ほむらの家に帰る頃は風がかなり強く吹いていた。
「ただいまー」
玄関を開けてすぐにそういうけど、返事はない。
もしかして怒っているのかな?
いままで黙っていたし……怒るのは仕方ないと思うんだけど……返事ぐらいはよこしてくれたっていいと思うなぁ……。
「おかえりなさい、七夕。他の人たちなら……さっき寝てしまったわよ」
リビングに向かって椅子に座ると同時に部屋の奥から八十住さんが顔を出してそういった。
そういえば今は21時過ぎなんだっけ。
「って早くない?」
「ワルプルギスの夜に備えて早めに寝るそうよ。明日は決戦だからね」
八十住さんは近づきながら向かいの椅子に座ってからそういった。
そっか………明日ワルプルギスの夜が来るんだった。すっかり忘れてたよ。
「お腹空いてない? 巴達が作ったのがあるけど………」
「あ、うん。その前にお風呂に入ってこなきゃ」
「そう。じゃあ温めておくわね」
お風呂タイムは省略!!
「ふぅ~。さっぱりした」
私は濡れた髪をタオルで拭きながら家から持ってきたパジャマに着替えてリビングに戻ると、八十住さんの他にマミが起きていた。
「あら? 七夕さんおかえりなさい」
ニコッと微笑みながらそう言った。
「うん! ただいま」
私は椅子に座りテーブルに置かれているおにぎりを一個とって食べた。
「どうかしら? 私頑張って作ったのよ」
マミは嬉しそうにいいながらそういうため、私は頷いて
「うん! とっても美味しい! マミは料理が上手だから羨ましいなぁ………」
「練習すれば、た……かなみちゃんも上手くなるわよ」
私はマミの言葉を聞いて目を丸くした。
マミがいつも私のことを〝七夕さん〟と呼ぶんだけど、それを言い直して〝かなみちゃん〟って呼んだ。
私は嬉しくなって涙が出てしまった。
「え!? あ、えっと、かなみちゃん!?」
それを見たマミは慌てながらそういった。
「……マ、マミが久しぶりに………わたしのことかなみちゃんって呼んでくれて………う、れしいの」
しゃっくり混じりの声で私はそういうとマミは抱きしめた。
「………胸の中で思いっきり泣いていいわよ?」
「う、ん……」
私はマミの胸の中で思いっきり泣いた。
八十住さんはそれをみて
「姉妹のようね………貴女達」
と少し呆れながらも微笑みながらそう言って私の頭を撫でてくれた。
私が泣いているのが聞こえたのかキリカ達も起きてきて
「マミ! 私も混ぜてよ!」
「いいえ私の番はまだよ!!」
織莉子さんまでそういって抱きついてくる。
結局私が泣きやむまで私を中心に抱かれたのは言うまでもなかった。