走る、ただひたすらに走る。
逃げる、ひたすら逃げる。
理由なんか聞くまでもない。追われているからだ。
――――誰に?
「反王」
誰もがそう呼ぶ支配者。
その支配者が放った刺客に追われている。
自分は奴にとって不都合な存在だから。
アイツは自分の目の前で父王を殺した。そして、唯一の証拠であり、目の上のタンコブである自分を殺そうとしていた。
ガチャガチャと、黒い甲冑を着た騎士が四人追ってくる。ブラックナイトと呼ばれるそいつらは、反王直属の騎士たちだ。
自分一人では到底勝てるはずもない。
(仲間が・・・・・・仲間がいれば・・・・・・)
父王から言われ続けてきた事。
「共に戦う国の兵士は下僕ではない。『仲間』だ」
その言葉が頭によぎる。
反王を倒す仲間が欲しい。強くそれを願った。
そして――――――。
「あっ」
ガラッ・・・
城から秘密の抜け道を通って森を抜け、行き着いた先は断崖絶壁。不運の嵐によって下は荒れ狂う海。落ちたら、海の藻屑となるか鮫の餌になるかのどちらかが待っている。
「追い詰めたぞ、裏切り者め!」
黒い甲冑を着た騎士の一人が叫んだ。
本当に裏切り者を殺そうという意思ではなく、名目だけそうであって『反王』に自らの意思でつき従い、殺しを楽しむかのような声だった。
「死ねえええぇぇ!!」
ブラックナイトは手に持っている大きな槍を、裏切り者の心臓めがけて繰り出す。
「くっ」
間一髪かわすのことは出来たが、その後ろからもう一人が攻撃してきた。
「はああぁぁぁ!!」
ガシィィ!
上から繰り出される強烈な一撃が地面をえぐる。そして、そこに入った亀裂が一瞬にして広がり、今立っているところが支えを失い自由落下運動を起こす。
一人のブラックナイトと共に。
「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「がああああぁぁぁぁ!!!」
バシャーンッ!!!
死ぬ間際には走馬灯が見えるというが、そんなもの見てる余裕もなく頭から海に落ちた。
落ちる直前微かに見えたのは、不測の事態に対応できず運悪く岩に激突するブラックナイト。
そして記憶はそこで途切れた。
しかしなぜか最後の瞬間に、失われた海底都市と青い竜の姿を見たような気がした・・・。
<つづく>
【リネージュ マメ知識】
ブラックナイト
BKと略される。ゲーム上設定は同じです。
常に8人1組でプリにだけ襲いかかってきます。
弱い場合は注意して下さい。それ以外のキャラが横を通ろうが襲いません。
詳しくは不明ですが、プリで発見された直後に変身し、リスタすると面白い事になるらしいです。(ホントか?
Tシャツや、保護マント、宝石類を落とすため、
人気のある敵キャラ。