電さんと化物提督   作:コントラポストは全てを解決する

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30艦 ゲスの極み

4日後、予定通り萱野さんがやって来た

 

 

 

 紗彩「さぁ、私達と演習しなさい!」

 

 だが、いきなり予定外のことが起こった。演習?初耳ですよそんなの。というか内の艦娘達対戦経験皆無なんですが……

 

 哲也「えっと、見学…じゃないんですか」

 

 紗彩「ああ、あれ嘘。本当は君と演習がしたくて来たんだ」

 

 哲也「は、はぁ……でも内の艦娘達戦闘経験がほとんどないんで、できればお断りしたいんですが」

 

 紗彩「あー、やっぱり?……じゃあさ」

 

 

 哲也「?」

 電「?」

 

 

 萱野さんは少し考えた後、電を見た

 

 

 紗彩「黒木君が受けてくれなかったら……電ちゃん貰うね♪」 

 

 哲也「!」

 

 電「!」

 

 

 イムヤ「!?」

 

 なんで萱野さんの秘書艦まで驚いてるんだ?………そうじゃない、え?なに?演習受けないと電連れて行かれるの?

 

 

 紗彩「どう、受ける気になった?」

 

 哲也「……」 

 

 

 受けなければいけないと言うのなら、もちろん受ける。でも、まぁ負けても大丈夫そうだし皆の息抜きには……

 

 

 

 紗彩「あ、ちなみに黒木君が負けても電ちゃんは貰うからね♪」

 

 

 哲也「………」

 

 

 紗彩「あと、仮移籍のメンバーも運用ダメだからね♪」ニッコリ

 

 

 ゲスい…ゲスいよこの人、笑った顔がものすごく悪い顔してるし。というかやばい、このままだとほぼ100%の確率で電を連れて行かれる……

 

 

 

 紗彩「さて、どうする?受ける?受けない?」

 

 

 哲也「くっ……」

 

 

 負ければ電が連れて行かれる、かと言って演習を拒否しても電は連れて行かれる。電がここに居続けられるようにするには駆逐艦と軽巡だけでこの人に勝つしかない…しかし相手は前線で戦っている実力者だ、まともにやりあえば確実に負ける……

 

 

 哲也(どうする、どうすればいい……)

 

 電「あ、あの萱野さん」

 

 

 紗彩「ん?どうしたの?」

 

 電「えっともし電が連れて行かれたとして、司令官さんやここの皆と面会するのは可能ですか?」

 

 哲也「!」

 

 既に電が諦めモードに入り連れて行かれた後のことを話し始めてしまった

 

 

 紗彩「うーん、まぁそれくらいならいいかな」

 

 電「ありがとうございます……司令官さん、今までお世話になりましたのです……」

 

 

 哲也「電、まだ諦めるには…」

 

 電「演習といえど電は誰かを傷つけることはできません……」

 

 

 哲也「……」

 

 

 確かに演習は簡単に言うと艦娘を深海棲艦に見立てた擬似対戦みたいなものだが、命が関わる以上艦娘を傷つけることに変わりはない……

 

 電「電は戦闘経験のない素人なのです。もし演習で力量を誤って相手を沈ませてしまったりしたら電は……」

 

 

 哲也「電……」

 

 電「司令官さんが、してくれたずっと一緒にいる約束破ってしまってごめんなさいなのです……でも、電が我慢すれば皆戦わずに済むのです…だから」

 

 

 

 哲也「…っ……電」

 

 電「司令官さん…今まで、本当にお世話になりました…これから1人で頑張るのです」

 

 

 

 ……なんで電が辛い想いをしなきゃならないんだ。電がなにしたって言うんだよ……

 

 

 哲也「……絶対、迎えに行くから。深海棲艦を全部助けた後電を迎えに行くから………その時は、もう、絶対離れないから…」

 

 

 電「はい……はい!電、待ってるのです!」ポロポロ

 

 

 哲也「電!」ダキッ

 

 電「司令官さん!」ダキッ

 

 

 

 絶対に、絶対に電を迎えに行く。たとえこの体が壊れようと絶対に迎えに行く………そしたら電と……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 紗彩「あ、あのー2人共?」

 

 

 哲也「は、はい、なんでしょうか?」

 

 電「電はもう大丈夫なのです。連れて行くならどうぞなのです……」ギュッ

 

 哲也「……」ギュッ

 

 

 紗彩「取り敢えず離れよっか……じゃなくて、えっと2人共とも…というか電ちゃん、もしかして演習で実弾使うと思ってる?」

 

 電「え、違うのですか?」

 

 紗彩「いや、そんな物騒なことしないって……そもそも演習をなんだと思ってるの?」

 

 

 哲也「艦娘同士の命をかけた戦い」

 

 紗彩「うん、そんな物騒なものじゃないからね?」

 

 

 え、違うの? 

 

 紗彩「2人共演習って言うのは演習弾を使った艦隊同士の模擬戦のこと。ここで自分より練度の高い艦隊と戦って経験や技術を身に付ける場所なの、わかった?」 

 

 

 電「演習弾ってなんなのです?」

 

 

 紗彩「ん〜、そうだねえ……艦装だけが壊れる砲弾って感じかな艦娘に被害はないよ」

 

 

 電「じゃぁ、誰も傷つかないのです?」

 

 紗彩「うん、そうだよ」

 

 

 

 ということはまだ電を取り戻すチャンスがあるっていうこと…… 

 

 

 

 紗彩「で、どうする?受ける受けない?」

 

 

 哲也「もちろん受けてたちます。勝てるかわからないけど、やってやる」

 

 紗彩「了解。あ、そうだ黒木君仮移籍組除くと軽巡と駆逐艦しかいないんだっけ?」

 

 

 哲也「はい」

 

 

 軽巡に至ってはまだ両指で数えられる数しかいない 

 

 

 紗彩「うーん、じゃあ3隻まで仮移籍の子を編成に入れることを許す」

 

 哲也「え、いいんですか?」 

 

 

 紗彩「まぁ、ハンデとしてね」

 

 

 

 良かった……これで少なからず勝機が見えた

 

 

 哲也「電、全力で勝ちに行くぞ」

 

 電「なのです!」 

 

 

 

 

 

 演習の安全さを知った俺達は、闘士が溢れる戦士と化していた

  




負けたら電を貰う、そんな哲也から見れば最低の提案をした萱野紗彩。そんな紗彩を怒りの笑み全開で見つめる嫁艦(イムヤ)

次回「作戦会議」紗彩さんのこと嫌いにならないでください

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