「みんな集まったね。じゃあ行こうか。」
アルゴを除いたボンゴレメンバーが闘技場の前に集まっており、ツナは全員揃ったのを確認すると中へと進む。
ボンゴレメンバーと血盟騎士団のメンバーには最前列で観れるようにと予め席が用意されていた。
「ツナの隣はアスナかー。アスナ代わって!」
「ダメよ。これは副団長としての配置なんだから。」
「これは加入した順番って感じなんですかね。」
「私やシリカは最後の方に入ったから離れちゃうわね。」
「パパ、ママと離れるからって浮気はダメですよ。」
「え!!ユイ何言ってるの!?」
「ハハハッ!君たちは相変わらず面白いな。ツナくんはこれから私と下に行くから安心したまえ。」
席の配置はギルドに加入した順番になっており、ツナの横にはアスナが座っていた。座る位置が若干ツナ側に寄っているがツナは逆隣にいるヒースクリフと話しており気がついていない。ユイから急に浮気はダメと言われたため驚きユイに顔を向ける。そのやりとりを見ていたヒースクリフが声を出して笑うという珍しい光景を血盟騎士団のメンバーは呆気にとられた表情で見つめていた。
ツナは一旦控え室に移動し、装備の確認等を行なっていると
【やあ、ツナヨシ。君に言われた通りに患者の家族には集まってもらったよ。貸し一だからね。】
【言われた人形は完成させた。私はこれで失礼させてもらうよ。】
【こちらも配置に着きましたよ。クフフ 僕へのお代はチョコレートでお願いしますね。】
雲雀恭弥、ヴェルデ、六道骸から指示があったことは完了ないし着々と進んでいるとの連絡が入る。一方的な連絡ではあるが、各々の性格が出ている報告に自然と笑顔になる。
ツナは大きく息を吐いてから立ち上がると、後は俺が覚悟を決めればいいだけだねと言い闘技場の中央まで歩き始める。ツナの目に迷いはなく真っ直ぐと反対側の出入り口を見据えていた。
ツナが闘技場に出てくると「キャー!」「ツナ様ー」「私と結婚して!」等女性達からの歓声が、「ハーレム野郎!」「女の敵!」「斬られろ!殺られてしまえ!」「掘るぞ!」等男性達からは罵声が闘技場に響き渡った。
ツナは女性達には笑顔で手を振り、男性達には殺気を振り撒き中央に辿り着く。
続いてヒースクリフが逆側の控え室から出てくると余計な野次はツナとボンゴレメンバーからの殺気にあてられて黙り込んでいたため、主に血盟騎士団の団員から声援が送られていた。
「君の人気には敵わないね。私はこの時を楽しみにしていたんだ。準備はいいかい?」
「半分は嫉妬や妬みですよ。必ず・・・ここで貴方を止めてみせます!!」
ヒースクリフとツナはお互いに武器を構えて合図を待つ。周りの声援もカウントが表示されたために静かになり、表示が進むのを固唾を飲んで見守る。
二人が地を蹴ったのは【DUEL】の文字が閃くのと同時だった。ツナの刀とヒースクリフの長剣がぶつかり合う音からデュエルの幕が上がった。