※さっそく誤字見つかりました。ハッハァ!感謝するぜぇメルツェェェェエル!!
「…あれが…酷いな」
ベヘモスに襲撃されたと報告された砦に来たが、そこにあったのは岩石とシルエットナイトの残骸だけだった。
「…これでは生存者はゼロ…くそっ」
間に合わなかった悔しさで悪態をつく。ブースターを噴かし、高度200まで上昇、前に進み高高度からベヘモスを探す。
「…どこだ…?」
見回していると、レーダーに赤い点が映る。赤い点に近づくと、その巨大な陰が見えた。
「こいつが…師団級…」
師団級というのは、いわば魔獣のヤバさを表す単位である。師団級は、安全に倒すのには師団級の兵力が必要ですよ、って意味だ。しかし、ここにあるのはシルエットナイト5機、ネクスト1機。…少なすぎィ!
「…やるしか無い、か。PA展開、メインシステム、戦闘モードへ。」
《Main system:Activating Combat Mode…》
ブースターを切り、機体内の魔素を外部に放出、円形に固め、物理的なバリアを作る。PA…プライマルアーマーと呼ばれる技術だ。ネクストを最強の兵器たらしめた技術でもある。
「行くぞアリシア…!」
さらにブースターに急激な魔素を送り、ブースターをオーバーロード寸前まで稼働させる。すると、魔素を一気に消費しながら、瞬間的に、なおかつ凄まじい推進力得る。QB…これも本家ネクストの技術だ。これのせいで10mは余裕である巨大兵器が亜音速で上下左右に瞬間移動する。しかも、“プロトタイプ”では無いため、これでもリミッターがかかっている方だ。
ベヘモスの目の前に着地、と同時にカノープスを二発撃つ。顔と右足に当たったが、大したダメージにはなっていなかった。
「ふう…よし。」
大きく息を吐き、目の前の敵を見据える。と同時にベヘモスは大きく息を吸い込み、ブレスの準備をしていた。
「オーケィ……レッツパァァァァアリィィィィイ!!」
背面のOBを起動、音速の域で地面をかける。
それと同時にブレスが来るが、PAに全て弾かれ機体にはなんのダメージもなかった。しかし、ブレスを受けたことによりPAがけずられ、OBが停止する。しかし、十分な距離は稼げた。前方にQB、PAを左脚部に集中、同時に強化魔法の出力も上げた。
そして、QBにより、加速を得たアリシアはベヘモスの顎を“蹴った”。
その蹴りは見事ベヘモスの顎を砕き、ブレスが放てなくなるようにした。ベヘモスが苦痛の咆吼を上げる。
「…ん?アウンノウン…味方か?」
距離を取り、出力を調整していると、森の方から赤い騎士が、飛び出てきた。
「…なにやってんだあいつ…」(ドン引き)
少し離れたところにいたからか、赤い騎士…グゥエールは全くこっちに気付かず、シルエットナイトとは思えないような動きでぴょんぴょんしていた。あ^~こころがぴょんぴょんするじゃぁ^~
じゃなくて、アレに乗っているのはもしかしてディーか?なんだあいつ、やれば出来るじゃ無いか。
と、鑑賞会もそこまでだ。ぶっちゃけ移動に魔素食い過ぎてそろそろヤバいレベル。速攻でカタを付けなければ。最悪死ぬ。
「さてと…巨大兵器破壊法その1!」
ところで皆さんはスピリットオブマザーウィルという巨大兵器を知っているだろうか?大量のVLS、艦載機、全長1000mを超える巨体、巨大な長距離砲、それら全てを支える六本の足。
絶対防衛圏は100kmに及び、そこに入ろうとするもの全てを撃ち落とす。…でも最初からミサを撃てとか言われる。
とまぁ驚きの無敵ぶりを見せるこのSOMなんですが、実は欠点が一つありまして、それが武装の爆発が内部に伝播しやすいという巨大兵器にあるまじき欠陥ぶりを見せつけてきます。
用は、武装を爆破すると他の所も爆発するっー訳ですね。とまぁここまでいろいろ語ってきた訳なんですが、何が言いたいかって言うと……
「その甲羅の結晶、壊したらどうなるかなぁ?」(マジキチスマイル)
カノープスを甲羅の結晶に向け、とにかく連射、結晶にひびが入る。
しかし、それをマズいと思ったベヘモスのしっぽに当たり、吹っ飛ばされる。
着地したが、関節が耐えられず破損、脚部が大破した。
「ちっ…」
悪態をつくが、何を言っても仕方がない。とにかくグゥエールの援護くらいは…
と思ったが、さらに追撃と言わんばかりにもう一度しっぽが来る。足がないので避けられない。
吹っ飛ばされ、頭部が飛んでいきカメラがブラックアウトする。胴体はそれなりに丈夫に作ってあったのでコックピットは潰れなかったが、頭を機材に打ち脳が揺れる。
歪む視界の中、外からの電撃の音を聞いて、気を失った。
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ベヘモスが討伐され、一夜明けた日。朝日は高々と上り、地上を照らしていた。
その地上に、つい昨日までなかった山があった。それは、昨夜紅き騎士と黒き騎士と戦い、ついに没したベヘモスの亡骸であった。
それを横目に見つつ、アールカンバーが紅き騎士であったものに近づく。コックピットのハッチを開き、外に出て、紅き騎士…グゥエールの状態を見て少しの希望が砕けた気がした。グゥエールは無事な装甲が一つとして無く、特に脚部に関してはバラバラも良いところだった。
「…ディー、俺はあの時、お前を見損なった。逃げたと思った。だが違った。お前があれほどの力を持っていたのには素直に驚いたよ。…願わくば、お前ともっと、競い合いたかった。」
エドガーがグゥエールの前で跪き、話し掛けるように言った。返答は帰ってこなかった。代わりに帰ってきたのは、圧縮空気によって吹っ飛ばされる装甲の音だった。
からんからんと音を立て地面に転がる装甲を全員が口を開けて見ていると、コックピットの中から二人の男が飛び出してきたのを見て、目が点になった。
「ふぅーまさかフレームが歪んで外に出れなくなるとは思いもしません………あれ、皆さんどうされました?」
幼い少年の声が、いままでしんみりしていた空気を盛大によってぶち壊した。
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グゥエールの辺りで空気が、どこぞの英雄王がエアでも使ったのかの如く崩壊している頃、アリシアのあたりでも空気が重くなっていた。
「…バカ、なんで死んでんのよ…」
鍛冶士科の制服を着た少女が呟く。その目には涙があった。アリシアの胴体は半分に潰れていて、コックピットの中も…想像に難くない。
「───してくれるって…言ったじゃん…約束くらい、守ってよ……」
涙が、塗装のはがれた黒い装甲の上に零れる。嗚咽を聞いた回りの騎士が顔を背け、気を遣ったかのように距離を置く。
「…………なんか死んだことにされてるんだけど。」
と、その空気を今度は騎士王がエクスカリバーでも柱にぶち込んだの如く崩壊する。そのぶっ壊した張本人…デオンは、コックピットハッチを手で開けながら目の前で泣いているカティにジト目を送る。その声を聞いたカティは弾かれたように顔を上げ、信じられない、といった顔をする。
「…約束くらい守るわ。ばーか……いっつつ…」
「………───デオン!」
カティがデオンに抱きつく。気付けば周りに誰もいなかった。右肩が濡れる感覚を覚えながら、
(……思えば法律でまだ出来ないやん…これどうしよ。)
なんて自分で約束したことの無茶さを思い出し、これどうやって切りだそう…とすこし引きつった顔をしていたとかしていなかったとか。
ベヘモスの倒し方は原作と一緒です。その前に結晶をアリシアで破壊しかけていたので、もっと簡単に終わりました。具体的には騎士団が到着する前に終わりました。
……ところで、皆はアレサと黒栗ならどっちが良い?
はい、駄文乙。こんなんわかりにくいわ。
こんな小説でもお付き合い頂ければなと思います。
それではまた。