はそのずれてる服のセンスを指摘することはできなかった。

なお、この須美の行為が後の着替え大会につながるとはそのときの彼女は知らなかった。

 

もとの場面に戻し四人は英雄王の能力の話に耽っていた。それは同じ和やかな雰囲気とは言え、戦術的に気になるポイントであるゆえに緊張感が漂っている。

 

「ねぇ〜ギルっち、一体どれぐらいの武器を持ってるの〜?あんな風に使い捨てていいの〜?」

 

「この我は人が作り出した万象の原典を始めとしたありとあらゆる物をもつ。あの程度のモノなど惜しむ理由などどこにあるだろうか。この我が真なる黄金として認める財などほんの一握りに過ぎぬ。」

 

「あれ程の火力を"あの程度"ね...なんだかすごいわね、サーヴァントは。」

 

「ばかめ、我が強いのはそれが我だからだ。他の有象無象と一緒にしてくれるな。」

 

確かに彼の持つ宝具"王の財宝(ゲートオブバビロン)"は普通のサーヴァント、いや下手すれば一流のサーヴァントにとっても切り札に見えるだろう。壊れた幻想(ブローケン・ファンタズム)をはじめとした純粋な火力、あまりにも多種多様な宝具を利用して確実に相手の弱点をつく、そしてそれらの飽和攻撃。通常の聖杯戦争では間違いなく最強格であろう。しかし、この英雄王はその宝具のほとんどが価値のないものと評した。つまり言い換えればこれ以上の力が彼にはあるということなのだが。

 

「それじゃ、ギルっちがやってきたお祝いとしてイネスで歓迎会をしようか~。」

 

「おぉ、いいねイネス。イネス万歳!」

 

「あら、いいんじゃないイネス。ちょうどお腹も空いてきた頃だし。」

 

勇者のリーダーはあえて彼の力の奔流の本流を聞かず、そのまま三人の少女はイネスでの歓迎会を喜ぶ。彼女らにとってイネスはそれだけ重要な場所なのだ。なにせゆりかごから墓石まで買うことができ、公民館やゲームセンターがある万能なモールなのだ。それに加えてイネスマスターたる三ノ輪銀がいる以上100%フルにイネスを満喫することができる。しかし英雄王が反対すればそれだけでおじゃんになるのだが。

 

「なるほど、イネスとやらで余興を行うのか。よいぞ、この我を存分に楽しませろ、雑種。」

 

「ねぇ、なんで今"雑種"という風に呼んだのかしら。」

 

ここで英雄王が賛成したは良いものの、流れが急に変わった。雑種という呼び方が須美にとっては気に入らないらしく、彼女のオカン属性が発動してしまったらしい。

 

「この我以外の人間は血の混ざり合った雑種に過ぎん。ならばそのように呼ぶのがふさわしいだろう。」

 

今ここに時代の壁が降り立つ。明治時代などでは男尊女卑の風潮を変えるために様々な活動が展開されていたようだが、もはやこれはそのようなレベルの差別ではない。英雄王は全ての人間が自分よりも下だと考える。故に"雑種"などという呼び方をしたのだ。少なくとも三人の少女はそのように考えていた。

しかし、勇者のおばあちゃんはその程度でくじける弱い個性を持っているわけがない。よって

 

「そのような呼び方をしてたらだれもあなたに寄り付かないわよ。すくなくとも友達ができなくなるわよ。」

 

須美はまともに考えれば小学生として真っ当な返答をしたのだろう。しかし、それは英雄王の常識ではとんだ的外れになっているのだ。その証拠として彼が一瞬古き友を思い出したのか空を見上げ、王の威厳をわずかに揺るがせ、懐かしむように小さな笑顔を浮かべたのだ。しかし、すぐに英雄王は元に戻りいつもの傲慢な態度にもどったのだ。先ほどの英雄王の異常に気づく者は誰もいない。観察眼のするどい乃木園子を除いては。

 

「ばかめ、この我に友などいらぬわ!過去から未来にしてこの我の友は唯一にして絶対の無二。貴様らにはわかるまい。」

 

「...」

 

オカン属性を持つ須美ですら彼の言葉には反論できなかった。それほど彼の言葉には強さがあり、英雄王の壮大な過去をちらつかせるものであったからだ。彼女三人はここで理解する、英雄とはやはり規格外なのだと。歴史に名を残す者がごく一般の人生を歩んでなどいないということを。

空気がさらに悪くなる。空気など最初から読むつもりなどない英雄王はそれに拍車をかけ、三人を少女はそれに絶句する。そして英雄王の気分もマイナスの方向に進んでいた。行動にはまだ移してはいないものの、下手をすれば王は勇者三人をこの場で処断する恐れがあった。

この悪い状況を打破しようとしたのは

 

「まぁまぁ、とりあえずイネスに行こうぜ。イネスにゴーゴー!」

 

勇者のムードメーカーである三ノ輪銀である。彼女は三人の勇者たちの気分を盛り上げ、士気を落とさない役目を間接的に担っている。もちろん、彼女は意図的にそれを行っているわけでもなく、純粋に今ある日常を楽しく過ごしたいのだ。彼女の周りにいる全ての人と一緒に楽しみたいのだ。それにおいては彼女は優秀な才能を持つ。明快な笑顔、やや過剰ぎみな肉体言語、相手を思いやる心、それら全てが彼女を助ける。

 

「ふむ...まぁよい。このようなことは今考えるものではあるまい。よいぞ、そのイネスとやらでこの我を存分に楽しませるがいい、フハハハハ。」

 

どうやら英雄王は一時見せた、王の怒りの片鱗、を収め勇者三人と一緒にイネスに行くことに再び賛成した。今の状況を鑑みれば拒絶されることは必死かと思われたが、銀がムードメーカーとしての力が功を奏したのか、もしくは彼女に何かを見出したのか。とにかく、彼女ら三人と一人の英霊はイネスに行く道をとった。

しかし、この状況を大赦が見れば青ざめるどころか実際に死んでしまう者も出てきてしまうだろう。なぜなら、いくらイネスとは言えそのフードコートにある料理で英雄王が満足できるとは到底思えない。もちろん、英雄王と呼ばれるとは言え彼がいかに豪勢な生活をしたのかは叙事詩を読まない限り、知りえないだろう。そしてその事実を三人の勇者は知らない。

 

 

 

 

 

「ば、ばかな。この我が...ズルズル...このような奴に!」

 

「なんか、負けフラグみたいぜ、それ。」

 

「むっ、確かに...ムグムグ...そうだが。よもや...ズルズル...これ程とは...ゴクゴク...。」

 

さらなる負け台詞を放った英雄王だが、彼をそれほど唸らせるモノは一体なんなのか。

と言うまでもなくそれは、うどんであった。あのうどん、究極のうどんであった。

曰く、うどんは早い時は奈良時代から、遅いときは室町時代までの間に伝来された様々な品物の一つがうどんになったと言われ、江戸時代にその人気は大きく跳ね上がったという。ともかく、流れを辿ればうどんの原典は王の財宝(ゲートオブバビロン)に貯蔵されているのは間違いがないが、如何せん最盛期を迎えた江戸時代には鎖国を迎えており、うどんは海外の影響を受けなかったのだ。

つまり、王の財宝(ゲートオブバビロン)に収納されている原初のうどんとは違い、また他の財宝が辿った進化の歴史とは大きく異なる発展の道をうどんは進んだのだ。故に英雄王はほぼ未知に近いうどんに思わず舌鼓を打ったのだ。とはいえ、うどんが如何に珍妙な食べ物だとしてもそもそも質が良くなければ英雄王の持つ基準を超えることなどなかっただろう。しかし、さすがはうどんをこよいなく愛する四国であり、讃岐うどんという上質なうどんを用意できたわけである。

 

「しゃべりながらうどんを食べないの、英雄王さん。」

 

「なんだ、この我に...ズルズル...礼を重んじろというのか。ばかめ、...ムグムグ...この我は...ズルズル...世界の王たる...ゴクゴク...英雄王...ズルズル...ギルガメッシュであるぞ。」

 

「郷に入ったら、郷に従え。そのようなすばらしいことわざがこの国にはあるのだけど。」

 

「貴様、この我に...ムグムグ...指図するというのか...ズルズル...。」

 

「なら、そのうどんも没収ね。どうやら日本の文化を受け入れられないらしいから。」

 

「や、やめろ。しかたあるまい、そのことわざやらにこの我も乗ってみるとするか。」

 

「あら、ついでに"雑種"呼びもやめてもらいましょうか。」

 

「なんだと貴様、この我にまた指図をする...待て、箸をもってなにをする。もしや貴様、この我のうどんを。待て、早まるな。良いぞ、ならば、貴様らは雑種などではなく、その名で呼ぶにふさわしいとこの我が認めよう。」

 

「あら、それは良かったわ。」

 

「やはり、このうどんは...ズルズル...至高の一品にちがいあるまい...ゴクゴク...。」

 

雑種事件で一瞬険悪なムードになっていた勇者三人と英雄王だが、うどんの力によってその仲は急激に進展したのだ。

 

「それじゃ、三人の名前を呼んでもらおうかな~。」

 

「おおいいね、ギルギル、早く早く。」

 

「はやくしないと、これよ。」

 

須美は英雄王のうどんの丼に手を伸ばしながら、英雄王を脅した。もはや力関係はここで崩れたと見て間違いはないだろう。

 

「くっ、園子、銀、須美。それでよいな!わざわざマスターなどと呼ぶ義理などないからな。」

 

今この瞬間、英雄王と三人の勇者において時空を超えた絆がうまれたのだ。それはまだ確かなものではないかもしれない。まだ真なるものではないかもしれない。しかし、それはお互いにある程度気を許し、戦いにおいて十分な強さはあった。

 

「マスタ~なんて呼び方、味気ないよう~。それなら名前で呼んでもらったほうがいいよ~。」

 

「ならばこれでいかせてもらうぞ、ざっ...。勇者ども。」

 

「...今なんていったのかしら。」

 

なお、須美と英雄王の関係は少し違う形になりそうだ。

 




解説
アーチャーのスキル
神性:A++
英雄王は強者との戦闘に備えるために、また聖杯から得た情報を元に、一時的に神性を大幅に上げた。いや、むしろ戻したのほうが正確である。しかし、それ以上の神性が隠れているように見えるが...

カリスマ:A++
本来人としては得ることのできないレベルのカリスマ。しかし、大幅な神性の向上と本来のカリスマの高さが相まって、破格のカリスマを得ることができた。しかし、物語では三人の勇者に圧倒されているが...

というわけで、三人の勇者と一人の英雄王の日常 その一です。

実は、銀の描写はもう少し多かったのですが、主人公回はもう少し先なので削りました。英雄王かつ裁定者と呼ばれるギルガメッシュですから...気になるところです。


英雄王、その服は見たことないです。

なに、オリジナルで考えたからな。

もともとのやつとあまり変わらないでしょ。


あと、コミケまで三日でしょうか。西のC92ではゆゆゆのアイテムが並んでいるとのことなので行きたいと思います。ですが、私一人ではかなりの不安です。どうしましょうか。

あとは、うどんですね。うどんはマジ最高。ですが、史実に関しては付け焼刃なところがあるのでご了承ください。(たとえ違ってもセーフです。)

読者の皆さん、最後まで呼んでくださってありがとうございます。誤字脱字、その他アドバイスや純粋な評価などはしたの評価・感想欄におねがいします。

このような拙い文ですが、これからもおねがいします。

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