東方幻奏歌─東雲を告げる深紅の音─   作:名もなきスライムLv1

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今回は「幻想入りした優しい悪魔」のリメイクとなります。 大幅に内容を変えておりますので、前作を既読の方でも楽しめると思います!


プロローグ
始動


……いつの時代にも限りなく世界の謎の核心に近づくイレギュラーが存在する。

 

しかし、彼らは何時もその真相を後世に伝えることなく来世への階段を上っていく。それは何故か?

 

もし──仮にもし、この世界が神の好奇心によって作られたシミュレーションゲームだったならば?

 

 

‥‥ゲームをつまらなくさせるバグは取り除かなければならない。

 

           

 

~~~

 

「ふぅ……なんつー暑さだよ……」

 

 

8月21日。俺、如月優介と親友の相模大悟は新発売のゲームを買うために自転車を走らせていた。

 

「まぁまぁ。あと5分もかからずに着くだろ!何事も前向きにだぜ、優介よ。」 

 

「お前はいつも楽観的だな……とりあえず、もう少しスピードあげようか?あと5分どんだけ長いと思ってるの?」

 

「まぁまぁ、あと」

 

「それはもう聞きあきたわ!!自転車こぐの遅すぎんだよ!!」

 

はっはっはっ、と笑いながら俺の後ろを走るこの能天気な男は小学校からずっと一緒に遊んできた仲だ。

 

いつも何考えてるのかよくわからんが、争い事が嫌いな性格のいいヤツではある。

 

「優介はいつも走り続けてるな。時にはゆっくりと歩くことも大事だと思うがね。」

 

 

なんてやり取りをしていた一瞬、対向車線を走っていたトラックがガードレールを突き破り、俺たちの方向へと突っ込んできた。

 

「──ッ!!」

 

あまりにも突然の事に、叫ぶ余裕もないままトラックの車体に突き飛ばされる。

 

強い衝撃と共に薄れていく意識のなか、突如として終わりを告げる日常。最後にひとつ、思い出した。

 

 

─あ、牛乳冷蔵庫から出しっぱなしやん─

 

 

そこで俺の意識は途絶えた。

 

 

~~~

 

 

目覚めると、真っ暗な空間に座り込んでいた。

 

ぬるま湯に浸かっているような感覚。

手を地面につくと、大理石のような冷たい感触が伝わってくる。

 

……やっぱり死んじまったか。

 

「気がついたか?」

 

はっきりと聞こえる声。どちらかというと頭のなかに直接語りかけてくるような違和感に周りを見渡すと、

丁度真後ろにその老人はいた。

 

真っ白な衣服と頭髪。腰まで伸びた髪と立派な髭を携え、

背中からは少々アンバランスなほどに巨大な羽が映えていた。

 

頭上に光輪こそ見当たらなかったが、その人物が誰なのか、すぐに理解できた。

 

「‥‥あんた、もしかして神様とやらか?」

 

非現実な状況とは裏腹に俺は驚くほどに冷静だった。

‥‥いや、未知との遭遇にほんの少し高揚していた、といった方が正しいかもしれない。

 

「いかにも、私こそ神である。」

 

「へぇ、こりゃ驚いた。そんなお偉いさんが一体何の用だ?」

 

「実は…君達が死んだのはこちら側の手違いだったのじゃ。──君には選択する権利がある。

 

もとの世界に戻り、なにも起きなかったことにするか、もしくは…新たな世界で新たな人生を歩むか?」

 

 

やはりそうくるか。…正直、こんなチャンスは二度と無い。

 

「俺は運命に身を任せる。大悟─もう一人の男と同じ世界に送ってくれ!」

 

「承知したッ!!」

 

 

その瞬間、神の手が輝き─再び俺の意識は途絶えた。

 

 

大悟、お前とならどこでも生きていける。それが例え、どんな世界だったとしても…

 

 

 

 

~to be continued ~

 




なかなかいい感じにかけたと思います。
質問やコメント等ございましたら、気軽にお願いします!
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