電さんと化物提督   作:コントラポストは全てを解決する

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投稿遅くなってしまい誠に申し訳ございません。


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51艦 予兆 前

--ガルゼ

 

 前略、深海棲装が増えました。0号から分離していき、今では0号より1回り小さい子が3隻出来上がり、生まれて来た順から1号、2号、3号と名付けていき、なんだかアニメで見る四天王みたいになった。

 

 ガルゼ「もう、これだけいれば大丈夫かな。元々は0号をできる限り大きくして襲わせようと思ってたけど、増えちゃったらしょうがないよね……」

 

 それぞれを眺める、どれも0号がベースだが近距離武器がついていたり、マシンガンのように機銃がついていたりと選り取りみどりだった。

 

 ガルゼ「よし、じゃぁ最初は3号。君に任せた!」

 3号「ギョイ二……」

 

 機械特有の棒読みボイスを発しながら、深海を高速で泳いでいった。

 

 ガルゼ「さてさて、どうなるかな?」

 

 3号は近接を最も得意とする機体、左右2つの腕部に伸びた刃が特徴的でよく言えば剣の達人、悪く言えば剣術馬鹿、そしてフラグになるかもしれないが3号は1番最後に生まれた個体、皆の中で1番最弱なのである……

 

 ガルゼ「ふふ、これぐらいで死なないでね。最後にあなたを殺すのは私なんだから……」 

 

 --哲也

 

 昼下がりのこと、部屋の押入れを片付けていたら思い出の品というのだろうか、そう言ったものに該当する様々な物品が出てきた。その中の1つに絵本のジャンルでまとめられた物があり、それを見つけた瞬間電が目を輝かせながら物欲しそうに眺めていたので気になった本を1冊読んであげることにした。 

 それが嬉しかったのか、さらに目を輝かせ今にもピョンピョン跳ねそうなほどの気分の高揚が見られてとれた。 

 

 電「司令官さん、この本読みたいのです」

 

 そうして電が選んだのは『ありがとうの神様』という名前に覚えがない絵本。随分昔の本のはずなのだが、新品の本のように綺麗に保管してあり、こんなもの所持していたか。しかしかなり分厚い…広辞苑の半分ぐらいあるかもしれない。

……そんなことより電かわいい。

 作者は希野ノゾミという人で、表紙の絵柄はクレヨンで描いたような画質。子供向けというのもあって文字は1ページに三・四行ぐらいで収めていた。

 

 哲也「じゃぁ、これにしよっか。おいで」

 電「なのです」

 

 膝の上に乗せ、本最初のページからめくってみる。すると最初は何もない白紙のページ、次のページも白紙だった。

 

 哲也「あれ?」

 電「何も書いてないのです……」

 哲也「印刷ミスかな…」

 

 そう言いながら再び1ページ目に戻ってみる。すると今度はページの真ん中に少し小さくではあるが文字が書いてあった。

 どうやら見間違えたらしい。こんなの見間違えるのかと思ったが、きっと光が反射して偶然重なってしまったのだろう。

 

 電「良かった、ちゃんとあったのです」

 哲也「じゃぁ、読むぞ」

 電「はいなのです」

 

 「あー」と喉を鳴らし1ページ目の最初の文を読み始める。

 

 --これは少し昔の物語、ある神様が世界を助ける物語……

 

 △

 

 何もない白い場所、そこには神様が住んでいた。

 人間の感謝や親切な心、助けたいという願いから生まれた神様。

 

 神様はその世界から地上の世界を見ていた。誰かが親切をすれば幸を運び、また誰かが傷事にあれば心を邪から善に変えて平和にしていた。 

 

 とある日、神様はふいに地上に降りた。ただ人を近くで見守ってみたいという些細な理由で。

 

 森の中に作られた道を進んでいき、1つの街に辿りついた。

 目の前には海が広がり街一体は漁師やその客に囲まれており、人々が協力して暮らしをしているそんな場所。

 

 神様「ここは…いいところだな…」

 

 興味が湧いた神様は早速その街に足を踏み入れる。

 見慣れない顔からか、周りからは注目され店の店主に声をかけられる。

 

 店主「見ない顔だね…最近引越して来たのかい?」

 神様「いえ、少し旅行でここに」

 店主「こんな場所を旅先に選ぶなんてお兄さんも変わってるねぇ」

 

 神様と言えど、外見だけなら人と変わらないため服装さえどうにかすれば年若い青年として見られた。

 

 店主「まぁ、何か珍しいものがあるってわけじゃないけど楽しんで行ってくれ」

 神様「はい、ありがとうございます」

 

 1つお辞儀をその場から立ち去る。今の店主も含め道中いろんな人から親切をかけられ、人の素晴らしさを改めて感じることが出来た神様だった。

 

 △

 

 哲也「……あれ、またページがない」

 電「またですか……」

 

 十数ページ読み終え、ページをめくったらまた白紙だった。

 この本が気に入ったのか電も不機嫌そうにしていた。実際俺も当時話が全部読めないことに不貞腐れ読むのをやめたのだろう。道理で記憶にないわけだ。

 

 哲也「次は、ここからか……大部飛んだな…」

 

 だいたい20ページか、それほどの白紙ページがあった。

 この本を商品として売っていたことに驚きを覚えている自分がいる……

 

 電「……何か、ピンチなのです」

 哲也「えっと…ある日神様は世界に異変が起こっていることに気づきました…」

 

 20ページの間に何が起こったのか知らないが、先ほどのほのぼのしたやり取りから一変、世界全体で、不自然な自然災害が起こったり人々が獰猛になったりとどこのSFだよと言いたくなる展開に発展していた。

 案の定、神様はそれを止めに入り人々は落ち着きを取り戻す。本当いいやつだなこの人……

 

 哲也「これ、続き読むの?」

 内容から本当にこれが子供向け絵本なのかを疑問に思いつつ電に確認を取る。

 

 電「読んでほしいです」

 哲也「了解です」

 

 再び「あー」っと喉を鳴らし音読を始める。

 

 △

 

 神様は平和を願った。

 

 神様「これは…どういうことだ」

 

 しかしいつも期待は裏切られる。ある日、突然に世界が崩れた。

 山岳地帯では土砂災害、海方面では津波が、そして人々は理性がなくなったかのように暴れだしお互いに暴力をあびせていた。

 

 そして、当然神様はそれらを救った。

 自分が愛した『人』がこのような自体に陥っていたのだ、助けるのは当然だろう。

 

しかし神様が助けられるのは人々の混乱だけだった。

 決して世界の均衡とか命の尊さを伝えるためとかではなく、ただ能力がないだけだった。

 

 神様が出来ることは邪を善に変換することだけ。

 

 神様「くっ…もっと自分に力があれば…!」

 

 己自身に怒りながら、神様は急いで下界に降り現地の救助を手伝った。

 

 □

 

 何年もの間神様は人々の救助を手伝った。その末に世界は元の形を取り戻し、以前のような生活を遅れるようになった。

 神様も一安心し自分の世界に戻る、今まで自分がいない間役割を任せていた天使に状況を聞く。災害、それに伴う人々の混乱は完全に収まったと言う。

 

 神様「そうか、良かった……」

 天使「はい……ただ一つ伝えておきたいことが1つ」

 

 天使は言った、あの混乱が始まった日、邪気に包まれた何かが現れたということを。

 

 神様「それは、本当か?」

 天使「事実です。それとここからは私の推測ですが、今回の件の原因かと思われます」

 神様「……わかった」

 

 そして、その何かを調べるために神様は再び下界で行動を開始した。

 

 △

 

 本の半分あたりまで読み上げたところで、子休憩のため一旦本を閉じる。

 ここまで読んでみて思ったことが1つある……

 

 哲也「電、この話重くない?」

 

 本当に子供向け絵本なのか疑ってしまう。並べてる単語の意味は単純なのだが…なんというのだろうか、シンプルが故の独特な雰囲気が出てきた。

 子供の頃に俺はこれを読んでいたのかと思うと、今までとは別の意味で自分は何者なんだと自問自答してしまう……

 

 電「この本の神様、司令官さんに似てるのです」

 哲也「そう?」

 

 かと言う電の方は、内容が理解出来たのかこの話の主人公である神様を俺と似てると言ってきた。

 

 電「はい、皆が悪い力でおかしくなった時に助けてくれたり、困ってる時に自分のことを顧みず手伝ってくれることとかは似ているのです、とても格好いいのです…」

 

 本を大事そうに抱え、そんな嬉しいことを言ってくれる電。

 面と向かって、ではないが間近でこういう褒め言葉を貰うとやはり照れてしまう。

 

 しかし、電から本を受け取り少しだけ先を見てみると、終わりの方は完全なハッピーエンドではなさそうだった。

 

 哲也「ありがとう、電。でもこの本だと神様、無理して怪我?してるよ」

 電「そういうとこも司令官さんそっくりですね……」

 

 地味に心に刺さることを言ってくる。確かに今まで色々な無茶をしてきたが、もう忘れてくれたのかと思ってた……

 

 哲也「覚えてたんだ…」

 電「絶対忘れません」

 

 電が頬にふくれっ面を作りながらそっぽを向いてしまう。

 俺の能力も吸収ではなく、この神様みたいに変える能力だったらどれほど便利だっただろうか…さすが神様。

こんな力があれば、きっと電を不安がらせることもなかっただろうに……

  

 哲也「じゃぁ、そろそろ続き読むか」

 電「お願いします、なのです」

 

 本を開き、先ほどの続きからのページを開く。

 

 電「そういえば司令官さん」

 哲也「ん?どうしたの?」

 

 読み始めようとしたところで、電が何かを思い出したかのように訪ねて来た。

 

 電「この本の神様は邪気?ですか?それを良い心に変えているのです」

 哲也「まぁ、そうだね」

 電「でも司令官さんはこの本で言う邪気が体に溜まってるのですよね?どこに溜めてるのですか?」

 

 ……なるほど良い質問だ。俺が今まで何年にもかけて溜めて来た怨念がどこにあるのか、か。

 俺は怨念をこの体に取り込んで来た、が今まで体に害は現れなかったためそんなこと気に止めたことがなっかった、なので今言える答えはただ1つ……

 

 哲也「俺にもわからん。でも体のどっかにそういう器官でもあるんじゃないか?」

 電「なるほどなのです」

 哲也「じゃぁ、続き読むぞ」

 電「はい」

 

 再び本に視線を向け、今度こそ読み始める。

 

 --神様は何かを探し、それを見つけた。

 そして、その何かは邪神と呼ばれるものだった。己の邪魔になる神様を消そうと襲いかかる。

 神様も負けじと戦い、そして勝利した。

 ……たった1つ、しかし失ってはいけない犠牲を出して。




前話投稿から6日が経ち、風邪に2日、用事に4日で時間を無駄にし「やっと投稿したのか…」と目次を覗けばまさかの前編。さぞかしイラつきも酷いでしょう。
そんな読者の気持ちを代理し、自分に向けての罰として最近始めた艦これ(android)で霞や曙の「クズ」ボイスを聞き、自らの心を痛めつけようと思ったところ何故だか言葉では言い表せない悦びを覚えてしまいました。

なんかもう色々とごめんなさい……

こんにちは、はつひこです。何度も言うようで申し訳ありませんが投稿遅くなってしまい本当にごめんなさい。この度風邪も完治し無事最新話を執筆することができました。

もう繰り返される謝罪に飽きたと思うので話変えますね。僕Mでした、↑に書いてある通りクズと言われて無意識に「ありがとうございます!」と返してしまうクズでした……。更にこの光景を親に見られアサヒィスゥパァドゥラァイ並の氷点下目線を頂きました。地味にこっちの方が辛かったです。(*´・ω・`*)


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