「クロームはいつからALOをやってるの?」
「私は発売した当初からやり始めてる。リーファは?」
「本当!私も発売当初からやってるの!でもクロームみたいな綺麗なプレイヤーなら噂になってもいいはずなのにきいたことないのよね。」
「私はソロでモンスター討伐ばかりをしていたし、普段は女性プレイヤーってわからないように変装してるから。」
「さっきの男達もそうだったけど、女性プレイヤーに対してはあんな感じなのカ?」
「以前はそんなでもなかったんだけど、前回のアップデートで倫理コードが追加されてから酷くなって、それからは何人もの女性プレイヤーが辞めていってるの。」
「SAOの時にもいましたが騎士道精神がない男が多いですね。やはりツナさん以外の男はダメです。男は全員根絶やしに・・・」
「これが解決したらお父様と話し合ってゲーム業界から倫理コードを廃止できないか検討してみますわ。」
「カーラ、それは俺から呼びかけるから同席だけよろしく。」
「あら?フフ ツナさんから呼びかけたらお父様達は勘違いをしてしまうかもしれませんわよ?私は構いませんけど。」
「ツナ!!私の両親にも確認してみるから!!」
一行は鉱山都市ルグルーを目指して飛行しながら会話をしていた。
リーファはクロームが古参プレイヤーだと知ると嬉しそうに話しかける反面、最近のアップデート状況の話になると複雑な表情に変わっていった。その話を聞いたフルールやカーラー、ツナは憤慨し、いまのVRゲームに対する男性達の考えを変えさせないといけないという結論に至る。カーラーの呟きを聞いたアスナはツナに自分の両親にも声をかけて欲しいと頼んで了承を得ていた。
「その尻尾ってどうなってるの?」
「これはですねサチさん。自分の感覚で動かすこともできるんです。」
「へぇー、じゃあ触ったらどんな感じがするのかな?」
「私も気になってた!ホタルちょっと触るね。」
「え?フィリアさん?ヒャンッ!!」
「ちょっと待つのですアヤ姉!ニャウッ!」
サチは目の前を飛んでいるシリカ達ケットシー組の尻尾が気になりシリカに質問をする。シリカはホタルと楽しそうに尻尾をユラユラと揺らして説明していたが、後ろからニヤニヤとしたフィリアと真面目な顔をしたアヤが尻尾を掴むと二人は顔を赤くしながら奇声をあげた。
そんな二人を見て危機感を感じたアルゴとアネットは素早くツナを盾にして追ってきていた人物から身を隠す。
「ツーくんお姉さんを匿ってほしい。」
「ツナさん私も匿ってください。」
「え?なに?どんな状況!?」
「ねーアルゴさん?ボク達第二層からの付き合いだよね?ちょっとだけでいいから触らせてほしいなー」
「それとこれとは話が違うぞゆーちゃん。お姉さんはゆーちゃんをそんな子に育てた覚えはないヨ。」
「アネットお姉ちゃん。その尻尾をモフモフさせてほしいのですよ。」
「ラパンちゃん落ち着いて。私の尻尾はモフモフしてないから。ね?だからその手をワキワキさせながら近づいてこないでほしいかな。」
「みるからに一番モフモフしてますよ。ALOではナッツちゃんは出せないって落ち込んでる私のためにその尻尾を貸しやがれです。」
「ラパンちゃん性格が豹変していますわね。」
「でもアネットお姉ちゃんの慌ててる姿は貴重です。ラパンちゃんぬいぐるみならあるよ?」
「えっと状況がよくわからないんだけど、とりあえず落ち着こうか?カノンとロッタも見てないで手伝って。」
「ほらゆーちゃんツーくんもこう言ってるから。」
「ラパンちゃんもロッタちゃんのぬいぐるみで我慢してくれたら嬉しいかな。」
アルゴとアネットを追っていたのはユウキとラパンの二人で、ユウキは単純に面白そうだから、ラパンはモフモフ不足の禁断症状で尻尾を狙っていた。
カノンは冷静沈着なアネットが取り乱す姿やラパンの豹変した姿を面白そうに見ており、ロッタは心配してぬいぐるみをラパンに見せて興味を引こうとしていた。
「ねえツナ。ツナはケットシー組の尻尾を触りたくないの?」
「触りたいといえば触りたいかな。(こんなに嫌がっているってことはなんかあるんだよね。でも少しだけならいい・・・かな?)」
〜〜〜〜〜イタリアにて〜〜〜〜〜
キュピーーーン
「は!!いまツナさんが違う猫に浮気をしている気がします!お母様!いまから日本に行ってきます!!」
「落ち着きなさいユニ。貴女のその姿なら、あのツナくんでも手を出すわ。だから自信を持って日本に向かいなさい。」
「ヤベェ 姫が可愛すぎる。」
「行きますよγ!」
〜〜〜〜〜side out〜〜〜〜〜
「アネット、アルゴ。ごめんね。」
「ちょっツーくん!?ギニャ!!」
「ツナさん!?ンッニャッ!」
「うわ!アネットさん色っぽい。」
「私も!!」
〜〜〜〜〜5分後〜〜〜〜〜
「ハァ・・・ハァハァ、ツナさんに弄ばれました。ちゃんと責任はとってくださいね。」
「お姉さんのこともよろしく頼むヨ。」
「ウウウ 羨ましいです。ツナさん私のも触りませんか?」
「椿姉いい加減に離してほしいっス。触られすぎて慣れてきたけどくすぐったいんで。」
「弄んでないよね!?でもごめんね。衝動的に触りたくなって、責任って・・・じゃあディナーでも行く?」
「いまからケットシーに変更できないかしら。」
「それは無理。データを初期化しないと一度決めた種族からは変更できない。私はリアルで可愛がってもらうからいい。」
「クローム!?ハッ寒気?でも物理的な危険性はなしだけど、社会的な危険性あり、詳細はお楽しみに!?超直感なにしてんの!ちゃんと仕事して〜〜!」