わたしが倒れてたところに案内してくれるらしいので小屋を出ることになった。
古ぼけた小屋から出ると同時に意識を失ってしまった。
目を開けると私は椅子に座って縄に縛られていた。
戻った……?
「あ、失敗した……か」
戻ってない。場所がすこし移動しただけのようで、わたしが浮いていていた。
ということは、場所が急に移動したってこと?
ややこしいわ。
場所は母親が魔女の口づけ受けて意識を朦朧とさせたあの場所みたいね。
「っち、こうも失敗するとダメなんだよなぁ」
そう言っているのは見たこともない魔法少女である。
「死なせたほうがいいっつうのに、邪魔するんじゃないよ」
そう言って追いかけようとするが、誰かが手を掴んでいた。
七夕かなみさんである。
「貴方……? あなたがあの女性を死なせようとしたんですか?」
七夕さんはそういうと彼女は腕を振り払って
「ん? あぁ、アンタあの人を助けた人だよねぇ? へー。見たところ魔法少女じゃなさそう
だねえ」
「魔法少女………?」
この時まだ、七夕さんは魔法少女じゃないんだっけ。
「そんなことも知らないでわたしが犯人だってわかったよねぇ」
「あの女性を捕まえようとした時に、遠くで薄笑いを浮かべた貴方が見えたから」
「……ここから、あのマンションまで結構はなれてるよねぇ? 視力いいわねえ」
マンションからここまでの距離は約50m離れている。
視力いいのかなぁ?
「生まれつき……。それよりあの女性に謝ってくれませんか?」
「嫌だね! だってあの女性は魔女に操られたんだよ? 操られたやつは死ねばいいのさ」
「魔女? 操られる? ふざけないで!」
「すみませーん」
あの魔法少女と七夕さんが話していると母さんが走ってきたこちらに向かってきた。
「っち。とりあえず私は謝らないからね!」
そう言って魔法少女は消えていった。
そしてまた場所は移動した。
ここは……家族と親友が亡くなった時の場所……
その場所にも彼女がいたが、瀕死に近い状態だった。
「あはは、ここであたしは死ぬのかね……」
苦笑いを浮かべながらそういった。
そのとき七夕さんが通りかかった。
左手には血がついた包丁を持っていたし、目が正気じゃない。
「見つけた。誤算だったけど……貴女には死んでもらうわね。わたしが助けた家族も巻き添えを
くらって死んでいるけど、もうじき貴女の言う結界とやらが張るんでしょう?
そこで死んでもらうわぁ」
一瞬殺気を感じて身震いをしてしまった。
じゃあ、わたしの家族や親友を死なせたのは七夕かなみさんだというの!?
「あははは、死んじまえぇ!!」
飛び散った血を浴びながら七夕さんは不気味に笑い続けた。
結界が消滅すると同時に彼女が去って幼いわたしが彼女の背中をみて復讐の道へと歩んだ。
そして映像が離れていくように私の意識も失った。
しばらくして目を覚ますと、私は元の場所に戻っていた。
「…………どうだった? これでもまだ、わたしを恨む?」
七夕さんは覗き込むようにそういうが私は襲いかかろうとしたが縄に縛られていたことを
思い出した。
「ふ、ふざけないで!!! じゃあ、母親の飛び降り自殺は別の魔法少女で、私の両親と親友を
死なせたのが貴女なのよ!! あの目は正気じゃないわ! 化物よ!!」
近くにいる美樹、佐倉、巴は意味が分からい顔をしていた。
「そうね……そのあと私は精神科に連れられて隔離閉鎖されたわ。願いは別のだったのだけど
『この記憶を忘れ、ソウルジェムも戻した上で時間を繰り返すようにして欲しい。
繰り返す条件は、魔法少女をどういうものかを理解しないと判断したら。』だったわ。
私は知らないうちに、あの時の記憶をなくしてのうのうと生活していたのね」
七夕さんは薄笑いを浮かべるようにそういった。
高野かなめが恨んだ相手と七夕かなみが繰り返してきた理由を繋げてみました。
精神崩壊は次回書きます。