これで出会い・再開編は終わりですので許してほしいです…
昔から人見知りが激しい娘だった____
『ピギッ!』
『大丈夫ですわルビィ…優奈は優しい人だから」
確か僕が小学五年生くらいの頃だったろうか?
許嫁の妹さんはとても人見知りで僕が彼女の家に行けば必ず
自分の母親の後ろか姉さんの後ろに隠れていた
『ダイヤ姉、無理させなくていいよ。大丈夫だから』
確か僕はいつもこの様な事を言っていた気がする。
内心残念と思いながらも表情には出してないつもりだった…
でもそれはあくまでもつもりなだけで表情に出ていたのだろう。
毎回ダイヤ姉さんはルビィちゃんを説得していたからね、多分僕
の残念そうな表情を察してのことだったんじゃないかと思う
せっかくこんなに近くに歳の近い子がいるんだから一緒に皆んな
で遊べればいいなと考えていたんだ
『…………』
時々片目を出してこちらを見つめるルビィちゃんの瞳はどこか
寂し気だった気がする
××××××××××
「……うーん、国木田さん」
「ん?」
「ルビィちゃんが男性恐怖症になった理由…聞いてもいいかい?」
「えーと……」
「え?ズラ丸知ってるの?」
「いや…実は丸も知らなくて。聞こうとしてもルビィちゃん怯えちゃって……」
「そうかい、ありがとう国木田さん」
こうなるともはや姉さんに聞くしかないか。
仕方ない今日のとこはおとなしく帰ろうかな?
「じゃあそろそろ僕は帰るかな?」
「先輩…もう帰っちゃうずら?」
「…!………まあそろそろね」
国木田さんの寂しげな目………その目昔もよく見てた気がする。
思わず返事に微妙な間ができてしまった。
まあそれはそうと上目遣いはやめてほしいね、先程も思ったけど
「?…私もそろそろ箱舟が来る頃地獄へと帰らせて貰うわ!」
「箱舟?」
「バスのことずら」
「そうかい」
「善子ちゃんももう帰るずら?」
「ヨハネ!……今日は少し早めにね」
「ふーん……まあルビィちゃんもいるし今日はいいずら。先輩、善子ちゃん
さよならずら」
僕とヨハネは国木田さんに別れを告げて帰路についた。
結局ルビィちゃんとは一言も話せずに終わったなぁ
「ねえ先輩」
「ん?なんだい?」
「さっきずズラ丸と話した時ドキッとしてなかった?」
……さすがは堕天使さん。鋭い観察眼をお持ちの様で…
まあドキッとしてないわけじゃないけど、それよりも
「ドキッとしたと言うより、何処か寂し気な目を見て昔を思い出したんだ」
「昔?それって先輩が内浦にいた頃?」
「うん……凄く人見知りで弱気な少女のね」
「ふーん」
出来ればあんな目はさせたくないけど、僕から行っても拒否されるだろう。
だったら彼女の勇気に僕は掛けてみようか
「そう言えば先輩の家ってどこなの?」
「沼津だよ」
「え?じゃあ私と一緒じゃない!」
ヨハネの顔がパアッと明るくなった。
まさか同じ街とは…喜んでくれるのは大変光栄なのだが
「ヨハネも沼津なんだね」
「そうよ、じゃあこれから行き帰りは毎日一緒ね!」
「うん……そうなんだけどまだ引越しが終わってなくてね、数日は鞠莉
姉さんのとこのホテルに泊まるんだ」
「…そ、そうなのね」
「申し訳ないね、でも数日間の間だけさ」
あちゃー…なんか嬉しそうにしてたからね。その分ショックなのだろう。
まあ一人で行き帰りするより誰か知ってる人と一緒がいいよね。
おっと、どうやらバス停に着いたようだね。
しかもタイミングよくバスも来た。ラッキーだね
「それもそうね……ククク、では私は箱舟に乗って地獄へと帰るとするわ。
あなたも帰り道には気をつけなさい?私のリトルデーモン」
「ヨハネもね」
そう言ってバスに乗り込んだヨハネは不敵に笑っていた。
でもバスの扉が閉まるとまたこの堕天使さんまでも寂し気な表情を見せて
来てしまった。堕天使も寂しさには少々堪えるようだね
「…後輩は寂しさに弱いのかね?」
………真っ直ぐ帰るつもりだったんだけどな
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「ルビィちゃん、そろそろマル達も帰ろ?」
「うゅ…うん、そうだね」
時刻は6時過ぎ、あまり暗くならないうちに帰ろうと考えてのこと。
もうすでに太陽は沈み始めている.。
二人はそそくさと帰路に着く
「ねえルビィちゃん?」
「何?花丸ちゃん?」
「前に言ってた『勇気を出して話し掛けたい人』って先輩のことずら?」
「ふぇ?えっと……うん」
「やっぱり…先輩が怖い?」
「えっと……怖くないってわかってるの」
「じゃあどうして?」
「私ね___
昔から人見知りが激しかった。だから頻繁に来る彼が、優奈さんが怖かった。
いつもお姉ちゃんかお母さんの後ろにか隠れては、彼の少し悲し気な表情を
見て後ろめたい気持ちになってた。だから勇気を出して話しかけようと思って
たんだ……でも
「結局勇気を出せなかったと」
「うん……情け無い話だよね」
「じゃあこれから勇気を出そうよ!ルビィちゃんならできるずら!」
「……できるかな?」
「できるずら!マルが保証するずら!だってルビィちゃんはちゃんと勇気を
出して本音を言うことのできる強い娘だってマルは知ってるずら!」
「…花丸ちゃん!」
「もしもまた怖くなったらAqoursに入った時を思い出して」
「うん!ガンバルビィしてみる!ありがとう花丸ちゃん!」
「どういたしましてずら」
「ふふ…」
「あはは!」
「ねぇ君達?」
「はい?」
「浦の星女学院の生徒さんだよね?」
「は、はい」
笑い合う二人に水を差したのは若く、柄の悪い感じの男性二人組だった_
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「黒澤家はこっちだったよね?」
街がおおきく変わった訳ではない。しかし浦の星方面から黒澤家に向かうの
が初めてな物で少々自信がないのだ。
ん?なぜ黒澤家に向かうのかって?……数年ぶりの挨拶とダイヤ姉さんに
ルビィちゃんの事を聞くためだよ。ちなみに後者がメイン
「……何か聞こえる」
なんか男女が言い争ってる?いや、ナンパだね。まさか田舎でもナンパする人が
いるとは……驚きだね。でもこの交差点の右にあるのってお寺だったけ?
なぜお寺方面から聞こえるのだろう?気になって片目で除いてみると_
「だから丸はいやずら!」
「そんな事言わずにさ」
「い、嫌だよぉ…誰か……」
手首を掴まれて無理矢理車に乗せられそうになっている国木田さんとルビィちゃん
が視界に映った。そしてその瞬間僕はスマホを片手に走り出してた。
スマホでこの現場を写メに収めて僕は国木田さんとルビィちゃんの手を掴んでた
男達を蹴り飛ばした
「ぐあ!」
「ぐへ!」
一人は車のバックミラーに頭をぶつけて気絶してくれた。
だけどもう一人は残念ながら倒れ込んだだけだった……参ったな
こういった事は初めてだから一撃でやられて欲しかったんだけどね……
「てめぇ……やりやがったな!」
「手を出してたのはそっちだろ」
「せ、先輩……」
「ゆ、優奈さん…」
「二人とも逃げるよ!」
男がよろめいてる間に二人の手を取って逃げよう!
残念ながら僕はここで二人同時に倒せる様なカッコイイ選択肢取れるヒーロー
ではないのだ。でも…
「ご、ごめんなさい、ルビィ腰引けちゃって…」
まじか…………っ…仕方ない!緊急事態だ!
「国木田さんは大丈夫だね?」
「ず、ずら」
「よし……ごめんねルビィちゃん…少し我慢して」
「ピギッ!……ピギャャャャ!」
「ルビィちゃん、暴れないで!」
僕はルビィちゃんをお姫様抱っこしたんだけど……まあ予想してけど、
足と手をジタバタさせて暴れてる。ダメだまともに走れない
男はだんだんとこちらに迫ってるのに……仕方ない
「国木田さん……ルビィちゃんを頼むよ」
「え…先輩?」
「立てるかい?ルビィちゃん」
「ピギッ!……は、はい」
僕はルビィちゃんを下ろす。まだふらついてるから三人で走って逃げるのは
厳しいだろう……なら僕がやるだけやってみるしかない!
「二人とも、時間ぐらい稼いで見せるから逃げろ!」
「ゆ、優奈さん…」
「でも先輩が……」
「どこのヒーロー気取りだ!」
「グフ……いてぇ」
始め頰を殴られた……めちゃくちゃ痛い。
でも彼女達が味わった恐怖と比べればまだまだ
「先輩!」
「早く!早く逃げるんだ!」
「ッ…先輩どうか無事で……ルビィちゃん!丸の家が1番近いから行くずら!」
「う、うん!」
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
花丸とルビィは急いで花丸の自宅であるお寺に向かった。
運が良いことに丁度お寺前には箒を持った花丸の父親がいた
「はぁ…はぁ…ただ今ずら」
「お帰り花丸、今日はルビィちゃんもいるんだね。慌ててるようだけど
どうかしたのかい?」
「お父さん!…先輩が……先輩を助けて!」
「先輩?……一体何があった?」
「マル達変な人達に絡まれて車に乗せられそうになって…でも先輩が助けてに来て
くれて……それで!」
「!?…警察には?」
「まだずら…」
「わかった、ちょっと待ってなさい。警察を呼んでから助けに行く」
花丸の父は警察に通報し、住職を数人連れて優奈の元へ急いだ
そしてたどり着いた先には___
「先輩!」
「優奈さん!」
電柱に背を預け、頭から血を流した優奈が座っていた
「…っ……やあルビィちゃん、国木田さん…それと貴方達は?」
「花丸の父親です。後ろの者はうちの住職です」
「国木田さんの…なるほど」
そうか…このお寺は国木田さんの……納得したよ
「優奈さん!……ケガが!」
「ちょっと痛いけど大丈夫だよルビィちゃん」
「先輩、あの悪い人達は…?」
「えっと……情けないんだけど…取っ組みあってるうちに僕が電柱に頭を
打って倒れちゃってね……血を流した僕を見て殺したと勘違いしたらしく
て…凄く焦った顔で倒れていた仲間を車に乗せて逃走したよ」
「っ…良かったずら」
ああ……どこかのカッコイイ主人公の様には行かなかったけれど、無事で
済んで安心したよ……本当によか_
「先輩!」
「優奈さん!…優奈さん!」
「うちに連れて治療する!運ぶぞ!」
「「はい!」」
なんかこうなりました。可愛いシーンがほぼなくて申し訳ないです。
なるべく早く次回を投稿します