Fate/Grand Order ~Another Destiny~   作:らまちゃ???

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大変長らくお待たせしてしまい申し訳ございませんでした!

今回は予告通り士郎とリツカ視点です!マシュも登場いたします!
余談ですが、リツカはマシュとは出会っているという設定ですのでご了承を。


第3話 レイシフト

「ここが貴方のマイルームです。ここではプライバシーの保護が原則なので、どうか気を休めてください。レイシフト30分前にそちらのディスプレイでお呼びいたしますので、ごゆっくりお過ごしください」

そう言われて案内された部屋はクローゼットとベット、ディスプレイがあるだけの殺風景なものだった。とは言うが、オレの自室もそう変わらないどだけれど。

 

さて、この周辺にオレしかいないのを確認して、

 

「もう出てきていいぞ、()()()()

 

とオレが誰も居ないはずの空間に呼びかける。するとそこにオレのよく知る女性が現れた。彼女は紫の長い髪で身長がとても高く、そして目に眼帯をしている。

 

「士郎、呼びましたか?」

 

そう、彼女はライダーのサーヴァント。オレが参加した聖杯戦争では敵だったが、今では故あって俺に仮サーヴァントとして仕えている。

「ああ、呼んだよ。桜に電話しようと思うんだけど、ライダーも桜と話すだろう」

「特に言うことははありませんが」

むぅ、行ってきますの一言ぐらい伝えるべきじゃないのかそこは?アイツ、そんなことぐらいで呼び出すなって目をしているぞ。

「何か一言言っておいた方がいいんじゃないか?多分、長い仕事になりそうだし。それに桜だって喜ぶ」

「……分かりました。一応、挨拶をしておこうと思います」

桜というのはライダーの元々のマスターの事だ。聖杯戦争の始まりの御三家の一家、間桐家の娘だ。それで……その、彼女はオレの婚約者で、今はオレの家で暮らしている。本当は桜はここにオレが行くことには反対だったが、ライダーを連れていくことで特別に許して貰えたのだ。

「えっと、アドレス張から……あった。桜、多分今家にいるよな?」

プル、ガチャッ『もしもし、先輩ですか?』

アイツ、電話に出るのが早すぎないか……。まぁいいか。

「そうだよ桜。今カルデアに着いたよ」

『無事に着いたんですね!ライダーも一緒ですか?』

「ああ。ライダーも一緒だよ。

 

……で、もしかしてだが遠坂がいるのか?」

 

『ちょっと、士郎!なんで私がいるって分かったのよ!?』

 

「遠坂声でかい!……いって、鼓膜が破れるところだったぞ」

遠坂って言うのは遠坂凛のことだ。始まりの御三家の遠坂家の長女で、桜の本当の姉だ。そして、オレがここに連れてこられることになった原因でもある。

『姉さん、先輩のことが心配でロンドンからわざわざ帰ってきたんですよねー』

『そ、そんなわけないでしょ!士郎に忠告しに来たの!』

「忠告しに来たということは士郎が心配だったということでは?」

『そこ、ライダー!余計な事言わないの!――――それで士郎、体の調子はどう?』

どうやら遠坂は本当にオレのことを心配してくれているらしい。オレがこの仕事に万全に挑めるように配慮してくれているのか。

「ああ、ちゃんと魔力のパスは通っているよ。繋がりもきちんと感じる」

『そう、なら良かった。いい?士郎、今からいう三つの事は絶対に忘れてはダメよ?一つ目は魔術はあまり使わないこと。あなたの体はまだ不安定だから、むやみやたらに使うとすぐぶっ倒れるわ。令呪や宝具に関しても同じよ』

オレの体はあの聖杯戦争以降不安定だった。始めの方は腕の動かし方さえわからなかったのだ。もう数年もたったとはいえ、まだ完全に復活しきれているとは言えないだろう。

『二つ目はライダーの事は緊急時以外の時までは隠し通すこと。もしバレたらめんどくさい事になるから』

「了解。それで三つ目は?」

『……必ず帰ってきなさい。もう、あの時みたいな事はやめてよね』

あの時というのは聖杯戦争の時のことか。オレもあの時みたいな無茶は二度とゴメンだしな。

「分かった。肝に銘じておくよ」

『そう、なら安心!私はそろそろ飛行機の時間だから、あとは桜に代わるわ

 

先輩、ライダーも、無茶しないでくださいね。私、待ってますから』

 

「ああ、約束だ。必ず帰ってくる」

ちょうど話し終えた時ディスプレイからのアナウンスが鳴った。

「そろそろ行くよ。またひと段落したら連絡する」

『はい!頑張ってください、先輩!』

ツー、ツーと切断音が電話から聞こえる。……よし、やるだけやってみるか!

「ライダー、行こうか」

「ええ、行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

□□□□

 

レイシフト開始五分前となった。まずオレたちAチームが先行するそうだ。Bチーム以下の若干の不調と、2名ほど欠員が出ているらしいが、大丈夫なのか……。

「衛宮先輩もそろそろコフィンの中へ」

幼げな声でオレに声をかける。彼女はマシュ・キリエライト。同じAチームのメンバーだ。何故か誰に対しても敬語で先輩と呼ぶ。何だか桜を思い出すなぁ。

「了解。それにしてもこの戦闘服はオレに合わないなぁ…………」

「そうでしょうか?私は大変お似合いだと思います」

この服にピッタリと張り付く感じが好きじゃない。動きやすいのは確かなんだけど。

そんなことを考えながら乗り込もうとした時――――

 

 

――――爆音とともに眩い閃光に覆われた。

 

 

「爆発か!?」

咄嗟に熾天覆う七つの円環を展開する。全員は守ることは出来ないが、せめてマシュぐらいは守りきれるはずだ――。

「大丈夫か、マシュ?」

「はい、私はなんとか無事です。それより所長が!」

と彼女が指さした方向に所長が倒れていた。急いで駆け寄り息があるか確認する。

「くそ、不味いな。――――こうなったら仕方ない」

彼女は殆ど息をしていなかった。ここは遠坂に幾つか貰った宝石の魔力で治癒するべきだろう。数少ない貴重なものだが、この状況でそうも言ってられそうにないな。

「これで取り敢えず応急処置は完了…………!しまった!マシュを見失った!」

オレの大馬鹿野郎!急いでマシュを探さないと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■■■

 

「キミ達は避難してくれ!ボクは中央管制室へ向かい生存者の確認をするから!」

そう言われ私、藤丸立香とはくのんの二人で取り残された。けれども、マシュが心配だ。今すぐにでも中央部に向かいたいよ!

「俺たちもレイシフトする場所へ向かわないか?生存者がいるかもしれない」

「私もそう思っていた!早く行こう!」

隣のはくのんもどうやら同じ気持ちのようだった。そうして私たちは走って中央部へ向かった。

 

 

――――そこは火の海だった。

 

 

瓦礫と炎と煙であまり良く周りが見えない。急いで生存者を探す必要がありそう。

「リツカ、君は左側へ!俺は右側を探すよ」

「わかった。気をつけてね」

「そっちも気をつけてくれ!」

生存者はいなかった。皆コフィンの中で眠ってしまっていて出すことが出来ない。しかもまだマシュも見つかっていない。一体どこへ――――。

 

「せん、ぱ、い」

 

マシュがいた。まだ意識があるけど、マシュはとても大きな瓦礫に体の殆どが下敷きになっていた。

「マシュ!今助けるからねっ!」

「先輩、てを、手を握って貰えますか?」

わかっていた。助けられないことぐらいわかっていた。だからせめて、彼女が眠るまで手を握ってあげよう。

「――――うん。私、ずっとここで手を握っているから」

 

 

――――私たちは絶望と一縷の希望を抱きながらその光を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『全行程 完了

ファーストオーダー 実証を 開始 します』

 




いよいよ次は冬木の地。サーヴァントを登場させるかも知れません。
また投稿遅くなったら申し訳ございません。気長にお待ちください。

P.S.弓トリア狙いで三十連して爆死しました(白目)
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