「あら? この子は……?」
マミはリンに気づき、リンの目線に合わせて
「こんばんは。 お名前は?」
と笑顔で優しく問いかけたが、第一印象が悪かったのか私の背中に隠れてしまった。
その行動に落ち込みながらも
「まぁ……いいわ。今日はもう遅いしさっさと寝ましょう」
マミは私の顔を少しにらみながら、寝室へと戻っていった。
(マミが不機嫌だなぁ……勝手に出て行ったこと怒ってるかな?)
「あの人、とっても怖いです!」
リンは私の裾をつまみながら言う。
「んー……でも、仲間思いで、優しい人だから大丈夫だよ。取りあえず……お風呂入ってないし
一緒に入る?」
「はい!」
お風呂シーン? 何それおいしいの?
「ふぅ~さっぱりしました!」
「良かった。でも、このまま寝たらダメだよ? 三時間ぐらいは起きてないと……
確か寝れなくなるらしいから」
「そうなんですか!? んー驚きです!」
風呂上り後、リンは洗うたびに汚れが浮き出ていたので、汚れが浮きでなくなるまで
わしゃわしゃしていいて、二時間後ようやく風呂から上がったという形だ。
リンの服装も洗い。変わりに私の服……といっても、昔来ていたものだが、それを持ってきて
着せている。
取りあえずリビングに移動すると、ほむらがソファに座っていた。
「あら? その子は?」
ほむらはリンを見るなりそう言った。
「夏樹リンっていうの。魔女退治のとき偶然出会ってね」
「魔女退治って……。私たちが勝てなくて逃げてきた魔女ね。杏子はケーキを食べられなくて
悔しそうだったけど……よく無事ね?」
私はリンを連れてソファに座り
「魔女語っていうか、そういうのが分かったからね……あの魔女はケーキを食べて欲しかった
だけみたいだから」
そういうと、ほむらは少し驚き
「魔女の言葉もわかるのね……。今度の魔女退治はかなみを連れて行こうかしら……?」
「別に構わないけど……。魔女の探知はできないからね?」
「そういえばそうだったわね」
ほむらは髪をかきあげる。
「あ、あの! 夏樹リンです! よろしくお願いします!」
気まずい空気になったのかリンは慌ててほむらに自己紹介をした。
「暁美ほむらよ。よろしくねリン」
ほむらは微笑みながら、手を差し出すとリンは小さな手でほむらの手を握る。
「この子は怖くない!」
どうやら、リンの認識では怖い人には自己紹介せず、怖くない人には笑顔でむかえる
というなんとも、分かりやすい認識だなっと思った。
「明日も魔女退治頑張ろう!!」
リンは、張り切ってそう言うが、その後すぐに寝てしまった。