FAIRY TAIL 守る者   作:Zelf

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今回から時間が一気に飛びます。


第4話  空から来た卵

 X778年。僕達がここに来てから約1年が経過した。

 

 僕は大体1カ月くらいで結界魔法の能力3つを習得した。最初成功したのはどうやらたまたまだったみたいで…まず防御結界(ディフェンド)を完璧に出せるようになるまで1週間、他の能力2つを開発するのに2週間くらいかかりました。

 

 そして1年かけて魔力を上昇させる為に修行していたおかげで、あれからさらに能力を1つ増やすことができた。最近習得したからまだあまり試したことはないけれどね。そして魔力の上昇があまり見込めなかった…これは、まだ体が幼いからってことかな?成長期はまだ先みたいだ。

 

 仕事も大分こなせるようになってきた。まだ僕もウェンディも幼いから誰かの仕事についていくだけなんだけど…いつ頃1人で仕事をできるようになるのかな?まあ子供だけで仕事ができるとは依頼主は思えないだろうから仕方ないよね。今も、ギルドメンバーのバスコの依頼について行ってギルドへと帰ってきたところです。

 

「ん?なんかギルドが騒がしいな…」

 

「ホントだ…なんだろ?」

 

「ちょっと急いでみるか、ゴーシュ」

 

「うん」

 

 少し小走りでギルドの前まで行くと、さらに騒がしい声が聞こえてきた。何かあったのかな?いつも賑やかなんだけど…今は余計に騒がしい。中に入ると、ウェンディがやたらと大きな卵を持って喜んでいた。

 

「ゴーシュ、バスコ、お帰りなさい!仕事は上手くいったみたいね」

 

「うん。ただいま…えっと、あの卵は何?」

 

「あなたたちは少し長めの依頼に行ってたから知らないわよね。ウェンディがね、大きな卵を拾ってきたのよ。本人は空から降ってきたとか言ってたけど…」

 

 あ~…そういえば原作開始した時ってハッピー達まだ6歳だっけ。つまり生まれたのが丁度今の時期ってことか。じゃあ、シャルルが生まれるのももうすぐなんだ!

 

「ウェンディ、ただいま」

 

「あ、ゴーシュ!お帰りなさい!見て、卵だよ卵!」

 

「ウェンディ、あんまりはしゃがない方が…」

 

「え?きゃあっ!?」

 

 ウェンディが転び、卵が宙を舞った。僕は咄嗟に弾性結界(バウンド)で卵を守る。

 

「ほら、言わんこっちゃない」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「で、この卵どこで見つけたの?空から降ってきたって聞いたけど」

 

「すぐ近くの森にいたら、空から降ってきたの。空を見たけど鳥さんも何もいなかったから…」

 

「なるほど…で、マスターは何て?」

 

「育てたいって言ったら、大事にしなさいって!」

 

「良かったね、ウェンディ!僕も何かあったら手伝うから」

 

「うん!ありがとう、ゴーシュ!」

 

 こうして、卵をお世話することになりましたとさ。空から降ってきたのを、よくキャッチできたな…と思ったら、キャッチしたわけじゃなくて地面に落ちたけど割れるどころか傷一つもなかったらしい。エクシードの卵、すごいな…一歩間違えれば凶器だよね、コレ。

 

 

 

「あ、動いた!」

 

「お、いよいよか」

 

 数日後、卵がようやくコロコロと動き始めた。もうすぐ孵りそうだ…!コロコロと転がり…ピシッっと罅が入った。そこからどんどん罅が広がっていき、ついに中から…白猫が現れた。

 

「猫…?」

 

「可愛いっ!初めまして、私はウェンディ!あなたの名前はシャルルよ、よろしくね!」

 

「…ちょっと、やめなさいよ」

 

名前はすでに考えていたようだ。ウェンディが名づけたシャルルの名前はどうしてしっかりしているんだろう…と思って、ウェンディにネーミングセンスについてさりげなく聞いてみたんだけど、前に僕に名前をつけようとした時はあだ名のようなものだったし、名前を思い出すまでしか使わないだろうからと冗談で言っただけらしい。本当は結構ネーミングセンスはあるみたい。

 

 なんかボーっとしてた白猫だったけど…ウェンディが抱えようとしたら羽が生えて飛んで逃げていった。

 

『ね、猫が喋った~!?』

 

「猫が飛んでる…」

 

「すごーい!」

 

 ギルドの人達が喋ったことに驚いて、僕はこんな小さいのにもう翼【エーラ】の魔法を使って飛んだことに関心して、ウェンディはただ喜んでいた。猫はそのまま外へと飛んで行ってしまった。

 

「あ、待って!シャルル~!」

 

「あ、ウェンディ!」

 

 ウェンディがシャルルを追いかけて行って、それを僕も追いかけていく。ウェンディ、ほっといたら転んじゃうから誰かがついて行かないと…。気がついたら化け猫の宿を一望できる崖の所まで来た。そこまで行った所でウェンディが案の定転んでしまった。

 

「…また転んだ」

 

「うう、うぇ~ん…!」

 

「ウェンディ、大丈夫?」

 

「うん、大丈夫…ぐすっ」

 

 あらら…膝を擦りむいちゃってるよ…。っていうかこれ、転んだの1回じゃないんじゃないかな…明らかに傷の数が多すぎると思う。よくこれだけの傷で走れるな…

 

「なんであんたたちは、私をほっといてくれないの?」

 

「だって…私たち、友達でしょ?」

 

「友達…?」

 

「うん、友達!ね?ゴーシュ」

 

「いや、僕シャルル?とは初対面だし…初めまして、僕はゴーシュ=ガードナーです。よろしくね、シャルル」

 

「え、ええ…よろしく」

 

 なんかシャルルがすごい戸惑ってる…これ、原作を思えばレアな光景だよね…目に焼き付けておこうっと。そういえばシャルル、さっき俺もシャルルをほっとかなかった人認定してなかった?ただウェンディを追いかけていっただけなんだけど…?いや、多分ほっとかなかったとは思うけどね…?

 

「…私は、あなたたちの友達にはなれないわ」

 

「なんで!?」

 

「だって、私猫だし…人間じゃないし」

 

「そんなの関係ないよ!種族が違っても…友達になれるもん!!」

 

「…そうだよ。今からでも、僕たちは友達になれると思うよ」

 

「…」

 

 シャルルは少し考え込んだ後に、今来た道を戻っていく。お、これは…

 

「シャルル…?」

 

「…何してるのよ、2人とも置いていくわよ!」

 

「う、うん!!」

 

「…素直じゃないなぁ」

 

「ゴーシュ、なんか言った?」

 

「いや、なんでもないよ!」

 

 シャルルさん、デレました~。

 

 冗談はともかく、どうやらシャルルと友達になれたみたいだ…きっとシャルルはさっき、エクシードの使命の記憶を予知してしまったんだと思う。それでも、ウェンディと友達になることを選んでくれた。僕がいることで原作が変わってしまう可能性もあると思ってたから、本当に良かった。

 

 原作か…最初の頃、少し考えたことがあった。僕がいることで何か変わってしまうのなら、それは仕方がないと思う。もうそれは不可抗力だから。でも、原作で皆がピンチに陥っていた時…そんな場面に遭遇したら、僕は皆を守ることにした。その為に習得した魔法だし、多分原作だからって放置することが僕にはできないと思う。だから、原作にはこだわらないで、皆を守っていくことにした。

 

 

「ご、ゴーシュ!」

 

「ん?」

 

「あ、あれ…!」

 

 ウェンディが少し離れた所にある森を指さす。そこには、奴がいた。ここに来る前にお世話になった…森バルカンだ。

 

「何よ?あの猿」

 

「森バルカンだ…前に僕達はあいつに襲われたことがあるんだ。ここは僕に任せて」

 

「気をつけてね、ゴーシュ…」

 

「大丈夫。あの頃とは違う…あの時のリベンジ、してくるよ!」

 

 ウェンディとシャルルには岩陰に隠れてもらって、僕一人で奴に近づいていく。奴も僕にようやく気がついたようだ。不意打ちすることもできたけど、僕はそれで納得できない。

 

「ウッホ…お前の匂い、知ってるぞ!」

 

「驚いた…あの時と同じ個体か」

 

「ウッホァッ!!今度こそ、お前らを食ってやる!!」

 

 そう言い放ち殴りかかってきた森バルカン。見た所、1年前より強くなっているようだ。あの時より強くなった僕が、あの時より奴のスピードが速くなってると感じたから間違いないだろう。でも…負ける気がしない!

 

防御結界(ディフェンド)(ウォール)!」

 

「ウッホ!?いったぁっ!?」

 

「これで終わりだ!防御結界(ディフェンド)(トーテム)!」

 

「グホォァッ…!?」

 

 青緑色の結界…防御結界(ディフェンド)の壁を出現させて攻撃を防いだ後、柱のように大きな細長い形状にした防御結界(ディフェンド)で奴の腹部を突く。森バルカンは吹っ飛んでいき、何本か木をへし折って気絶した。

 

「よし、リベンジマッチ勝利!」

 

 加減はしたから死んでないとは思うけど…これで、森バルカンがうちのギルドに手を出すことはないだろう。野生の動物だったら、弱肉強食ぐらい分かってるだろうからね…ふう、スッキリした!

 

「おーい、ウェンディ!シャルル!もう大丈夫だよー」

 

「え、ええ…」

 

「どうかした?2人とも」

 

「あ、あんた…結構やるわね」

 

「すごいよゴーシュ!あの森バルカンを一撃で倒しちゃうなんて!」

 

「そうかな…?あんま実感ないけど…ありがとう」

 

 でも、これぐらいあの頃のジェラールでも余裕だったんじゃないかな…いや、あの時は俺とウェンディがいたから巻き込んじゃいそうな大きな魔法を使えないし、ジェラールもこっちの世界に来て1カ月間魔法を使ってたの見たこと無かったし…そんなこともなかったのかもしれない。

 

「それじゃ2人とも、ギルドに帰ろう」

 

「うん!」

 

「ええ」

 

 俺達3人はそのままギルドへと帰った。とりあえず、シャルルが本当に友達になってくれてよかったと思う。あとの問題は…6年後の、六魔将軍(オラシオンセイス)だな。

 

 

 

 X784年。俺とウェンディは一人前の魔導士になった。俺は結界魔法を全部で7つ開発し、盗賊団の討伐など過激な仕事も1人でこなせるようになった。ウェンディやシャルルとも一緒に仕事することが多く、ギルドでもトップレベルの仕事量をこなしていると思う。そんな時。町で手に入れた新聞で重要な情報を手に入れた。

 

 闇ギルド・鉄の森(アイゼンヴァルト)によるララバイ事件、楽園の塔へのエーテリオン投下などのニュースが書いてあった。つまり、もうすぐ六魔将軍(オラシオンセイス)討伐が始まる。

 

「ウェンディ、ゴーシュ、シャルル。ちょっといいか?」

 

「はい、なんでしょうマスター?」

 

「何の用?」

 

 マスターが僕たち3人を呼んだ。マスターが呼びつけることなんてほとんどない。

 

「お前たちに、ある仕事を頼みたいのじゃ」

 

「ある仕事?」

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)青い天馬(ブルーペガサス)蛇姫の鱗(ラミアスケイル)…そしてこの化け猫の宿(ケットシェルター)で連合を組むことになったのじゃ」

 

「連合…何の為によ?」

 

「闇ギルド、バラム同盟の一角である六魔将軍(オラシオンセイス)の討伐じゃ」

 

 来た…!いよいよ、原作介入か…!ウェンディやシャルルも驚いている。急にこんな話をされたらそりゃ驚くよね。

 

「いつですか?」

 

「1週間後じゃ」

 

「1週間後…」

 

化け猫の宿(ケットシェルター)からは…お主ら3人に参加してもらいたいのじゃ。もちろん強制はせん。なぶら、他の者に回すぞ」

 

「私、やります!」

 

「ウェンディ!?何言ってるの!相手はバラム同盟の一角よ!?」

 

「分かってる。正直、怖いけど…妖精の尻尾(フェアリーテイル)には、私と同じ滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)火竜(サラマンダー)のナツさんがいるはず…その人に会えば、グランディーネがどこに行ったのか分かるかもしれないし」

 

「だからって…!」

 

「シャルル。ウェンディはこうなったら聞かないよ」

 

 ウェンディは意外と頑固なところがある。それでシャルルと口喧嘩になることも結構あったり、それを僕が仲裁したりってこともしばしば。

 

「…そうね。じゃあ私も参加するわ」

 

「僕も参加します」

 

「2人とも…無理についてこなくてもいいんだよ?今回は危険なんだし…」

 

「僕は誓ったんだ。仲間を守るって…こんな危険な任務に行くのに僕だけ残るなんてできないよ」

 

「私はウェンディをほっとけないもの。ゴーシュはまだ大丈夫でしょうけど」

 

 僕の魔法は、これからの為に習得したんだ。今更怖気ついてしまうなんてあるわけない。もしここで行かなかったら、僕はずっと後悔すると思う。きっと、シャルルも同じ理由かな。

 

「なぶら…それでは3人とも、よろしく頼んだぞ!」

 

「「はい!」」「ええ」

 

 こうして、化け猫の宿(ケットシェルター)からは僕たち3人が参加することになった。ここまで、長かったけど…準備は怠らなかったつもりだ。絶対に仲間を…ウェンディを守って見せる!!

 

 




ちょっとサブタイトル要素が薄い気がしますが、ご了承ください。

あと主人公の強さは、ナツやグレイの少し下くらいかな。防御だけならジュラや金剛の鎧のエルザの少し下くらいになりますが。攻撃はあまり得意ではないです。

あと原作キャラの会話で変なしゃべり方をしてる時があると思います。頑張って自然なしゃべり方になるように努力しますが…

つまりは、温かい目で見守って下さい…
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