翌朝。
朝起きると丁度箒と同じタイミングで目が覚めた様だ。とは言っても既に向かうは支度を済ませている状態だが……。
少し待ってくれるかと言うと返事はないものの椅子に腰を下ろしてニュースを見始めた。どうやら待ってくれはするみたいなので手早く着替えて食事に向かうとしよう。
………。
……。
…。
昨夜千冬姉さんを交えた会話の後でろくに話をせずに眠ってしまったのでどうにも気まずい。少しでも会話をしておけば箒が今の機嫌にまで落ち込むこともなかったのだろうか。
「あれが織斑先生の……」
「確かに似てるねー」
「うわー、本当に男子がいる」
周囲の視線はどうでもいいとして。生来の自分の口の少なさも相まって中々会話の糸口が掴めないままに食事も半ばまで進めてしまう。
「織斑くん、ここ座ってもいい?」
「……どうぞ」
「ありがとー」
「よっし、織斑くんの隣ゲット!」
「あーっ、ずるーい」
ちらりと女子達とは反対隣に座る箒の様子を伺うと、どうにも眉間の皺が深くなっている気がする。同席を許可するのは悪手だったろうか。
「うわ……凄いね。朝からそんなに食べるんだ」
「本当、二人前はあるかなこれ」
「おりむー細いのに大食いだー」
「昨日は結局食べなかったし、その分もあるから」
「あー…篠ノ之さんと追いかけっこ?してたよね」
「私も聞いた!痴情のもつれで篠ノ之さんが病んじゃったとか…」
「駄目だよおりむー、悪い男になっちゃー」
「ごめん」
「違うだろう一夏!? お前か悪い男だとか私が病んだなどというデタラメを…!」
箒の扱いを考えつつ雑談している最中に突然大きな声で突っ込んだ箒に自分は兎も角他の三人や周りの生徒が何事かと目を丸くする。当の本人はしまったと座るも一旦集まった視線からは中々逃れるのは難しい。
「う、く……さ、先に失礼する!」
「箒!!」
「一夏! お前は悪い男…ある意味悪い男だが……悪い奴ではないからな!そこを勘違いするな!」
「分かった!」
「ならば良い!」
混乱しているものの幾らか機嫌の治った箒を見送る。また教室ででも話をすれば仲を回復することが出来るだろうと安心して箸を進める。
「な、仲が良いんだね……二人共」
「幼馴染だから」
「納得、なのかな」
「おりむーすけこまし?」
「惚れると火傷するかも」
微妙な顔の二人と楽しげな一人と食事を再開する。きちんと箒に関してのアフターケアも忘れず硬い所があるが仲良くして欲しいと頼んでおく。三人共良い子のようだし、まだ箒の姉のことなどもあるが取り敢えず悪い印象にはなっていないだろう。
千冬姉さんが現れてから慌てて食べ切り食事をしたメンバーで一緒に教室へと向かった。
今回は短め。
セッシーとのデュエル申し込みまで行きたかったんだけど……。
ごめんねセッシー。
次回は湊くんのどうでもいいが炸裂します。