FAIRY TAIL 守る者   作:Zelf

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三か月近く放置してしまい、
大っっっ変、申し訳ありませんでしたーーーーっ!!!!


今回、リハビリ回なので感覚鈍ってます。どうか温かい目で見て頂きたい!



三か月空いたので、簡単に前回のあらすじ。

ルーシィがミネルバにボコられてる所を
失踪していたゴーシュが助けた


第93話  戻った記憶

くっ…やっぱり、遅かったか…!

 

「…これはどういうつもりだ?妖精の尻尾(フェアリーテイル)B、ゴーシュ=ガードナー殿」

 

 余裕そうな態度で…いや、実際余裕なんだろう。僕の方へ視線を向けるミネルバ。よくもまあ、あそこまで人を痛めつけられるものだ。どう見てもこの競技は決着がついている。問題は咄嗟に手を出してしまったことだけど…不味かっただろうか。奴もすぐに妨害した事実を明確に公言して追い詰めてきている。

 

「競技を中断させてしまったのは謝ります。でも、これ以上は戦いとは言えない、ただの暴力です。既に勝敗は決している…違いますか?」

 

 そう宣言するように言い放つ。このまま続けるつもりとか運営側が宣言したらどうしよう…いや、原作を思い出すに(・・・・・・・・)それは無いかとは思うけど、ちょっと不安にはなる。

 

『た、ただ今運営側からの通達によりますと、妖精の尻尾(フェアリーテイル)Aのルーシィは既に気絶している為、レフェリーストップをコールしようとしていた所だそうです!しかし、ゴーシュが競技の妨害をしたことも事実であり、罰則として妖精の尻尾(フェアリーテイル)Bはマイナス5ポイントとなります!』

 

 良かった…実質、僕が手を出したことによる罰則は無いようなものだ。この後バトルパートからはAチームとBチームは統合され、それまでの点数が低い方の点数になる。マイナス5ポイントになっても、僕が初日に原作ブレイクで取った分の得点によってAチームのがまだ低い。

 

『よって、勝者!剣咬の虎(セイバートゥース)、ミネルバーっ!!』

 

「…ふん」

 

ミネルバがルーシィさんの頭を掴んで水中から出し、そのまま手を離した。それを見てすぐに僕は弾性結界(バウンド)でルーシィさんを受け止めた。ルーシィさんを物みたいに扱うとは…人をなんだと思っているんだ。

 

「ルーシィ!!」

 

「ルーシィさん!!」

 

「手伝うよ、ウェンディ!」

 

聖結界(ホーリー)…二人とも、頼む!」

 

 ナツさん達が観客席から飛び降りる。ウェンディがルーシィさんの傍に駆け寄り、治癒魔法をかけ始め、会場にいたシェリアもそれに加わってくれた。僕も多少手伝っておく。

 

 そんな中、ナツさんとグレイさんとエルザさんは剣咬の虎(セイバートゥース)の奴らとにらみ合う。一触即発な空気で、特にナツさんとグレイさんが襲いかかりそうだ…多分大丈夫だろうとは思うけど、一応ね。

 

防御結界(ディフェンド)(ウォール)

 

「…おい、ゴーシュ」

 

「言いたいことは分かります。でも、問題行為をしたのは僕です。彼らは…反則していない」

 

「よく分かってんじゃねぇか」

 

 不満そうにするナツさんだが、僕の説明で何とか引いてくれようとしていたのに…オルガが逆撫でしたせいでまた睨み始めちゃったじゃないか。

 

「…それ、返してもらえますか?ルーシィさんの大切なものなので」

 

「…ふん」

 

 防御結界(ディフェンド)を解除し、ミネルバから星霊の鍵を投げ渡された。すると、エルザさんが一歩前に出てこう宣言した。

 

「一つだけ言っておく…お前たちは一番怒らせてはいけないギルドを敵に回した」

 

エルザさんがそう剣咬の虎《セイバートゥース》に告げた後、僕らはルーシィさんを医務室へ急いで運ぶことにしたのだった。

 

 

 

「ルーシィは無事ですか!?」

 

「お前ら…」

 

「チームは違っても同じギルドでしょ」

 

「で、どうなんだ」

 

 Bチームの皆が医務室へとやって来た。特に命に別状は無いことを伝えると、ひとまずといった様子で安心してくれたようだ。

 

「すみません、皆さん。勝手なことをして…」

 

「別に構わねぇよ。この程度、すぐに取り返せる」

 

「スカッとしたくらいさ、気にしなくて良いよ」

 

「…はい」

 

 あまり勝手な行動は控えないといけないな。こういうのはナツさん達に任せて、どっちかというとフォローするのが僕の立ち位置だったのに。

 

「あいつら…」

 

「言いてぇことは分かってる」

 

「う…」

 

「ルーシィ!」

 

「皆…ごめん……」

 

「あぁ?なんで謝んだ?」

 

「また、やっちゃった…」

 

 いや、ルーシィさんは何も失敗していない。五分間ルールで少し危なかったけど、無事に二位だったんだから。

 

「何言ってんだ、ルーシィのおかげで二位だぞ」

 

「8ポイントゲットです!」

 

「ああ、よくやった」

 

「ルーシィさん、これ」

 

「あ…良かった…ありがとう……」

 

 ルーシィさんの手の上に星霊の鍵束を置くと、安心したようですぐに眠ってしまったみたいだ。

 

「それにしても、何かモヤッとするねアイツら!」

 

「剣咬の虎《セイバートゥース》…」

 

「気に入らねぇな」

 

「Aチーム、Bチーム全員集まっとったか。丁度良かった」

 

 マスターが僕らに伝えたのは運営側からの通達で、チームを統合して新チーム五人を選び直すこと、得点は僕の予想通りAチームに準拠するということだった。

 

 そもそもなんで四日目の競技パートからこの統合をしなかったのか…チームが奇数になってるんだからこうなるのは分かりきっているだろうに。これ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)が二チーム出てなかったらどうするつもりだったんだろう。レイヴンに関しては不足の自体ではあっただろうけど。

 

「しかし、運営側の判断なら仕方が無いか…」

 

「考えようによっては、さらに強いチームが作れるわけだしね」

 

「けど、今から五人決めても、残る種目はこれからやるタッグバトルだけなんだろ?」

 

「いいや…明日の休みを挟んで最終日、五人全員参加の戦いがあるはず。慎重に選んだ方が良いよ」

 

「俺は絶対にルーシィの仇を取る!仲間を笑われた…俺は奴らを許さねぇ!!」

 

 

 

 

 

 どうやら、試合の組み合わせは変更は無いようだ。妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーも原作と一緒のままだし問題は無いだろう。

 

「ゴーシュ、ここにいたんだね」

 

「ウェンディ…」

 

 医務室から離れて、ドムス・フラウの入り口で一人休んでいたら、ウェンディとシャルルが目の前にいた。

 

「なんでここに…ルーシィさんの治療はもう良いの?」

 

「うん。シェリアのおかげで外傷はないし、後は休んでいれば明日には動けるようにはなるよ」

 

「それよりアンタ、何処行ってたのよ!皆で探していたのよ?」

 

「…長くなるけど、良い?」

 

 今頃、青い天馬(ブルーペガサス)四つ首の仔犬(クアトロパピー)のタッグバトルが始まっているだろう。もしかすると、話し終える頃にはナツさん達の試合が終わってしまうかもしれない。

 

「長くなるって…何があったのよ?」

 

「…うん、良いよ」

 

「ナツさん達の試合、終わるかもしれないよ」

 

「ナツさん達なら大丈夫だと思うから」

 

 そう、真っ直ぐ僕の目を見てウェンディは言った。まあ、原作云々関係無く、僕も今のナツさん達なら剣咬の虎(セイバートゥース)なんかに負けるとは思っていないけどね。

 

 しかし、説明するには今まで黙っていたことも打明けなければいけない。今まで殆ど忘れてしまっていたが、全て思い出した(・・・・・・・)。信じてもらえないかもしれないけど――

 

 

 

「…戻ったんだ」

 

「え?」

 

「記憶が…僕の昔の記憶が、戻ったんだ」

 

「ほ、ホント!?」

 

 そう言った瞬間、ウェンディは僕に詰め寄った後、すぐにハッとして悲しそうな顔をした。

 

彼女はずっと、僕の昔の記憶が無いことを気にかけてくれていた。ハデスとの戦いで僕の過去について分かった時は、その奴隷や実験体としての過去が僕を苦しめていないかと心配してくれた。今までは僕の記憶が戻って欲しいと思っていたけど、ハデス戦以降は戻らない方が僕が苦しまなくて済むと考えていただろう。

 

「大丈夫だよ、ウェンディ。僕は思い出せて良かったと思ってる」

 

「そう…そっか」

 

「でも、なんで今なのよ?何か切欠とかあったわけ?」

 

「まあね…今から話すよ」

 

 

 

 

 僕はあの、通路にいた謎の人物によって記憶を戻された。今も尚続いている目眩と頭痛は、前世の忘れていた記憶と今世の失われていた記憶、そして僕が知らないはずの、僕が死んだ以降のアニメ、漫画の記憶が流し込まれたことによるものだ。

 

「あ、起きた?」

 

 目を覚ましたその時、僕は変な空間にいて…目の前にはあの謎の人物がいた。

 

「君は…ぐっ」

 

「ああ、無理しない方が良いよ。そのまま横になってて」

 

 最初、僕はこの子も僕と一緒に誰か敵の攻撃でも受けて拉致されてしまったのだと思っていた。変な格好はしていたけど、表裏がないような元気な子供みたいな言動で、一般人の子供だと思っていた。

 

 しかし、その子供の肩に乗っていた黒い生き物を見て僕はその考えが違うことをすぐに理解した。

 

 

 

「そいつ…は、レイヴンの…」

 

「信じられないくらい頭痛いでしょ?ボクも経験あるから分かるよ~」

 

「君の、仕業…なのか?」

 

「お、流石に気づいた?」

 

 

 

 子供は僕に近づいて、無理矢理立ち上がろうとしていた僕を支えて立ち上がらせた。

 

 

 

「そ、これはボクの仕業。ここはー…魔法空間、ってとこかな?」

 

「魔法、空間…?」

 

 

 

 魔法空間とは、エルザさんやビスカさんが使う、換装用の武器や防具を入れておく為の空間のことだ。しかし、人間が入れるという話は聞いたことが無い。

 

 

 

「ああ、ゴーシュさんが知っている魔法空間とは別物だよ。まっ、もうすぐ知ることになるだろうけどね。具体的には大魔闘演武が終わって全部片付いた後、かな?」

 

「…君は、何者なんだ?」

 

 

 

 警戒心を強めながら僕は尋ねた。今の言い方だと、この子供は大魔闘演武の後に問題が起こることを知っているような…

 

 

 

「言ったでしょ?ボクは君のファンだよ。別に取って食ったりはしないよ、今日はただ借り物(・・・)を返しただけ!ちょっとした贈り物もね。あ、サービスに観客席の近くに飛ばしてあげるね!」

 

「なっ…待って!ちゃんと説明――」

 

 

 

良く分からないまま僕は光に包まれ…気づいた時には、一般人用の観客席近くの通路で倒れていて、ルーシィさんが痛めつけられていたのを見て咄嗟に結界で妨害したというわけだ。

 

 

 

 で、それからはずっと頭痛と目眩を皆に悟られないように我慢し続けていた。ついさっきまでは今世の過去と前世の忘れていた記憶を思い出し、今流れ込んでいるのはあの子供が贈り物と言っていた知らない記憶だ。

 

 これは僕が知らないはずの漫画やアニメの記憶ばかり。しかも何故か防御系の技がメインで思い出せる…これは、僕の結界魔法の参考にしろということなんだろうか?そして最後と言わんばかりに、あの子の言葉が浮かんできた。

 

 

 

『借りてたものは返したから、許してね!』

 

 

 

 ただそれだけだった。いや、意味が分からないよ…戻って来た記憶の中で、僕の今世の過去の記憶であの黒い生き物(ゼレフの使い魔)に何かされているのが見えたけど。勝手に記憶奪ったってことだよね…しかも、本人には気づかれないように前世の記憶を少しずつと、このことを思い出せないように今世に生み出されてからの五年間。

 

 結構大変だったよ?前世の記憶があったら悪魔の心臓(グリモアハート)との戦争や無限時計の一件ももっと早く何とか出来たと思う。

 

 あの子は転生者で間違いない。僕の知らない前世のアニメや漫画の記憶が流し込まれたことが証拠だ。問題は、あの子が僕の前世の記憶まで使って何をするつもり、もしくは何をしたのかだ。今まで殆ど原作と変わっていなかったが…これからは、原作と大きく乖離するかも知れない。それ程大きな事をあの子はするつもりだと思う。しかも、あの使い魔がいたということは…いずれ、僕とあの子は敵対するかも知れない。もう、前世のことを知られることを怖がっている場合では無い。ギルドの皆にも知ってもらわなければと思った僕は、まずウェンディとシャルル、そしてマスターだけに話すことにしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 そしてこの内容を二人に伝えるのに、僕は三十分以上かかってしまった。頭痛と目眩するから仕方無い、と思いたい。

 




改めて、この作品を待ってくださっていた皆様に感謝と謝罪を申し上げます。

いやー、完全にスランプです。書きたい内容は決まっているのに何故か文章に出来なくなるという不思議な現象を体感しました…

まだまだ以前のように短期間で更新していくのは時間がかかると思いますが、頑張ってやっていくので、どうかこれからもよろしくお願いします(土下座)
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