説明の部分は読み飛ばしてもいいですよ?
フラッフィーを出し抜き、悪魔の罠を退けて先へ進む三人。目の前には扉があるが、前に鬼灯の部屋で見たような、とても重厚な扉だった。
「多分、次は鬼灯先生のだと思う」
「ハリー、僕も同感だよ。この扉、先生の倉庫への扉と同じだ」
意を決して扉を開ける。そこには、
呆然とする三人の前に、スタッと座敷童子が舞い降りてくる。
「そんなわけで」
「解説に来ました」
「ここは内熱沸処と言います」
「日本の地獄の一つです」
「真面目な女性を惑わせて悪い行いをさせた人が堕ちる地獄です」
「五つの山を順番に越える、RPGみたいな地獄です」
「まずは『普焼山』。その名の通り焼ける山。たどり着くまで幻影の森が広がってます」
「次は『極深無底山』。底の無い火口が続く山で、上から落石もあるよ」
「三つ目は『闇火聚觸山』と言い、真っ暗な中で闇の炎が燃える山です」
「毒も吹き出してます」
次々と説明されて、ハリー達は混乱して来た。だが、まだ説明は終わらない。
「四つ目は『割截山』。地面がどんどん割れていきます」
「本来はその先に拷問が待ってるけど、今回は割愛」
「あくまで再現だからね」
「面倒だしね」
「最後は『業証山』。体じゃなくて精神にきます」
「鏡張りで淡々と業の証拠を言われ続けます」
「今回は意味がわかると怖い話に変更されてます」
「生きてる人の業証なんてわからないから」
「裁判してないのに拷問するのもあれだし」
「「以上、鬼灯様の試練の解説でした」」
現れた時と同じように、一瞬でどこかへと姿を消す双子。質問は一切受け付けてくれなかった。
ハリー達は顔を見合わせたあと、覚悟を決めて幻影の森へと足を踏み入れた。
森の中では特に何も起こらなかった。それだけで不気味ではあったのだが。
「鬼灯先生のことだから、森の中に悪魔の罠とかを設置してると思ってた」
「さすがにそれは……ありそうね。あの人ならやりかねないわ」
「金魚草はいたけどね」
ハリー達はため息をつくと、目の前の現実を直視することにした。焼ける山、『普焼山』。
「耐火性能を付与する魔法ってある?」
「防火・防水の魔法があるけど、これ、地獄の炎でしょう?効果あるのかしら」
「やってみなきゃわからないだろ。ほら、早くしてくれよ、ハーマイオニー」
「わかったわよ。〈
防火魔法を纏い、一気に駆け抜ける三人。炎は防げるが、熱さを避けることは不可能であり、さらに一気に山を越えたので、二つ目の山につく頃には汗だくになっていた。
「つ、次は底無しの火口だっけ?」
「上からの石もね」
「今回も、駆け抜ける必要があるかしら」
「……鬼灯先生の試練って、僕たちの体力を削りたいだけの試練なのかな」
ロンの呟きを、ハリーとハーマイオニーは否定することができなかった。
RPG=ロール・プレイング・ゲーム=役割を行う遊び
七話目でようやく魔法を使用。
まだ試練は続きます。