FAIRY TAIL 守る者   作:Zelf

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というわけで、天狼島編クライマックス!

これが現在あるストック最後です。またボチボチ書いていきます!


そして、前回言っていたクロスオーバーの件については、これを投稿してすぐ追加しておきます。賛否両論あると思いますが、温かく見守って下さると嬉しいです。



第47話  VS.ハデス 決着

「うおおおおっ!!!」

 

「ぐっ!」

 

 ナツさんが雷と炎を纏った雷炎竜となり、ハデスへと攻撃を仕掛けた。そのスピードは桁違いに上がっており、ハデスは対応しきれず顔面にナツさんの拳が直撃、そのまま壁まで吹っ飛ばされた。ナツさんはそのまま、空中で体勢を整えて逆さの状態での炎を纏った蹴りを食らわせる…が、ハデスも今度は防御し、体を覆っていた炎を振り払う。その直後、ハデスを雷が襲った。

 

「ぐああっ!」

 

「炎の打撃の後に、雷の追加攻撃!」

 

「すごい!!」

 

「俺たちのギルドを傷つけやがって!!」

 

 これまでの戦闘のおかげか、ハデスにちゃんと攻撃が当たっている…このままいけば、倒せる!

 

「お前は……消えろ!!!!」

 

 ナツさんの炎と雷を合わせた一撃が、ハデスを飲み込んだ。

 

「はあっ!!」

 

「!」

 

 ハデスが煙の中から飛び出し、ナツさんの両手に鎖を繋ぎ、手錠のように動きを封じた。

 

「両手を封じたぞ!」

 

「うううう…………んぬぅっ!!」

 

「なっ…」

 

 ナツさんはその鎖を、魔力を纏わずに引き千切る…そんな馬鹿な。あれ、魔法使わなくても千切れるのか……?今のナツさん、火事場の馬鹿力状態なのか…?

 

 そしてナツさんは…大きく息を吸い込みながら、魔力をどんどん高めている。これは…やばそうだ…!

 

「雷炎竜の…………咆哮ーーーーーーーーーーっ!!!!!」

 

「ぐあっ……!?」

 

 その咆哮は、破壊力が今までの火竜の咆哮の比ではなく……ナツさんの前が全て消し飛んでしまっていた。穴の大きさも、これまで戦っていたこの船の天井に達するくらいの大穴。最早、戦艦は原型を留めていなかった。

 

「ハァ……ハァ………!」

 

 皆が桁違いの威力に驚いている中、ナツさんは一点を見つめている。壁際、もうすぐ海へと落ちてしまうギリギリの所で……ハデスが、倒れていた。

 

「倒、した……?」

 

「はは…………やった、ぞ」

 

「…っ!ナツ!!」

 

 さっきラクサスさんがいた所よりも深い穴がいつの間にか船内に出来ており、そこにナツさんが落ちそうになる。ルーシィさんがギリギリの所でナツさんの腕を掴んだ。

 

「助…かった………さす、がに…もう、魔力ゼロ、だ…」

 

「これで終わったな!」

 

「はい!」

 

「ふぅ…」

 

 っていうか…ハデス強すぎないか。年齢的に言えばマスターより何十歳も年上なのに、なんであんなに動けるんだ…魔力も異常だ。僕たちと、さらにはラクサスさんが戦って、ナツさんのあの咆哮でようやく――――

 

 

 

「大した若造共だ」

 

 

 

「っ!!?」

 

 

 

 今……………確かに、ハデスの声が…?

 

 

 

「マカロフめ…全く恐ろしい餓鬼共を育てたものだ」

 

 

 

「そんな………」

 

 

 

「私がここまでやられたのは、何十年ぶりかの」

 

 

 

「くっ………!!」

 

 

 

 ハデスが立ち上がり、いつの間にか、ローブのようなものを羽織っている。

 

 

 

「嘘だろ……!?」

 

 

 

「このまま片付けてやるのは容易いことだが、楽しませてもらった礼をせねばな」

 

 

 

「あの攻撃が効かなかっただと…!?」

 

 

 

 ハデスの左手が眼帯へと伸び……そして、そのままゆっくりと外した。

 

 

 

「悪魔の目…開眼」

 

 

 

「…っ!!」

 

 

 

 眼帯に覆われていた右目が露になった瞬間………また、魔力の質が変わった。

 

 

 

「汝らには特別に見せてしんぜよう…魔導の深淵!ここからは汝らの想像を遙かに超える領域」

 

 

 

「馬鹿な……!!」

 

 

 

「こんなの……有り得ない」

 

 

 

「こんな魔力は感じたことがない…」

 

 

 

「まだ増殖していく…!」

 

 

 

「こんなの………アリかよ…!」

 

 

 

「終わりだ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)!!」

 

 

 

「ぐっ……!!」

 

「ナツ!!」

 

「くそっ…動く力さえ、残って、ねぇ…!!」

 

 ナツさんも…いや、僕たち全員、魔力を使い果たしているのに…!それなのに、これまで以上の、これまで感じたことがない魔力だなんて…!!

 

「魔導の深淵…」

 

「何という魔力だ……!」

 

「あ、ああ……!」

 

「ウェンディ、気をしっかり持って!」

 

「ナツ、しっかりして!お願い!」

 

「くっ…かはっ!か、体が……!」

 

 ヤバい…ナツさんは雷を食べた副作用が出始めたのかもしれないし、ウェンディは恐怖のあまり放心状態。このままじゃ…全員、やられる。

 

「魔の道を進むとは、深き闇の底へと進むこと…その先に見つけたるは深淵に輝く、一なる魔法!!あと少し、あと少しで一なる魔法にたどり着く…だが、そのあと少しが深い…!その深さを埋める物こそ、大魔法世界!ゼレフのいる世界!今宵、ゼレフの覚醒と共に世界が変わる…そして、私はいよいよ手に入れるのだ……一なる魔法を!!」

 

「一なる魔法…!?」

 

 話している間も、ハデスの魔力がどんどん膨れ上がっている。

 

「汝らは行けぬ!大魔法世界には!!汝らは足りぬ!深淵へと進む覚悟が!!」

 

「何だ、あの構えは!?」

 

「ゼレフ書第四章十二節より……裏魔法・ネメシス!!」

 

 ハデスの周りから、異形の怪物が現れた。その辺に散らばっていた瓦礫の欠片から魔力が溢れ出す瞬間を目にした。生物なのか……?無機物から、作り出した……?

 

「瓦礫から化け物を作ってるのか!?」

 

「う、ううっ……!」

 

「…こんなの、どうしたら」

 

「深淵の魔力を持ってすれば、土塊から悪魔をも生成出来る…悪魔の踊り子にして、天の裁判官…これぞ、裏魔法!!」

 

 

 

 誰一人、声を発することも出来なかった。

 

 

 

 こっちは魔力もない…敵は、圧倒的強大な魔力を持っている。

 

 

 

 死が、形を持って迫ってくるような、そんな感覚。

 

 

 

 こんなの………………………どう、しようも……――――――

 

 

 

 

 

 

「―――なんだ、こんな近くに仲間がいるじゃねぇか」

 

 

 

 ―――!

 

 

 

「弱さを知れば、人は強くも優しくもなれる」

 

 

 

 ナツさんの声。すごく小さい、呟きのような声。ハデスの傍では、未だに怪物が奇声を発しているのに…まるで、世界が切り離されたみたいに感じた。

 

 

 

「俺たちは自分の弱さを知ったんだ…だったら次はどうする…?強くなる!!立ち向かうんだ!!」

 

 

 

「「「「「!!」」」」」

 

 

 

「一人じゃ怖くてどうしようもないかもしれねぇけど…俺たちはこんなに近くにいる…!すぐ近くに、仲間がいるんだ!!今は恐れることはねぇ!!俺たちは、一人じゃねぇんだ!!!」

 

 

 

 ナツさんの言葉が、想いの強さが、僕らの心に勇気をくれる。震えて動かなくなっていた手が、足が……全身が、力を取り戻す。魔力でも、身体的な力でもない。心の、力を。

 

 

 

「見上げた虚栄心だ…だがそれもここまで!!」

 

 

 

 ナツさんが立ち上がり、皆も、少しずつ立ち上がっていく。仲間がいれば、恐怖はない…たとえ、魔力が無くても…最後まで、諦めない。それが、妖精の尻尾(フェアリーテイル)…!!

 

 

 

「行くぞーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」

 

 

 

 全員で、ハデスへと立ち向かい、走り出す。

 

 

 

「残らぬ魔力で何が出来る!!踊れ、深淵の悪魔!!」

 

 

 

 魔力の弾丸と、悪魔達による攻撃が僕らを襲う。ナツさんが、足下を壊され倒れそうになる。

 

 

 

 ルーシィさんとウェンディが、ナツさんの右手と左手を掴み。僕は、ナツさんの後ろから

足を支える。

 

 

 

 二人が投げ飛ばすのに合わせて、斜め上前方へと、思いっきり押し出した。

 

 

 

 その先にいる、グレイさんとエルザさんがナツさんの右足と左足を、片足ずつ勢いよく押し出した。

 

 

 

「全てを闇の底へ!!日が沈む時だ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)!!!」

 

 

 

 

時間を少々遡り、悪魔の心臓(グリモアハート)戦艦内部。

 

「これって…」

 

「動力源って感じじゃないわね」

 

「グリモアハート…悪魔の心臓……まさかな」

 

 エクシード隊は、動力源を破壊する為に内部へ潜入していた。配管をくぐり抜け、たどり着いたのは…巨大な装置。その見た目と動き方から、心臓を思わせる物体が、目の前にあった。

 

「おい!中で声がしたぞ!」

 

「ここは俺が食い止める!お前たちはそれを止めてくれ!」

 

「止めるって言っても…」

 

「色々いじってみるしかないわね」

 

 リリーは敵の足止めへと向かい、ハッピーとシャルルは機械をいじることにした。

 

「何だ、この小さいのは!?」

 

「ふんっ!」

 

「ぐわっ!?」

 

 リリーは持っていたドアノブをブーメランのように投げて攻撃する。続けて戦闘モードになり敵を殴りつけた。

 

「な、なんなんだこいつは!?」

 

「借りるぞ」

 

「ああ、俺の剣…!」

 

 敵が持っていた剣を奪い取るリリー。一振りし、敵を薙ぎ倒していく。

 

「む…?」

 

「で、でかっ!?」

 

「大きさが変わる剣…我が剣、バスターマァムのようだな……気に入った。こいつを俺の武器にする!ギヒッ!!」

 

 本来剣士であるリリーは、剣を持つことで本領を発揮する。エドラスにおいては、エルザと同等の役職にあったほどの実力の持ち主だ。そんなリリーの前では、雑兵など相手にならず…なのだが、今回に限っては物量差が明白だった。しかも、リリーには戦闘モードになっていられる時間の制限もある。

 

「ちょ、ちょっと!」

 

「オイラ痛いのは嫌だ~」

 

 リリーの一振りで、剣圧が本来の出入り口である扉を破壊。ハッピーとシャルルは心臓を停止させる為に動くことすらままならない。

 

「おい、お前たち!あまり長い時間は持たないぞ!」

 

「あんたのせいよ!もうちょっと大人しく戦って!」

 

「大人しく…?」

 

 

 

 その時、甲高い金切り声のような…超音波のような音が、場を支配した。

 

 

 

「な、何…!?」

 

「耳が~!」

 

「くっ…!」

 

「う、うるせぇ~!」

 

「な、なんだこりゃ!」

 

「頭が割れる~!」

 

エクシード隊と、敵も含めた全員の動きが止った。しばらくその状態が続いていたが、突然その音が止んだ。

 

「な、なんだったの、今の…」

 

「シャルル、あれ!」

 

「機械が壊れてる?でも、なんで…」

 

「今は良い!急いで破壊するんだ!」

 

 音が止まり辺りを見渡してみると、部屋の中の機械がいくつも破壊されていることに気がつく三人。そのことについて考える余裕は無いとリリーが叫び、ハッピーとシャルルはさらに破壊する方法を探した――――

 

 

 

 ハデスの攻撃によって、さっきまでいた場所の屋根も壁も崩壊した。煙が舞い上がり、視界が悪い…

 

「ぐあっ!?」

 

「ナツ!!……あっ」

 

 ナツさんがハデスへと一撃を入れているのが見えた。ハデスは勢いのまま殴り飛ばされていく。

 

「よっ…って、落ちる~!!」

 

「ルーシィさん危ない!」

 

「~~~~っ!!」

 

 …あの二人は何しているんだろう?っていうか、今ルーシィさんの悲鳴というか…大丈夫かな?出ちゃいけない声のような…

 

「ば、馬鹿な…!裏魔法が効かぬのか!?あ、あり得ん!私の魔法は…!ま、まさか…!」

 

「うおおおおっ!!!」

 

 ナツさんが連続攻撃を加えていく。ハデスはされるがままになっており、あの異質な魔力の悪魔達はボロボロと崩れ去っていった。

 

「土塊の悪魔達が…」

 

「消えていく…!」

 

 なんでなのかよく分からないけど、ハデスが弱っているのは間違いない…!

 

「あれ…?」

 

「ん?どうしたのウェンディ?」

 

「え…!?」

 

「天狼樹が…!」

 

「元通りになってる!」

 

 ウェンディの声で気がついた。天狼樹が、いつの間にか元に戻っている…いつから?屋根とかが壊れていたから分かったけど…あれ、今さっき元に戻ったんだとしたら…!

 

「これって…!」

 

「紋章が…」

 

「光ってる…!」

 

「魔力が、元に…!」

 

「戻っていく!!」

 

「…!うおおおおっ!!勝つのは、俺たちだ!!ぐあっ!?」

 

 ハデス…まだ、力が残っているのか!?

 

 

 

「魔導の深淵にたどり着くまでは、悪魔は眠らない!!」

 

 

 

「はああっ!!」

 

 

 

 ハデスが攻撃を仕掛けてくる前に、雷が目の前を横切った。

 

 

 

「ラクサス!!」

 

 

 

「行け!!妖精の尻尾(フェアリーテイル)!!!」

 

 

 

 僕らは走り出す。ナツさんは、炎と雷をその身に纏い、魔力を高めている。僕もこの間に準備を!

 

 

 

「恐らくこれが最後の攻撃!」

 

 

 

「戻った魔力全部ぶち込むぞ!!」

 

 

 

「返り討ちにしてくれるわ!!」

 

 

 

まずい、あの構えは…また、あの悪魔達を呼び出すつもりか!

 

 

 

「契約まだだけど…開け、磨羯宮の扉!カプリコーン!!」

 

 

 

「仰せのままに、ルーシィ様」

 

 

 

「お願い!!」

 

 

 

「汝は!?」

 

 

 

「ゾルディオではございませんぞ!私はルーシィ様の星霊、カプリコーン!」

 

 

 

 タキシードを着た二足歩行の山羊――カプリコーンがハデスへと攻撃していく。その隙に、ウェンディがハデスの真後ろをとった。僕も…あと、もう少し!

 

 

 

「見様見真似!天竜の、翼撃!!」

 

 

 

「ぬわぁっ!」

 

 

 

 ウェンディの攻撃によって、ハデスはグレイさんの方へと吹き飛ばされる。よし、準備完了!

 

 

 

「うおおおおっ…!!氷魔剣…アイスブリンガー!!」

 

 

 

「ぐぅぅっ!!」

 

 

 

 氷で出来た、二本の魔剣によってハデスは切り裂かれ、そのまま空中へと投げ出される。その隙を、待っていた!

 

 

 

「降り注げ…!水晶結界(クリスタル)(レイ)!!」

 

 

 

「ぐはっ!」

 

 

 

 これが、水晶結界(クリスタル)のもう一つの使い方。魔法陣のように並べることによって、魔力収束砲…ジュピターには遠く及ばないが魔力光線を発射できる。皆が攻撃している間に空に配置することが出来たので、すぐに発射できた。

 

 

 

「換装!天輪・五芒星の剣(ペンタグラムソード)!!」

 

 

 

 そして未だ空中を舞っているハデスに、さらにエルザさんが追い打ちをかける。

 

 

 

「ぐぅっ…!?」

 

 

 

 ハデスは、距離をとろうとしていたが…ナツさんが、すでに迫っている!

 

 

 

「うおおおおっ!!!」

 

 

 

「グリモア・ロウ!!」

 

 

 

「滅竜奥義・改!!」

 

 

 

「間に合わ―――!!」

 

 

 

「紅蓮、爆雷刃!!!!!」

 

 

 

 ナツさんの、僕たち全員の、渾身の一撃。ハデスは……起き上がる様子はない。

 

 

 

「じっちゃん……奴らに見せてやったぞ…全身全霊をかけた、ギルドの力を…うおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーっっっ!!!!これが、俺たちのギルドだーーーーーーーーーーーっ!!!!!」

 

 

 

 天狼島を、僕たちを…眩しい朝日が、照らしていた。

 

 

 

 






念のため、ネタバレが嫌いな人のために空白入れておきます。大丈夫な方はそのまま下へ。
































はい、もうタグ確認して下さった方もいると思いますが、クロスオーバーするのはデジモンです。前に活動報告の方でそんな話というかリクエストがあって、最初は僕も乗り気では無かったんですがいざ設定を考えてみたらもう絡めずにはいられなくなってしまいました(^^;)

で、パートナーを複数にしようと思っています。数は三体。多過ぎだろって思った方がほとんどかと思いますが、まあ設定の都合というのもありますのでこのままいきます。そして進化ルートは作者の独断と偏見で決めてます。デジモン図鑑から参考にさせてもらっていますが、そこのところはご理解下さい。

そしてこの三体、今回の話で全員が必殺技を一度は放っています。まあ、成長期のデータ見れば二体は確実に分かるかと思います…最後の一体は分からないかも。

次回…もしくはもう少し先かもしれませんが、ちゃんと登場させたいと思っていますので、よろしくお願い致します!

以上、長文でごめんなさい(>_<)

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