明日から学校なので投稿ペースが大分遅くなります!ご了承くださいm(_ _)m
先日、電とデートをしたり甘えさせたりと恋人らしいことが出来た。電との生活は俺にとって幸せというものを具現化したようなもので、こんな幸せをくれた電に感謝の念が尽きないでいる。
しかし、忘れないで欲しい今のこの幸せを手に入れるために俺は一つの想いを犠牲にしていることを……いや、もしかしたら一つ以上かもしれない
紗彩「珍しいね君から来るなんて、それで話しって?」
哲也「その…近況報告と悩みと相談が1つ」
紗彩「ほぉ…」
あの日、山風との1件以来彼女と1度も話しをしていない、というか話してないどころか会ってすらいないのである。
そんなむず痒い現状をどうにかしたかった俺は萱野さんの元に相談に来た。ちなみに電は暁達の元にいる
イムヤ「取り敢えず、お茶どうぞ」
哲也「ありがとうイムヤさん」
イムヤ「いえいえ」
呼び捨てで大丈夫ですよ、と笑いながらお茶を汲んできてくれた秘書艦さん。萱野さんはお茶を1口飲み、溜息を1つついた
紗彩「それで、近況報告と悩みだっけ?電ちゃんと結婚はしたの?」
哲也「結婚までは行きませんでしたけど、恋人のは」
紗彩「おぉ、遂にくっついたか。それでお悩みと言うと……喧嘩でもした?」
哲也「いえ、そうではなくて……」
紗彩「あ、じゃあこっちか」
そう言いながら、右手でわっかを作りそこに左手の親指を抜き差しする萱野さん。そして安定というかなんというかイムヤに頭を叩かれていた……相変わらずこの人は恥じらいを知らない。
哲也「少し、重い話しなんですが…」
紗彩「どうした?そんな辛い顔して、女の子でもふってきたの?」
哲也「……」
紗彩「……え、マジなの?」
哲也「はい…」
紗彩「ちなみに相手の子の名前は?」
哲也「山風です」
萱野さんはしばらく無言になった後、イムヤと何かヒソヒソ話し始めた。「デート…」とか「遊園地」とかそんな単語で出てきているが、この異様な不安はなんだろうか。
紗彩「ちなみに黒木君の相談って?」
哲也「山風と、前みたいに普通に話しができる関係に戻りたいんです。今はまだ会えてすらいなくて」
紗彩「なるほど」
山風と俺はお互いに自分自身の修復は出来ている、しかし関係の修復までにはまだまだ至っていない。まぁ、山風は元々ピンピンしていたので実質俺の精神問題である
紗彩「山風ちゃんと関係を戻す方法、あるよ?」
哲也「どうすればいいんですか?」
紗彩「簡単簡単、山風ちゃんと一緒に遊びに行けばいいんだよ」
哲也「……え?それだけですか?」
紗彩「うん」
あまりにあっさりした答えに呆然としてしまう。そんな簡単なことで山風…というか俺のチキンソウルをどうにかできるのだろうか。
紗彩「遊園地行ったり、水族館行ったり、街中めぐるのでも良いかもね。簡単でしょ?」
哲也「簡単ですけど……それってデートじゃ」
更に追い詰めて言うと、それって世間一般でいう浮気になるんじゃないか。下手したら電に殺られる……
紗彩「かぁー!そんなんだから山風ちゃんと関係拗らすんだよ」
哲也「す、すいません」
紗彩「それに男だったら嫁に殺される覚悟で他の女の子とのデート許可ぐらい取りなさい!デートじゃないけど」
びしぃ!という音が聞こえそうなぐらいの勢いで萱野さんが語ってくる。
イムヤ「黒木さん、きっと電ちゃんもギクシャクしてる2人を見るより今までみたいな2人を見てる方が良いって思うよ?だから頑張って誘ってみたら?」
哲也「…わかった」
イムヤ「あ、でも仲良くなりすぎちゃダメだよ。それこそただの浮気になっちゃうから」
哲也「なるほど」
紗彩「じゃぁ、早速電ちゃんに許可を山風ちゃんを誘いに行きなさいな」
哲也「はい」
正直怖さが心の中を100%を占めている。これからのことを想像するだけでも緊張で身体中から変な汗が出てくる。果たしてこんな状態で俺は事を成し遂げられるのか……
------------------------------海風
山風「……」
部屋の中で寝そべりながらパラパラと漫画を読んでいる我が妹、山風。変わらない光景とも言えないわけでもないが、やはりどこか変わってしまった。原因はおそらく…というかほぼ確実に提督とのあの1件だろう。
山風「海風…お茶、ある?」
海風「あ、はい…どうぞ」
部屋に引きこもり毎日を自堕落に過ごし日々、姉として止めなければいけないのだが恋愛など経験したことない自分にとって対処法がまるで思いつかない。
海風「あの、山風…」
山風「ん?何?」
海風「大丈夫、ですか?」
山風「私は平気…だよ」
いつもの明るい笑顔で答えてくれる山風、しかしこうも長く姉をやっていると妹の些細な表情変化もわかってしまう。山風は無理をしている
海風「あの、提督と…」
山風「あたし…トイレ行ってくる」
提督が話題に上がった瞬間、その言葉を遮るかのように部屋を出ていってしまう。あの日帰って来た時は「恋は良いものだ」と言っていたが、今の山風はその恋する相手もいなくなってしまった。そのためかとても冷めきった目をしている。
海風「せめて…また提督と」
前みたいに普通に話せる間柄に戻ってくれれば…そうすればきっと山風も以前のようになってくれるはず。
海風「山風……」
------------------------------山風
『提督』、その単語が出ただけで思わずあの場から逃げて来てしまった。もう、諦めたと思っていたのに…いつまでも区切りがつかない。心がモヤモヤする、提督が好きだったときにあったモヤモヤとは全然違うとても嫌な感じがする。
山風「提督…」
とても小さく、つぶやく程度の小さい声で呼んでみる。
あの人はもう電のもの、電だけのものになったのだ。自分が割り込んでいいわけないし、その気もない。それにあの一件以降提督と会っていない、おそらくモヤモヤの正体はこれが原因だろう。
電「あれ?山風ちゃん?」
山風「電…」
鎮守府内を適当に歩いていたが偶然電と遭遇した。4本の飲み物を腕に抱え、せっせと運んでいる。そういえば提督がいないんだっけ…珍しい、いつも一緒にいるのに……
電「どうしたのです?暗い顔してますよ?お悩みですか?」
山風「ううん…なんでもない」
電「むうー」
電が変な単語を発しながら自分の顔をじっと見つめてくる。
山風「な、何?」
電「やっぱり山風ちゃん何か我慢してるのです」
山風「そ、そんなこと…」
電「あります。それに、なんでもないって言う時ほど相手は何か我慢してるって司令官さんが言ってました。押すな押すな?という理論らしいのです」
電、それ少し違う……というかあの人は電に何を教え込んでいるのだろうか。まぁ、それをなんの疑問もなく信じてしまう電も電だが……
電「何かあるなら言って欲しいのです」
山風「……電には、言えない」
当事者の恋人、もう当事者の内に入っているのかもしれないけど電にこんなことは言えない。提督と関係がギクシャクしてるなんて絶対に。
電「…もしかして司令官さんとのことですか?」
山風「……」
電「当たったのです……」
何故かバレた、そこまでわかり易かっただろうか……でも今はそこじゃない、気づかれてしまった…提督と関係が上手くいっていないなんて言ったら電はきっと悲しんでしまうだろう。
しかしどうやったら提督と寄りを戻せるかがわからないため電に相談したところで今の状況に『電が悲しんだ』、というプラスオプションがついてしまうだけなのだ。
電「司令官さんとギクシャクしているのですか?」
山風「……」
なんでこういうことは次々とバレていくのだろう、いやあたしが単純なだけなのか?まぁ、もう隠し通せる気がしないし正直に話そう。ごめんね電……
山風「電は、あたしが提督に告白したの…知ってる?」
電「……はい、司令官さんから」
あたしを気遣ってか答えにくそうな表情をしながら質問に答えてくれた。
山風「それで、ふられて…あたしのことは終わった、はずだったんだ…」
電「……」
山風「でも、その日からずっと…提督と話せてない。話すどころか、会えてすらいない」
あの日からずっと色が落ちた世界で暮らしてる感覚で過ごしている。何故か日に日に量が減っていく執務仕事も原因で、部屋の布団に引き篭もり漫画やゲームをしてただ繰り返される毎日を自堕落に過ごしていた
電「山風ちゃんは司令官さんと仲直り、したいですか?」
山風「うん…」
電「なら、司令官さんと一緒にお出かけすればいいですよ?」
山風「え?」
電「司令官さんとのお出かけはとても楽しいのです。きっとすぐ仲直りできるのです」
山風「で、でも…それじゃぁ…」
電「山風ちゃんと司令官さんがギクシャクしてるのを見るのは嫌なのです。だから行ってきて下さい」
山風「……」
電の心はどこまで寛大なのだろう……自分の恋人を他の女の子とデートに行かせる。普通の人なら自分達の幸せだけで満足するというのに。
電「あ、で、でも浮気はダメですよ?」
山風「あ、うん……」
正直デートしてる時点で浮気になりそうだが、キスとかそういうことをしなければ電の中ではセーフらしい。
急に不安になったのか電はあれは良いこれはダメと基準を作ってくれた。
電「……まぁ、何はともあれ。頑張って下さい山風ちゃん」
山風「うん、ありがとう電」
電「なのです」
電にお礼を言うと優しさに満ちた微笑みを返してくれた。電は眩しい、その笑顔も存在自体もあたしとは正反対だ、提督は電のこういうところに惹かれたのかな。
山風「それで、どうやって誘うの?」
電「……電がなんとかするのです!」
でも、やっぱり少し抜けてるところは電らしい。
やっぱり電は電、あたしはあたしだ。
親知らずの出血が未だに止まりません。
こんにちは、はつひこです。前書きでも述べた通り明日から投稿ペースが遅くなります。