暁美ほむらside
夏なのに少し肌寒く感じて麦茶でも飲もうかと冷蔵庫を開けると同時に、あんみさんが帰ってきた。
「おかえりなさい。麦茶飲みます?」
「遠慮するわ。他の子たちは……向こうの部屋で作戦会議を開いているのね」
心を読んだのかそれともなんとなくわかるのかあんみさんはそういうと
「ちょっと軽く散歩してて汗ばんでいるからお風呂を借りてもいい?」
「はい。構いませんよ」
「ふふ、ありがとう」
あんみさんは少し微笑んでからそう言うと風呂場がある部屋へ入っていた。
それから数分してさやかとまどかが戻ってきた。
「ただいまー。お菓子とか飲み物とか買ってきたけど……ってほむらしかいないじゃん!」
「他のみんなは?」
「おかえり、さやか、まどか。あんみさんはふろ場で汗を流して他の人達は作戦会議を始めて
いるわ」
私はそういうと
「わわっ! じゃあ、あたしたちも参加しなきゃだね」
さやかとまどかはそう言うと奥の部屋へと入って行った。
あとはかなみさんだけね。
七夕かなみside
さやか達と別れた私は、古びた旧校舎の校門前に戻っていた。
「はぁ………なんでまた、ここに戻ってきたんだろ………」
考えごとをしていた為か無意識的にここにきてしまった。
「あら? 貴女は………湯浅さん?」
後ろから声を掛けられて振り返ると年配のおばさんがいた。
この人と面識は、私だとないんだが……。
そう思っていると
「あ、お久しぶりですね。おばさん」
口が勝手に動いた。
内心驚く私を置いていくように話は世間話から進みそして
「もう、あの子が亡くなって数年が経つのね………」
そう切り出したのはおばさん。
そっかこの人はこの学校に通っていた人の被害者遺族の人なんだ………。
私はそう思うと胸の奥が痛くなるのを感じた。
「そうですね………。あの時は本当にすみませんでした」
深く謝罪の言葉があたしの口から洩れた。
本当にごめんなさい。
「もう、謝らなくていいわ。あの後被害者遺族全員に謝ったって聞いた時はもう、許そうって、決めたから………だから」
もう謝らくていいのよ。
そういう声が聞こえて私は泣いた。
謝罪の言葉を何度も述べながら泣いた。
それからおばさんは用事があるといいその場から離れた。
「後悔しないように決めたけど………心残りだったかも………」
私はそう呟いて涙を拭いてほむら達が待っている家に帰ることにした。
口は謝罪した時から既に自分の意思で動けていた。
もうここで後悔することはないだろう。
私はもう、後悔しない。