FAIRY TAIL 守る者   作:Zelf

89 / 96
二話連続投稿です!


第89話  ラクサスVS.アレクセイ

 さて、伏魔殿(パンデモニウム)をエルザさんがたった一人で制覇してしまった。このままでは他の七人が0Pとなってしまうので、即席のゲームが提案された。

 

 それは、マジックパワーファインダー、略してMPFと言うらしく、これに魔力を当てることで数値化され、その点数で順位をつけていこうということらしい。単純な力比べということだ。

 

 これは、カナさんは少し不利かもしれない。ジュラさんが二位に来るだろうし、あの剣咬の虎(セイバートゥース)のオルガとか言う人も見るからにパワータイプだ。良くて四位、という感じかな。

 

「それでは始めましょう!挑戦する順番は先程の通りでカポ!」

 

 

 

「じゃあ私からだね、キトゥンブラスト!」

 

『数値は365!とは言ったものの、比べる基準が無いとこの数値が高いか低いかも分かりませんね…』

 

『MPFは我々ルーンナイトの訓練にも導入されています。この数値は高いですよ、部隊長を任せられるレベルです』

 

『おお!凄いということですね?』

 

「元気サイキョー!!」

 

 あのチューブでの攻撃、パワーより柔軟に応用できそうな所が長所だと思うけど…というか、ルーンナイトの部隊長って意外と楽になれるんじゃ…?いや、魔導士ギルドに所属している人達から見たらそう思ってしまうだけかも知れないな。

 

『続いて四つ首の仔犬(クアトロパピー)ノバーリ!数値は124、ちょっと低いか!』

 

「ウォ~…」

 

「僕の番だね」

 

 ヒビキさんの番になった途端、黄色い歓声が上がった。でも、この競技ってヒビキさんには厳しいだろうな…いや、前にウェンディを気絶させようとして攻撃しようとしてたし、それくらいの威力は出せるのかも?

 

青い天馬(ブルーペガサス)ヒビキ!魔力は95!』

 

「な、なんてことだ…」

 

 そんなことは無かった…まあヒビキさんの持ち味はその分析力だから、今回は運が悪かったとしか言えない。

 

『続いては大鴉の尻尾(レイヴンテイル)オーブラ!』

 

「あいつ…!」

 

 イーロンの魔力をゼロにした奴…例の黒い小さな魔物みたいな奴が懐から現れ、MPFに体当たり。ふざけたことに、威力はたったの4。あいつ、魔力を奪うという魔法が使えるけど単純な威力の高い魔法は使えないのか…?

 

 というか、今の所最高点がミリアーナさんなんだけど…これ、ナツさんとかだとどのくらいの数値なのか知りたいな。ミリアーナさんのあの攻撃、僕からしたら物足りないというか…全然威力が高いようには見えないんだよね。

 

『ここで剣咬の虎(セイバートゥース)オルガ登場―っ!凄い歓声です!!』

 

「百二十ミリ…黒雷砲!!」

 

『さ、三千越え…!?』

 

「わ、私の十倍!?」

 

 数値は3825。確かに今のは凄い威力だった…でも、あれくらいなら多分ナツさん達も出せる気がする。僕の外殻の結界(シェル)でも防げるだろうし。

 

 それより問題は次なんだが…

 

『さあ、それに対する聖十のジュラはこの数値を超すことが出来るのか、注目されます!』

 

「本気でやっても良いのかな?」

 

「勿論ですカポ」

 

 魔力を集中させ始め、地鳴りが怒り始める。ジュラさんの最強の一撃がどれだけの威力なのか…MPF壊れないかな。何か、僕が食らった時より魔力集中させている気がするんだけど…

 

 

 

「鳴動富嶽!!」

 

 

 

『は、8544!!これは凄すぎるーっ!!!』

 

 うわ…やっぱり僕との試合の時は手加減してたのか。間近で見てすぐに分かった。きっとジュラさんもあの瞬間に僕の魔力が消えたということに気づいて力を抜こうとしたのかも知れないな。

 

 これ、カナさんはミリアーナさんの数値超えれるかな…カナさんもパワーでゴリ押しするタイプじゃ無いし、カナさんが使える魔法で威力が高いのは…祈り子の噴水とか?爆炎とかでもいけるかな?せめて酔っ払って威力の低い攻撃をしたりしないかが心配だ…あの人エルザさんが戦ってる時から飲んでて大分出来上がってるし。

 

 

 

そして、ついにカナさんの番が来て、上着を投げ捨てて……え?

 

 

 

「さ、ぶちかますよ!!」

 

 

 

 あ、あれって…確か?観客席を見ると、初代が何やら三代目に説明していて、三代目は驚愕している。

 

 あの時は確か扱いきれずにブルーノートに掻き消されてしまっていたけど…

 

 

 

「集え、妖精に導かれし光の川よ!照らせ、邪なる牙を滅する為に!!妖星の輝き(フェアリーグリッター)――っ!!!」

 

 

 

 ジュラさんの一撃でも壊れることが無かったMPFが、完全に破損。9999という数値を残して跡形も無く消滅していた。

 

 

 

『何なんだ、このギルドは!競技パートワンツーフィニッシュ!もう誰も妖精の尻尾(フェアリーテイル)を止められないのかーっ!!』

 

 

 

「止められないよ!なんたって私達は、妖精の尻尾(フェアリーテイル)だからね!!」

 

 

 

 最高の結果で終わった競技パート。後半のバトルパート、その第一試合は人魚の踵(マーメイドヒール)のミリアーナさんと四つ首の仔犬(クアトロパピー)のセムスさん。巨体で回転しながらの攻撃に最初は手こずっていたミリアーナさんだったが、やがてその回転をチューブで巻き付け動きを止め、完封。人魚の踵(マーメイドヒール)に10P入った。

 

 

 

 第二試合は剣咬の虎(セイバートゥース)のルーファスと青い天馬(ブルーペガサス)のイヴさん。一日目の隠密(ヒドゥン)でぶつかった二人だが、ここでまた直接対決となった。二人とも広範囲の攻撃をするから、巻き込まれないようにするのが大変だった…ルーファスの燃ユル大地ノ業によって全身を焼き払われた。大火傷を負ってしまったイヴさんは立ち上がることが出来ず…剣咬の虎(セイバートゥース)に10P入った。

 

 こっそり聖結界(ホーリー)で症状を少しでも緩和させておいたけど…あの怪我じゃ明日には間に合わないかな。明後日でギリギリ、って感じかな。

 

 

 

『続いて第三試合、妖精の尻尾(フェアリーテイル)B、ラクサス!対するは、大鴉の尻尾(レイヴンテイル)アレクセイ!』

 

 

 

 …来た。ここが正念場だ。ギルドの皆も大鴉の尻尾(レイヴンテイル)の監視をしているし、もしもの時を考えてフィールド内に僕もいる。これ以上の不正はさせない。ラクサスさんなら心配はいらないだろうけど…念のため、だね。

 

 試合開始の合図と共に、僕は気がついた。他の皆はアレクセイの攻撃にラクサスさんがやられている姿が見えているみたいだけど…隠匿魔法(ヒドゥン)を扱う僕にはもう一人のラクサスさんとアレクセイが見えている。

 

(ウォーレンさん、異常発生です)

 

(どうした、ゴーシュ!?)

 

(今皆が見ているのは幻影…本物の二人は動いてすらいません)

 

(何だって!?)

 

(マスター、初代、幻影の解除も恐らく可能ですが…)

 

 ラクサスさん達選手には負担をかけないように僕がフィールドにいることは知らないはずだが…どうやら気づいているようだ。小さく首を振ってこのまま続けるつもりでいる。

 

(このまま様子を見ましょう。皆も気づかないフリを続けて下さい)

 

 

 

 ラクサスさんに接触してきたのは、ルーメンイストワールとやらの在処を聞き出す為。口の堅い三代目でも実の孫であるラクサスさんになら打明けているだろうと考えてのことだったようだけど…ラクサスさんは本当に知らないようだ。

 

 アレクセイの正体はマスター・イワン。そして他の選手達もいる。どうやら観客席にいるのは思念体みたいだ…いや、五人だけではなかった。

 

「見せてやる、対妖精の尻尾(フェアリーテイル)特化型ギルド、大鴉の尻尾(レイヴンテイル)の力を!」

 

 どうやら、大鴉の尻尾(レイヴンテイル)の主力メンバー全員を連れてきたらしい。選手達と殆ど変わらない魔力を感じる。やはり元闇ギルドというだけのことはある。奴らは妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーの苦手な魔法の使い手のみで構成されているらしいが…

 

(マスター、これ以上は…!!)

 

(うむ…任せたぞ、お前たち!)

 

(了解!)

 

 隠匿魔法(ヒドゥン)は、割と応用が利く。選手達五人はラクサスさんに近すぎるし、何よりラクサスさん一人でも何とかなるだろう。ここで僕達が暴れてしまって、僕らも不正扱いされては面倒だし…

 

「ドルモン、プロットモン、パタモン…行くよ。作戦通りにね」

 

「「「了解!!」」」

 

 三体は光に包まれ、その姿を成熟期のものへと変化させる。それに奴らも気づいたみたいだけど…関係無い。

 

「ドルガモン、進化!!」

 

「ブラックテイルモン、進化!!」

 

「ユニモン、進化!!」

 

 

 

 これが、お前たち大鴉の尻尾(レイヴンテイル)の最後だ。

 

 

 

 

 

 

 やはり、ラクサスさんがイワン含めた五人を相手に勝利。幻影もイワンの仕業だったようで、イワンがやられたと同時に解除されたらしい。

 

 僕とデジモン達は力を合わせ、他の大鴉の尻尾(レイヴンテイル)のメンバーを撃破…ついでに、奴らの本拠地も破壊しておいた。皆頑張ってくれた、っていうか大魔闘演武中は中々ストレスが溜まっていたらしく…久しぶりに暴れてストレス発散出来ただろう。

 

そして奴らのアジトで悪行の数々の証拠も手に入れているし、それらも分かりやすいように捕らえたメンバー達の近くに置いて来た。会場の近くだから、すぐ分かるだろう。暫くは牢から出ることも出来ないだろうね。

 

 とにかくこれで僕らも次の試合に集中できる。次の、今日の最後の試合は…

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)A、ウェンディ=マーベル!対するは、蛇姫の鱗(レイヴンテイル)、シェリア=ブレンディーっ!』

 

 

 




圧倒的タイトル詐欺。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。