FAIRY TAIL 守る者   作:Zelf

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ちょっと間が空いてしまいました。残業なんて嫌いだ…

今回はほとんどアニメ通りです。





第18話  ロードレース

 ウェンディの方も初めての大仕事が無事に終わったようで、皆に褒められていた。どうやら、心配してついて行ったりした人が何人もいたようだけど、結局ウェンディが一番役立っていたらしい。なんでもダウンした人が結構いたとか。…元々は依頼人を励ましてくれっていう依頼だったような…?

 

 イーロン(君付けは止めてくれって言われた)もまだ仕事はできないけど妖精の尻尾(フェアリーテイル)の仲間として迎えられた。今は僕の家で一緒に住んでいる。すごく舎弟みたいな動きをすることがあるのでそれは止めるように言っているんだけど…。しばらくは直らないかもしれない。もしかしたらずっとこのままかもと思い始めたので、少し諦めかけている。

 

 で、僕らが帰って来て数日後。

 

「本当にこのギルドはイベントが多いね…」

 

「でも楽しそうだよ?」

 

「兄貴―っ!頑張って下さーいっ!」

 

 僕達妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士全員が、虹の桜の木の前に集まっていた。今回は大きなゲートのようなものが設置されている。そのゲートには、24時間ロードレースと書いてある。実況に週刊ソーサラーの記者のジェイソンさんがいて、すごいハイテンションな実況をしている。そして今回、イーロンは参加していない。まだ見習いだし、魔法が使えないのに魔法使用可能のこのレースに参加するのは危険だからね。僕はイーロンに向かって手を振って応える。

 

 このレースは毎年、チームシャドウギアの一員であるジェットさんが優勝しているらしい。仕事じゃ冴えなくてもこれでチャラとの噂とか、ジェイソンさんがただの誹謗中傷をしている。…まあ、あんまり冴えないのは事実だとは思うけどね。

 

「それにしても、随分気合いが入ってるんだね皆」

 

「オスネコの話だと、罰ゲームがあるらしいわよ。去年は酷かったって」

 

「罰ゲーム…!?」

 

「まあビリにならなきゃいいんだよ、きっと」

 

『静かにせぇい!!妖精の尻尾(フェアリーテイル)の諸君!知力・体力共に強くあってこその魔導士だ!今日は存分にそのパワーを競い合ってほしい!』

 

「知力なんかいるかぁ?」「どう考えても体力だけだよなぁ」

 

 確かに。エルフマンさんとグレイさんの言う通り、今回は体力だけだと思うけど…。何かクイズみたいなのあるのかな?

 

『ルールは簡単!ここをスタートした後に決められたコースを激走し、イボール山を目指せぃ!今回は頂上に、ワイバーンの鱗を置いておいた!この鱗を持って24時間以内に折り返してここに戻って来るのじゃ!脱落は認めんぞ?妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士たるもの、完走してこそ明日の仕事につながるという物じゃ!』

 

 …あの、完走して次の日の体力残っているんでしょうか?イボール山って結構遠かったような気がするんですけど。

 

『さらに、多くの魔導士の要望を受けて新たなレギュレーションを設けた。それが飛行魔法の禁止じゃ!それ以外の魔法は使用無制限じゃ!』

 

 ハッピーとシャルル、あとエバーグリーンさんは渋い顔してそう。エクシード達は飛べなくなったら大変だろうな。完走できるのかな?

 

『例によって、最下位になった者には世にも恐ろしい罰ゲームが待っておるぞ!!』

 

 内容は教えてくれないのか…。どんな罰ゲームでも、最下位にならなきゃいいんだ。絶対最下位にはならないようにしなくては!

 

『それでは、いよいよレーススタートだ!全員、スタートラインについてくれ!』

 

「ウェンディ、早く行きなよ」

 

「うん!それじゃあ、頑張ろうね!」

 

 ジェイソンさんの声で、僕らはスタート準備に入る。それにしても、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士ってこんなに多かったっけ…。随分と多く感じるんだけど。それにしても、運がないなぁ。僕はスタートラインからずっと後ろの方から。こればっかりはくじだから仕方ないけど。ウェンディとシャルルは最前列なのに…。

 

『よーい、ドン!』

 

「うわっ!?」

 

 マスターのスタートの掛け声と同時に前方で砂煙が上がる。というか、前の方の人達が全員吹っ飛ばされた!?

 

『スタートと同時にぶっちぎったのは、今年もジェーット!!』

 

 あ、これジェットさんの仕業なのか…。これ、自分は最速で進める上に他の人の妨害もできるって、レースだと反則的すぎないか…?

 

「うおおおっ!!」

 

「ナツさん!?」

 

「どうだ、見たか!これぞ秘密兵器、火竜の鉄拳ブースターだ!!」

 

 …ただ忍者走りで、両手に火を灯しているだけにしか見えないけど確かに速い!ジェットさんの後に続いて一気に進んでいっている。急がないと、他の人に先を越される可能性の方が高い!

 

「ウェンディ、シャルル、お先!」

 

「ゴーシュ!?」

 

「結界でさっきの防いでたのね…」

 

 シャルルの言う通り、さっき砂煙が巻き上げられた瞬間に防御結界(ディフェンド)(ウォール)で守っていた。ほとんど反射で出していたけど、おかげでナツさんに続くことができた。

 

 すぐ後ろにはグレイさんやエルザさんがいる。僕はそこまで足が速くないからすぐに抜かされてしまうだろうけど、頑張って走って行こう。

 

 

 

氷造形(アイスメイク)(フロア)!」

 

「うわっ!」

 

 町を抜けて岩場に入ったあたりから、皆が妨害を開始する。リーダスさんが絵画魔法(ピクトマジック)で落とし穴を書いていたけど、ガジルさんがリーダスさんをその落とし穴に突き落としていた。その後にグレイさんが地面を凍らせてきて、僕はそれを回避できず転んで滑っていく。

 

「ゴーシュも皆も、悪く思うなよー」

 

「ビーストアーム!うおらぁっ!!」

 

「ぐはっ!」

 

「グレイ様!?」

 

グレイさんが先にスケートのように滑って行ったと思ったら、エルフマンさんにラリアットされて戻ってきた。そのままかなり後ろの方まで滑って行ったようだ…。これが、策士策に溺れるってことか。

 

「…!今度は、術式?」

 

「その通りだ」

 

「フリードさん!」

 

「本来ならここでは知力を試す所だが…。ゴーシュ、お前は自力で術式を解いてみろ。今のお前になら可能なはずだ」

 

「ちょ…!ああ、くそ!」

 

 フリードさんはそれだけ言うと先に行ってしまった。いくらマスターが知力と体力って言っていたからって、ここまでしなくても…。術式に引っかかってしまったものは仕方ない。それに、これは新しい結界を試すいい機会だ。

 

 

 

 スタートから半日が経過。森を抜けて岩山を進んでいく。新しい結界も無事に完成させることができたし、少し時間がかかったけど抜け出せてよかった。皆もう頂上に着いている頃かな?

 

「見えた!あれがワイバーンの鱗!」

 

 何とか手に入れられた…!よし、あとは降りるだけか。ここから浮遊結界(バルーン)で行きたいけど、そもそも飛行魔法は禁止だしなぁ…。そうだ!

 

弾性結界(バウンド)!」

 

 弾性結界(バウンド)を空中に作っていき、それを足場にして進んでいく。これなら飛行しているわけじゃないから問題ない!遅れを一気に取り戻さなくちゃ!どうせだから麓の森の出口までこれで行こうっと。

 

 

 

 一夜明けてほぼ全員がマグノリアに入った頃、僕はトップ集団には入れなかったけど、何とか中間くらいには入っていた。トップはナツさん、グレイさん、ガジルさん、エルザさん、そしてなぜか後ろの方からやって来たジェットさんが争っていた。

 

「ウェンディ!シャルル!」

 

「ゴーシュ!後ろにいたの?」

 

「いや、まあ…二人とも、速いね」

 

「妨害を一度も受けなかったのが幸いだったわ」

 

 そしてトップ集団がゴールしようという所で、誰かが転んだのか五人全員クラッシュ。そこにやって来たのは…まさかの、ハッピーだった。続いて、ウェンディとシャルル、その後に僕がゴールした。よし、これで最下位は阻止!ショートカットができたのが良かったみたい。

 

 結局、最下位は元々のトップ集団からエルザさんを除いた四人だった。彼らの敗因は、ハッピーが優勝したことに気を取られてゴール直前で硬直し、罰ゲームを逃れようと必死になって走ってきた後続メンバーたち全員に足蹴にされたことだった。罰ゲームは…再来週に発行される週刊ソーサラーで超恥ずかしいグラビアを飾ること、らしい。良かった、本当にビリにならなくて。罰ゲームを聞いた四人は、走り去ってしまった。そりゃ逃げたくなるよね…。

 

 

 

 




実は今回は重要な回だったり。新しい結界が何なのかはその内分かります。
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