Fate/AlterZero   作:NeoNuc2001

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あらすじ:
うどん、やばい!


第三話

「そこまで!」

安芸先生の号令と共に勇者達は動きを止める。彼女達は来る敵に備え、毎日が違う内容でもなく、移り変わりを感じられないものだ。後ろに佇む黄金の王を除いては。黄金の王、アーチャーは壁に寄りかかりながらその訓練を見ていた。鋭い眼と笑わない顔で何を見通そうとしているのか。

「技術に関してはまだ毛が生えた程度のようだが、勇者システムとやらの力は本物のようだな。」

ある程度勇者達が訓練を続け、予定の半ばまで進められた頃に英雄王は口を開いた。あくまで、勇者システムを称賛するアーチャー、その超然的スタンスは変わっていないようだが。

それもそのはず。何しろ通常の英霊は今で言う数十年の鍛練、もしくはそれに相当する才能を持ち合わせた者の内、さらに僅かな一握りの人がなることができるからだ。

そしてアーチャーはその中でも上位に位置する者であり、力の差は歴然である。

 

だとしても勇者は怖じけることはない。

「確かに、そうかもしれないわ。でも本当にそうなのかしら?」

「この我に指図をすると言うのか?ざっし...須美よ。」

「今、なんて言ったのかしら?もしかして......雑種?」

「ば、ばかな。そのようなことは言っていないに決まっているだろう。」

「あら、そうなのね。でも本当にそうなのかしら?」

「ああ。そうだとも。貴様らが何を言おうと、技術が低能なのは変わりない。」

須美とアーチャーの攻防はあったものの彼はその言葉を変えることはなかった。すなわち、彼の放った言葉は妬みでも皮肉でもなく、単なる事実なのだと。歴戦を戦い抜いた彼のオーラが見せる絶対的真実なのだと。

「だとしても〜技術はまだあげられるよね〜。」

「まぁ、それも真実よな。」

だとしても、その事実は塗り替えることができるとそのっちはすぐさま証明した。さすがは名家の生まれと言ったところか。

 

「だとしても、貴様らの成長を待ってはくれんよ、あのバーテックスとやらは。」

「なら、頑張って行かないとな!」

「えぇ!国防にこれからも励みましょう!」

「それでは、皆さん。お話があります。」

 

 

 

 

 

訓練が終わった後。勇者にとっては訓練による疲労、痛みを癒すためにゆっくりしたいところであり、英雄王としては三人の勇者が次に何を示してくれるのか、それを楽しみにしている。だが、須美は先生からの話がある故に優先順位は一段低くなっているが。

「マスターになれば新しく二つのことができます。一つは令呪という切り札。これを利用すればサーヴァントを瞬間的に強化できます。その効果は凄まじいものですが、合計で九画しかないので注意してください。もう一つは念話による連絡です。こちらは念じれば会話ができるというものです。これを利用すれば...」

「待て。念話はこの我が許さん限り使うなどもってのほかだ。よいな。」

 

安芸先生はマスターになったことで新たに獲得した能力を説明した。一つ目は令呪。彼女は切り札と説明したが、正確に表すなら命令権。

 

「えぇ、別に構わないわ。いつも私たちがやってるようにすればいいのだし。」

「そうだよな!声掛け合った方がやる気出るもんな!そういうのは調子が狂うというか...」

「そうだね。でも念話、私は試してみたいなぁ〜。」

 

三人が三者三葉の意見を出す。須美は平常を保つため、銀はやる気を出すために念話に反対する。園子は二人の意見を尊重した上で念話の実態を探ろうとした。たった今三人の意見が違い、そして尚未だに共存しているのは目を張るものがある。

 

「貴様ら、やはり、それなりに似合っているではないか。良いぞ、その勢いならこの我を楽しませるやもしれん。」

 

「「「...!」」」

 

勇者三人はその言葉の真意に気付き、驚いた。なぜなら英雄王は初めて会った時から今まで、軽い裁定を下したのだ。そしてその裁定の内容が誉めるものだったのだから。とはいえはそれはまだ不明瞭なものだが。

 

「楽しませる――――なんだよ、つれないなぁ。側で見てるんじゃなくて、一緒に遊ぼうぜ、ギルギル!」

 

銀は英雄王の意外な言葉に対していつも通りの返事をしたが、

 

「この我も貴様らの滑稽な余興に付き合えと?――――」

 

突然英雄王は口調を変えた。その口調は先日の放課後における須美の説教に対する反論と全く同じであり、まさしく絶対的な否定が出るかと思われたが

 

「面白いではないか。貴様らの余興はこの我の愉悦通りではないか。下界に降り、ざっ――愚民の生活ぶりを見るのも王の勤めよ。」

 

「愚民のところがちょっと気に入らなかったけど、英雄王さんと一緒に遊んでいけるのは良いわよね。」

 

須美が小さな小言を言う。彼女が気にしたのは愚民の方なのか、それとも言いかけたもう一つの単語か。

 

「...ごほん。そしてもう一つ、あなた達にお役目があります―――――」

 

安芸先生の言葉に三人の勇者に緊張が走る。お役目、任務。それは彼女らにとって身近で真剣味を帯びている言葉なのだ。

 

「―――しばらくの間しっかり休むこと。安定した精神状態だと変身できない。――王様と一緒に遊んでみたらいいんじゃないかしら。」

 

新たな戦いに身を投じるのかと思いきや、新たな休養の獲得だった。とは言え後半の言葉は英雄王の機嫌を損ねるものかと思われたが。

 

「さぁ、この我を如何なる余興に付き合わせるか?―――つまらんことであったらその首はないと思えよ。」

 

自身の趣味に合わせた余興を行えと。それが為されなければ命はないと。英雄王は言ったのだ。

しかし、これは王の威厳というフィルターを通した結果であり、それをなくせば温厚なものになる。つまり―――

 

この王様、乗り気である

 

キャストオフだけはしないでほしい。

 

「やった!休むのなら任せて下さい!」

 

「それじゃ何する〜?」

 

「ならイネスに行こうぜ。」

 

二人の勇者は純粋に休日を貰えて嬉しいようだが、残り一人は....

 




アニメ放送がはじまったので、それにあわせて予約投稿しました。

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