ほむらの病室から出て力なく松葉杖を付きながら自分の病室に戻る時、荷物をまとめ小走り
に走ってきて今は隣で歩いてるほむらとの気まずい空気になっていた。
このほむらは、どこのほむらだろう?
どのくらい繰り返したんだろう?
などと疑問が次々に浮かぶが聞かなかった。
「七夕さん……。ごめんなさい」
数分後、今まで黙っていたほむらは悲しそうな声をしていた。
「悪いことをしてしまったなら謝るわ……でも、そんな不機嫌な顔をしないで」
不機嫌な顔といわれガラスに写っていた自分の顔をみて、確かに不機嫌な顔をしていると自覚した。
私は少し困りながら
「別にほむらが悪いことをしたというわけじゃないよ。ちょっと座る場所探していただけ」
言い訳のような言い方だなっと思った。
でも、実際に松葉杖でほむらのいる病室までの距離が長く足に限界が感じていたのは本当だ。
私の病室はまだ半分以上ある。
ほむらは私の話しを間に受けて座る場所を探すと広い敷地に出て来た。
その敷地は憩いの場とも呼ばれて時折、一人でいたいときに来る場所でもある。
私とほむらは空いているベンチに座った。
「ふぅ………」
小さな溜息をついた。
風の音とかすかに聞こえる外の騒音。
この音が妙に眠りを催促させてくる。
「ここ……綺麗な所ね」
ほむらは中央に位置している大きな木を眺めながらそう言った。
「担当医の先生が教えてくれたんだ。居心地がいい場所だからって」
「八十住っと教えなかったかな?」
ほむらと私の会話に割り込んだのは私の担当医である八十住先生である。
ほむらは、八十住先生を見て驚愕したあと私を再びみた。
「ほむら……?」
アイコンタクトみたいな事をしていたのかどうか解らないが、ほむらは私の顔をまじまじと
見てから、何故か泣き始めた。
「ほむら……!? どこか悪いの?」
ほむらは横に振ったあと
「なんでもない……わ。思い出し泣きよ……」
「そ、そうなの?」
「ええ……」
その後ほむらは涙を目に溜め込んでいたが、ほむらの両親が来たところで帰っていった。
八十住先生になぜここにいるのか問われ事情を説明すると
「松葉杖で、暁美ほむらがいる病室に行った帰りに疲れてしまった……というわけね。
取りあえず脚をみるけどいいかしら?」
「は、はい」
八十住先生はしゃがみこみ脚を手で触りながら見ていく。
先生曰くこれで大体分かるらしい。
他の先生だとレントゲンとか取らないとわからないのに……テレビで天才医師と言われることだけのことはある。
「…………特に異常はないわね。これから遠くに行く際には車椅子を使うこと。近場なら
松葉杖でも構わないのだけど」
八十住先生は立ち上がってそういうとポケットから飲料水を私に渡した。
「まだ痛む?」
「少し……」
「じゃ、痛みが引くまでここに居ましょうか」
八十住先生はそういうとポケットから缶コーヒーを取り出した。
思ったけど八十住先生のポケットは四次元ポケット的ななにかなのだろうか?
物を入れた膨らみもないかと思えば缶コーヒーを出てくるし。
気にしても無駄なので私は先生がくれた飲料水の蓋を開けた。
ほのぼの回みたいな感じです。
追記
2・25 文章を変更。