薄暗い建物の中、そのホールに集まる四名の人影がいた。
「くふっ、もうじき大きな争いが始まる。」
「あたし的には争って欲しくはないんだケド。」
「はっ、争いじゃと? 下らん。儂に勝つことは彼の方しかできんて。」
「ふむ、この『万能の天才』でも、それは予測はできてなかったね。」
四者それぞれの意見を出す。
「所詮は豚と塵芥しかおらん。我らが勝利は確実だ。」
「かばねる、それはちょっとないと思うな。」
「何故じゃ?」
黄色いコートの女性は資料を広げる。
「見てみてよ。Rランクに鬼、吸血鬼、英雄の子孫がいるっしょ? 挙句の果てには『あの石』の神が出てくるかもしれない。」
「ふむ、人外とな?」
顎に手を当て、考える仕草をする銀髪赤目の女性
「そそっ、だから簡単には難しいと思うな。」
「ほほぅ、ならば『カルデア』より、本物の鬼を派遣しようか?」
「なんと!? そのようなものが実在するとな!?」
「ふふん、前任の所長が仕上げてくれた『英霊召喚システム』によって、もういるのさ。」
そう言ってモナリザ似の女性は懐から写真を出した。
「こっちが『酒呑童子』で、こっちが『茨木童子』さ。幼く見えるけど力は本物だよ。」
三人は久々に見る人外に対して興味深々だ。
「いや、今回はいい。儂の所から次女を出そう。あやつは卑屈すぎての、ちぃとばっかし自信を持って欲しいからの。」
「おお!! むぐ姉ですか!? あのおっぱい揉み放題の!!」
「貴様、儂の姉妹に手を出す気か?」
殺気が飛ぶ。
それに焦った黄色いコートの女性は冷や汗を流しながら手を左右に振る。
「いやいやいや、そんなことするわけないじゃないですかぁ。もう、ジョークですよジョーク!!」
「ふん。」
モナリザ似の女性は柏手を打った。
「さあ、無駄な争いは辞めにして、本格的に話そうではないか。」
三人は一斉に振り向く。
「まずは人材の派遣と滞在する戦力の確認、あとは、彼と共に宣戦会議に出る人を一名選出する。これでいいかい?」
三人は頷く。
「私の所からは彼女を選出しよう。滞在する戦力はこの三名だ。」
写真を取り出す。
一人の写真は銀髪に褐色の肌に白い紋様、そして三色の剣を持った女性だった。
次に出された写真は、緑色のマントを羽織る青年と、金髪に派手な衣装を纏った赤い剣を持つ女性、最後に狐耳と尻尾があり、青い和服を着た女性だった。
「この四人は戦力的にも申し分ない。しかも、最後の彼女は結界も張れて、呪術も使える。」
「ほう、妖の術か。」
「モフモフしたいですねぇ。」
「くふっ。」
「ならば次は儂の所かの。儂の所は四人しかおらん。故に一人しかだせん。一番下の『ほとり』を選出するかな。」
その女性も写真を出した。
「其奴は、英雄の一部を移植したせいか、ちぃーとばっかし連携が取り辛かろうが、優秀じゃ。そして科学者故」
「ほほぅ。科学者とねぇ。」
「はいはい! 次は私の所からは、『ひさぎん』と『あやねる』を選出するよ! おおっと、理由は一番二人が強いからだぜ? といっても、『つづりん』がうちにはいるから問題はないのです!」
「ほほぅ、あの二人を出すか。」
「なんじゃ、知り合いか?」
「ちょっとな。少しチェスで完膚なきまでに叩き潰したが。」
「さっすが、全国三位の実力者!」
「ふん、次は私か。」
三人の目が一斉に向く。
「くふっ、私の所からは…………私自身が行こう。なに、他の奴は連携が取りにくい戦い方か、毒を使う奴だからな。それを考えた故に私が自ら赴くのだ。」
「おおぅ、組合の長が自ら動くとは!」
「くふっ、私の強さは彼がよく知っている。」
「話はこれで纏まったということでいいよね。よし、我が『カルデア』に招待しよう。」
モナリザ似の女性が指を鳴らすと、そこにいた四人は消えた。