記憶を消す魔法
七夕かなみside
私は喫茶店を出て、魔獣を探していた。
結局あの店員と店長は謝罪の言葉すらなく、二度と通うものか!
と思ってしまい。お金を払わずに出て行こうとしたら
「何出ていこうとしてんすか?」
客に対する口調じゃない言葉に、怒りを覚えた私は、五時間以上客に対する態度ってものを
説教して、最後に
「二度と来るものか!」
と言ってそのまま出て行ったのである。
その時周りにいた客は愕然としていたが、気には止めなかった。
魔獣を探知したのは喫茶店を出てすぐのことだった。
「……憂さ晴らしにはちょうどいいかな……」
私は顔をニヤつけながら、瘴気が濃い場所へ急いで向かった。
見滝原にある使われていない店舗。
「ここかぁ……。というか、ここ潰れたんだ。結構便利だったのに……」
魔法少女じゃなければ、一般市民は瘴気が出れば気を失うレベルなのだが、いつの間にか潰れた
店舗で人もこないので、今のところ一般市民はいない。
取りあえず変身。
服装は、フリル系である。
「フリルかぁ……可愛いものは遠慮したいんだけどなぁ……」
しかも武器は箒。
いつの間にこういう魔法少女と出会ったのやら……。
まぁいい。ちゃっちゃと倒そう!
「ティロ・フィナーレ!」
奥の方で、マミの必殺技『ティロ・フィナーレ』が聞こえてきた。というか、
マミやリンまでいる。キュゥべえが教えたのかな……?
「危なかったわね……。お菓子の魔女のようだったらどうしようかと思ったわ」
「魔獣も分裂するんですね……」
分裂する魔獣……かぁ……聞いたことないな……。
「でも、ここにも七夕さんいなかったわね」
「そうですね~」
ん? 私を探していたのか……。
勝手に窓から出ていったから流石に怒ってるかな?
「マミ、リン……先に魔獣を倒したのね?」
「え? ええ……」
あれ? マミが困惑している……。
「どうしたの? マミ?」
一応そういういうと
「どちら様だったかしら?」
「へ?」
どちら様って……取りあえず普通に戻し
「マミ……?」
冷や汗が出てしまった。これで覚えていなかったら絶望してしまいそうで怖い。
「……夏樹さん知っている?」
「……い、いえ……」
「………っ!」
私は思わずその場から逃げてしまった。
何で覚えていない!?
近くにあった公園のベンチに座る。
「どういうこと……なの」
私が魔法少女として現れてからおかしくなっている。
ということなら、
「固有魔法はわからないけど……記憶を消すなにかだったのかな」
じゃなきゃ箒が武器なんてありえない。
はぁ……これは逃げて正解だったかもね
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