FAIRY TAIL 守る者   作:Zelf

78 / 96
更新遅くて申し訳ありません!スランプってわけではないのですが…今回は難産でした。長さも短め、内容もかなり薄いです(>_<)




第78話  空中迷宮

 大魔闘演武が開催されるのが、ここ王都クロッカス。僕も妖精の尻尾(フェアリーテイル)Bチームとして参加することになったが、いつガジルさんやラクサスさんが帰ってくるのか分からないので、僕は一足先にAチームの皆に同行することにした。Aチームの五人は大魔闘参加登録チームが2チームということを知らないので、ただ単に僕は応援で来たということになっている。少し騙しているような感じがして、何だか申し訳ないような気がしてくる。

 

 王都に着けば先に到着していたらしいマスターやチーム・シャドウギアの三人、そしてロメオとイーロン、ミッシェルさんが出迎えてくれた。何で先に出発したはずなのにギルドの皆がもう王都で待っていたのかというと…ナツさん達の調子が悪かったからだ。まだ第二魔法源(セカンドオリジン)解放の影響があって、しかも途中で乗り物に乗ったからかナツさんが殆ど歩けてなかった。しかもそこで気づいたのが…まさか、僕も乗り物酔いするようになってしまっていたのだ。これも第二世代滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)となった影響だろう…なので、今度僕の愛車である魔道二輪はイーロンにお下がりすることにした。とても残念だ…本当に。

 

 っと、話が脱線してしまった。マスター達から聞かされたのは、大魔闘演武のルールについて。まあそこまで変わったルールは無い。ギルドメンバー以外の参加は不可とか、マスターの参戦を禁ずる、とか。注意すべきは指定の宿屋に深夜0時までにいるように、くらいだろう。そこで集まりは解散ということになった。

 

 その後は皆それぞれこの王都を満喫。僕はウェンディとシャルル、イーロンにデジモン達と一緒に観光地巡りをした。結構夜遅くまで回ったが、多分王都の半分も回っていないんじゃないかと思う。それ程に広いのだ、このクロッカスは。

 

 そして最後にクロッカス中心部にある、王が住む居城・華灯宮メルクリアスの庭園にも入らせて貰った。中は迷路みたいになっていて、かなり長いこと迷った。何で庭園をあんな迷路にしてしまっているんだろうか?アトラクションというわけではないだろうに…王様とかは上から見下ろして楽しんでいるのかな?一般開放されているのって迷っている様を楽しんでいる、とか…さすがに無いか。悪趣味すぎる。

 

 夜中に入ったのもあって、他に観光客はいなかった。一時ウェンディ達ともはぐれてしまったのだが…そのおかげというか、思わぬ出会いもあった。わざわざ僕らに忠告するために来てくれたらしい。意外と面倒見が良いのだと思ったものだ。その人の助言に従って、僕達は予定よりかなり早めて迷路を脱出。庭園の入り口で解散して、ウェンディはイーロン達と一緒にAチームの指定宿へ。Bチームの指定宿は反対方向だったので、適当に理由をつけて別れた。

 

マスターの言いつけ通りに他の皆に内緒にしていたから、別れるのに凄い苦労したよ…最終的にどっかに財布を忘れたって言って探しに行くフリをした。後から必ず来てって言われていたけど、気づかないフリして走り去ったのだ。今度、謝っとかないとな…それもこれもマスターのせいだ。

 

 

 

 とまあそんなことがあり、あと数分で深夜0時。Bチームのメンバーもちゃんと全員この指定された宿に揃っている。僕らの他にはマスターだけだ。

 

「それじゃマスター、デジヴァイスをお願いします」

 

「うむ」

 

 大魔闘演武の開催中、デジモン達はお休みだ。デジモン達は魔力すらないので、見方によれば僕の魔法の一部と判断されるかもしれないが、さすがにそれは反則だろう。彼らも魔導士ではないとはいえ、ちゃんと妖精の尻尾(フェアリーテイル)の一員なんだ。

 

「それにしても、こんな真夜中に開始されるなんて…」

 

「普通、万全な状態で公平にやるはずだけど…」

 

「俺ぁてっきりあそこでやると思ってたんだがな」

 

 ガジルさんがクロッカスの西の岩山の上にあるコロッセオのような建物――ドムス・フラウを見ながらそう言った。それは多分他の皆も思っていたことだろう。マックスさん達から聞いた話だとあそこでやっていたみたいだし…まさか、今年からルール変更とか?

 

「皆、そろそろ0時よ」

 

 ミラさんがそう言ったすぐ後、0時になったことを知らせる鐘の音が壁掛け時計から鳴り響く。その鐘の音が鳴り響いている最中のことだった。

 

 

 

『大魔闘演武にお集まりのギルドの皆さーん!オハヨウゴザイマース』

 

 

 

「今の…」

 

「外だな」

 

 

 

 ベランダへ出て見ると、町の空中に超巨大な立体映像が映し出されていた。カボチャ頭の、小柄な人が。マスコット的なアレなのかな…もう少し可愛らしいキャラにした方が良かったと思うんだけど。あれではただの怪しいコスプレイヤーだよ…ってか、挨拶が凄いやる気がない。

 

 

 

『これより、参加チーム113を8つに絞るための予選を開始しまーす!』

 

「予選だと?」

 

「皆の話だとそんなのやってなかったはずですけど…」

 

「参加チーム113から8チームですか…」

 

「一気に減ったわね…」

 

 

 

 いくつかのギルドは、僕らみたいにBチームを参加させているから参加数が多いんだろうな。でも、ここまで予定を通達しない大会って何なんだろう…これも一種のパフォーマンスなのかな。この映像、クロッカスにいれば全員見れるし。

 

 

 

毎年(ま~いとし)参加ギルドは増えて~、内容が薄くなってくーっ!とのご指摘を頂きー、今回は本選を8チームのみで行うこととなりましたーっ!予選のルールは、カンタン!』

 

「ゆ、揺れてる…!?」

 

「今度は何だってんだ!?」

 

 

 

 僕らのいる宿が突然、巨大なタケノコのように高く伸び始める。いや、辺りを見るとどうやら他のギルドが指定されていたと思われる宿も全て同じように伸びているようだ。

 

 

 

『これから皆さんには競走をしてもらいます!ゴールは、本選会場ドムス・フラウ!先着が本選出場となります!魔法の使用は自由、制限はありません!早くゴールした上位8チームのみ予選突破となります!ただし、5人全員揃ってゴールしないと失格!それと、“迷宮”で命を落としても責任は取りませんので!』

 

 

 

 

 カボチャ頭が説明している間に、ベランダから空中に向けて階段が出来上がっていき、いつからあったのか立体映像であるカボチャ頭の10倍以上の大きさの丸い建造物へと続いていた。どうやらあの中へ進めということらしい。

 

 

 

『大魔闘演武予選!空中迷宮(スカイラビリンス)、開始ーっ!!』

 

 

 

 カボチャ頭のその言葉を聞き、僕らは顔を見合わせる。そしてすぐに目の前の階段を上り始めた。

 

「ドムス・フラウがゴール…だったら、町の西側に進めば良いわけですね」

 

「だな。絶対(ぜってぇ)火竜(サラマンダー)には負けねぇ」

 

「私はグレイ様の元へと早く行きたいです!」

 

「同じギルドの奴を標的にしてどうすんだ…」

 

「あらあら」

 

 えっと…え?ちゃんと攻略しようとしているのって僕だけ?何か皆さん平常運転過ぎませんか?

 

 数分走っている内に、空中迷宮(スカイラビリンス)の内部に入ることが出来た。中は重力がメチャクチャなようで、階段とか通路も真横にあったり逆さまになっていたり…それに所々空や町並みが見えるので、そこから落下した場合失格になるんだと思う。

 

「で、真っ直ぐ会場を目指すのか?」

 

「でもこの構造だと真っ直ぐ行くのって難しそうね」

 

「だったら、一度中心を目指しませんか?下手に外側を迷うより、中心に入ってから会場を目指す方が速いと思います」

 

「確かに、その方が楽だな」

 

 空を飛べたら最短で行けるんだけど…これだけ通路が立体的に入り乱れていると、浮遊結界(バルーン)で飛んでいくには狭すぎるし。

 

「ミラ、一人頼む。俺が二人担いでいく」

 

「ええ、分かったわ」

 

「え、ちょ…ラクサスさん?」

 

「何しやがんだ!」

 

「どうするんです?」

 

 ラクサスさんが僕とガジルさんを担ぎ、ミラさんはジュビアさんをしっかりと掴みサタン・ソウルを発動させた。ま、まさか…!

 

「こうすんのさ」

 

「ちょ――!?」

 

 ラクサスさんは帯電をし始め、足場を高速で移動しながら空中迷宮(スカイラビリンス)の中心部へと向かう。その後ろをミラさんもしっかりついてきていた。さ、さすがに速すぎて…酔いそう。これはさすがに僕が滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)になっていなくても酔いそうになると思う。

 

「でも、中心ってどこから入るのかしら?」

 

「さあな、どっかに入り口でもあんだろ。お前ら、近くの足場で一度降ろすぞ」

 

 とりあえず中心部に一番近い足場で、僕とガジルさんは荷物のように放り投げられた。ミラさんとジュビアさんは悠々と着地。僕らももう少しゆっくり降ろして欲しかったな…

 

 と、その時だった。辺りに警告音のような音が鳴り響いたのだ。そして徐々に床が、というよりこの迷宮内部全体が動き始める。

 

「こ、これって…!?」

 

「この迷宮自体が回転してんのか!?」

 

「とりあえずどこかに掴まりましょう!」

 

 幸い、回転スピードはそこまで速くない。多分最初にいた外側に近い場所だったらかなりのスピードになっていただろう。やっぱり最初から中心部を目指したのは正解だったようだ。

 

「と、止まりましたね…これでかなりの数が振り落とされたかもしれません。グレイ様、無事でしょうか…」

 

「そうね。これが何度も続くと、方角も分からなくなりそう」

 

「方角…そうだ、水晶結界(クリスタル)!」

 

 水晶結界(クリスタル)を六つ程作り出し、外の景色を確認して方角と上下を合わせて固定しておく。これで方角が分からなくなることはない。まだ景色が見える場所で良かった、多分中心部に入ったら分からなくなる所だったよ。

 

「これで方角と上下は分かるようになりました!」

 

「やっぱ便利だな、お前の魔法」

 

「それじゃ、中心への入り口を探しましょう」

 

 それからは二回程回転が起こり、そこで運良く中心内部へ入れそうな入り口を見つけた。そのまま中に入ると、地面が空で上にのどかな街並みが見える。空に細い通路がどこかへと続いているようだが…

 

「おい、方角はどっちだ?」

 

「それが…どうやら、真上みたいなんです」

 

「真上って、どうやって行くんです?」

 

「さっきの回転を待つか、あるいは…」

 

「ゴーシュ、結界で足場を作ってくれない?そしたらまたラクサスが上っていけるし」

 

「了解です!」

 

 やっぱり飛べるって便利だよね。こういう競技だと圧倒的なアドバンテージになるし。

 

 さっきと同じように上の街へと移動し、そのまま会場の方角へと高速で移動する。途中から海のようになっている場所もあったが、細長い通路もあったしラクサスさんが移動する分には困らなかった。そしてついに。

 

「ラクサス=ドレアー、ミラジェーン=ストラウス、ガジル=レッドフォックス、ジュビア=ロクサー、ゴーシュ=ガードナー。おめでとうございます!妖精の尻尾(フェアリーテイル)Bチーム、予選通過決定です!」

 

 ゴール地点にてさっきの立体映像のカボチャ頭の人から、予選通過を言い渡されたのだった。

 

 

 

 




本当はですね、クロッカス到着後から予選開始までの間にウェンディとデートさせるつもり満々でした。でも書き直しの連続で、どうしてもうまく書けなかったので没にしました。非常に残念です。これ程自分の文才の無さを恨んだことはない…近々プール回で挽回します!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。