大空のSAO   作:ばすけばすけ

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ツナの日常③

ユウキ編

 

ツナは夜中に22層の森の中を一人で散策していた。森の奥深くに進むと

 

「ん〜もうちょっとで掴めそうなんだけど・・」

 

「ユウキ?」

 

「ウワッ!・・・なんだツナか〜〜!集中してて気づかなかったよ。どうしたのこんな時間に?」

 

二本の剣を装備して素振りをしていたユウキを発見し声をかける。ユウキはツナに気づいていなかったようで、驚いて背筋を伸ばした後に後ろを振り向いた。

声をかけてきたのがツナだとわかるとニコッと笑いながら胸元まで来て小首を傾げる。

 

「ちょっと気になることがあってね・・・ユウキこそこんな時間に素振りなんかしてどうしたの?」

 

「アハハ、見られてたんだ。もう少しでオリジナルソードスキルの11連撃が完成しそうなんだけど、ちょっと煮詰まっちゃって・・・」

 

ツナは少し考える感じで顎に手を当てて答え、ユウキに同じ質問をする。するとユウキは苦笑いを浮かべながら肩を落として事情を説明した。

 

「ツナは明日時間ある?良かったら最前線の迷宮区に付き合ってくれない?」

 

「74層の迷宮区?大丈夫だよ。新しい技なら秘密にしたいだろうし二人で行く?」

 

「いいの!?やったー!!ツナと二人でパーティを組むのは初めてだよね!?ボク楽しみにしてるから!!」

 

ユウキが恐る恐るツナを迷宮区での特訓に誘うと、ツナはニコリと笑い誘いを受ける。まさか二人で行けるとは思っていなかったユウキはテンションが上がり、飛び跳ねながら嬉しさを表現した。

 

「じゃあ明日に備えて今日はもう休もうか?」

 

「うん!!お弁当も用意するから楽しみにしててね!」

 

 

〜74層迷宮区〜

 

「スイッチ!!」

 

「ハアアアアァァァァァーーッ!!」

 

ツナとユウキは74層迷宮区にてツナがタンク役、ユウキがアタッカー役をしながらモンスターを狩り続けていた。

 

「なんかしっくりこないんだよねー。」

 

「二刀流に拘る必要はないんじゃないかな?ユウキは片手剣の方が得意っぽいんだよね。」

 

ツナはユウキが二刀流に縛られすぎていると感じて片手剣で考えてみればとアドバイスを送る。

 

「でも二刀流の方が攻撃力が強いよ?」

 

「ユウキの技術なら片手剣でも充分だよ。二刀流は切り札にして普段は片手剣で戦ってみるのもいいと思うよ。」

 

「ツナがそういうなら試してみる!」

 

ユウキもツナの言っていることは少し考えていたため、ツナからの後押しもあったことから片手剣へとスキルを変更した。

 

そして何体目かのモンスターが現れて

 

「ユウキ!スイッチ!!」

 

「やあっ!!」

 

ツナと入れ替わったユウキが気合いを入れると右手が閃き、右上から左下に、神速の突きを五発。ぎゅん、と剣を引き戻し、今度は左上から五発。突き技が一発命中するたびに凄まじい炸裂音が、鳴り響く。

十字に十発の突きを放つともう一度全身をいっぱいに引き絞り、最後の一撃を交差点に向かって突き込んだ。

 

モンスターは消滅し、ユウキが剣を鞘に戻す音が迷宮区に響く。

 

ユウキはだっ!とツナに駆け寄り離れた場所で両手をいっぱいに広げると大きくジャンプ、そのままツナの胸に飛び込んでくる。

 

「よっと!」

 

ツナは多少ぐらつきながらもユウキを横抱きにて受け止める。

 

「あはははは・・・やった!できた・・・できたよ、ツナ!!」

 

「うん。おめでとう。やっぱりユウキは凄いね。」

 

ツナは興奮しているユウキを抱えたまま安全エリアまで引き返す。

 

「フワーー。疲れたー。今日はありがとねツナ。」

 

「こちらこそ素敵な瞬間に立ち会わせてもらってありがとう。あの技の名前は決めてるの?」

 

「マザーズロザリオにしようかと思うんだ。・・・リアルの話をしてもいい?ツナには知っていてほしいんだ。」

 

ユウキは安全エリアに着くとツナから降りて大の字に寝っ転がりツナにお礼を言う。ツナも笑いながらユウキの隣に座りお礼を言い返す。

 

そしてユウキは家族や姉のこと、自身のことを話し出す。

 

「ツナは後天性免疫不全症候群ってわかる?・・・その表情だと知ってるみたいだね。ボクとお姉ちゃんは出生時に輸血用血液製剤からHIVに感染したみたいで、小学生の時にAIDSが発症したんだ。それからはずっと入院生活をしてるの。SAOにはね・・医療用VRマシンの試作機である《メディキュボイド》の被験体として参加できたんだ。まさか、こんなことになるなんて思ってなかったけどね。」

 

ユウキは起き上がり体育座りになると顔を膝に埋める。

 

「こんなことをいうと叱られるかもしれないんだけど、ボクSAOに参加できて嬉しいんだ。SAOに参加したからツナにあえたし、ボンゴレに入って攻略をすることでみんなの役にたてるんだもん。」

 

ユウキは上を向いて涙を溜めながら

 

「ずっと・・・ずっと考えてた。。。死ぬために生まれたボクが、この世界に存在する意味は何だろうって・・・?何も生み出すことも、与えることもせず、沢山の薬や機械を無駄遣いして、周りの人達を困らせて・・・自分も悩み、苦しんで、その果てにただ消えるだけなら、今、この瞬間にいなくなった方がいい・・・何度も何度もそう思った。。。何でボクは、生きてるんだろうって、ずっと。。。でも、でもね・・・ようやく答えが、見つかった気がするよ。。。意味なんて無くても、生きてていいんだって。。。だって、いまこの瞬間がこんなにも、満たされているんだから。。。」

 

言い終わるとユウキは

 

「だからツナには本当に感謝してるんだ!!いつまで一緒にいられるかわからないけど・・・これからもよろしくね!」

 

ツナの方を向いて涙を拭いて笑顔を作り言った。

 

「大丈夫。ユウキが嫌って言うまではこの手を離すようなことはしないよ。だから!いつまで一緒にいられるかわからないなんて悲しいこと言わないで。この世界から抜け出して、みんなで雪合戦したり、花火をみたり、忘れられない思い出をたくさん作ろう。」

 

ツナはそんなユウキを抱きしめながら優しく語る。

 

「アハハッ ツナに言われると不思議とできちゃう気になるから不思議だなー・・・。うん。ボクもツナやボンゴレのみんなとたくさん思い出を作りたい!!・・・ボクがまた弱気になったら、いまみたいに強く抱きしめて離さないでね。」




ユウキの部分はもっと感動的にしたかったのですが、文才がなく。

ツナはユウキがすでに完治していることは知っています。しかし、この場面で説明してもユウキも??ってなると思うため伝えませんでした。

SAOの時はユウキのお姉さんは生存しているはずですが、すいません他界していることにしています。
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