再び目を覚ますと、白い天井とご対面していた。
そっか……あれからずっと謝り続けてから睡眠薬を打たれてそのまま寝てしまったんだっけ?
私は上半身を起こして左手をみる。
魔法少女の証である指輪はなくネット上で知り合ったゲルトルートとエリーがくれた魔女文字型のヘアピンもなかったが…………
「ん?」
左ポケットに何かが入っていた為、取り出してみると光の球体だった。
大きさはビー玉程度で色は私の髪の色と同じでゴールドとシルバーが混じったもの。
確かワルプルギスの夜から貰ったんだけ………大事なものだからって言って。
「ん? 起きたのかい?」
そう言われ振り返るといつの間にか担当医がいた。
「………はい。………で、いつ来たんですか?」
「相変わらず冷たいねぇ…………。ついさっきだよ。七夕さんがビー玉を見た辺りかな…………詳しく言えば………ね」
最初からじゃないですか。
それに気付かない私って…………。
「今日は、リハビリをしてもらうよ。いくら精神が落ち着いたとはいえ、左手首と両足は怪我してるからねぇ………その状況で土下座はすごいと思ったけどねぇ」
担当医はそういいながら顎髭を触る。
しかし語尾に『~ねぇ』をつけるのが癖なのだろうか?
「わかりました…………」
一応そう言っておいた。
午前は、リハビリを兼ねて両利きに慣れる様に特訓を夜まで行った。
これもリハビリって奴だ。
私は基本左利きなので、右手で絵を描きて左手で文字を書く器用なまねごとをしてみたが。
途中でなんだこりゃっというようなわけがわからない状態が完成した時に出来上がっていた。
それからリハビリをし続けて丸一年が経過しかけた時。
「え? 学校へ行けるように…………なったんですか?」
担当看護婦である八十住さんから、普通の学校へ行けると聞いて私は驚愕した。
「ええ。診査結果と精神的に安定しているのとリハビリも家でやれるものだからもう大丈夫
だろうという話しになったわけ。ちなみに転校先は見滝原中学校よ」
見滝原中学校
最初の世界から途中まで通っていた学校名である。
私はそれを聞いて嬉しくなった。
「それとね…………七夕さんと多分同じクラスになるかも知れないけど、別病棟に暁美ほむらという
名前の子も転校してくるのよ。七夕さんは年齢的に三年生なのだけど、二年生のクラスに
入ることになるの。本当は三年生クラスに入る予定だったのだけど…………ごめんなさい」
八十住さんはそう言って謝罪した。
「仕方ないですよ。私は中学校へ入れるってだけで嬉しいです」
私は本心からそう言った。
実際に三年生の子が二年生のクラスに入ることは可能かは知りません。
見滝原は市立らしいですし…………。