チートそうでチートじゃない、けどあったら便利。そんな個性 作:八神っち
昼休憩の間に昼食食べた後は心操をほったらかして爆睡。時間になって起こされてレクリエーションがあるとされて会場の方に向かうが。
「何やってんだあいつら」
何故かチアガール衣装を着て一部除いて恥ずかしそうにしているA組女子達。あ、私と目が合った。
「声掛けられてるぞ」
「絶対ロクなことじゃないのはわかる」
無視を決め込もうとするが蛙吹が跳んでくる。結構距離は離れてたはずなんだが。
「物見ちゃんもどうかしら?」
「絶対に嫌だ」
私も巻き込もうとするんじゃねぇ。心操は顔を逸らしているこの野郎。てか周りの男子からの着ろ着ろコールがうるせぇ!
「ほら周りもこう言ってるし」
「私の意志は無視か……」
蛙吹の舌に巻き付かれてフライアウェイ。A組女子達の前に着地させられる。
八百万が創ったチア衣装を手にジリジリと滲み寄って来る。
「死なば諸共ですわよ物見さん。貴女には悪いですけど巻き込まれて貰います」
「悪いと思うなら巻き込むんじゃねぇよ……峰田に上鳴の主犯共もガッツポーズすんな。着ないからな?絶対に嫌だからな?」
いやマジで嫌なんだが?聞いてますか?謎の目配せすんな。あっなんか囲まれてる。てか葉隠いつの間に後ろに!?
「「問答無用♪」」
ヤメロー!シニタクナーイ!
……テンテンテレテン
「お前ら絶対許さねぇからな?覚えとけよ?特に八百万!」
「その衣装で言っても迫力ないわよ物見ちゃん」
八百万が創った簡易更衣室に無理矢理押し込められ服を剥ぎ取られて着せられたチア衣装。丈短いんだけど!あと周りの歓声が無駄に多い!チラリと心操の方を見るが目を逸らされる。またか!
「顔真っ赤っかだー珍しい」
「麗日からかうな。自分より目立つ存在が来たからって」
「こうして見るとヤオモモと姉妹みたいだね」
「芦戸お前は何を言ってんだ」
「ぐぬぬ」
「耳郎は……いや何も言うまい」
「私と姉妹ですか?」
「八百万も何言ってんだ」
「まーまーちょっと並んでみて」
八百万と並ばされる。背の高さも髪の長さも同じ位か?お互い珍しい物を見る感じである。そういやそこまで交流無かったな。蛙吹なんかは割と話しかけて来るけど。
「……発育の暴力」
誰かがボソっと呟く。その一言で全員の視線が一箇所に集まる。
「ヤオモモのは見慣れた感あるけどモノミンもやっぱ凄いね」
何故に体育祭で品評会が行われているのか……コレガワカラナイ。
八百万もこちらを眺めながらも思った事を口にする。
「物見さんもかなり肩凝りません?」
「割とな。もう諦めてるが」
「でしたら良い店があるのですが如何ですか?」
「八百万の家って金持ちなんだろ?高そうだし断る」
「そうですか……残念です」
「……これが勝ち組の会話か……!」
こんな事態に巻き込まれてる時点で負け組だわ。とりあえずA組の他の連中が来る前にする事済ませるか。
「峰田と上鳴ちょっと来い」
主犯2名がだらしない顔で呼ばれるままに来る。
「……覚悟は出来てるか?私は出来てるし返答は不要だ」
ノーモーションで鳩尾に拳を叩き込む。悶絶する2名。なお周りは止めないし監視役の先生も何も言わない。女子達も少しスカッとしている感じではある。
「本当なら巻き込んだ蛙吹と八百万にもするべきなんだが……していいか?」
「いやー女子に手を出すのはどうかと思うよモノミン」
「私も一応は女子だ。問題無い」
「あ、かなり怒ってる感じだ」
「大衆の面前でこの衣装に着替えさせられる私の気持ち考えてみろ」
ごめんなさいと謝って来る八百万と蛙吹。まったく……
「許す!」
「早っ!」
空気悪いままにするのも嫌だしな。でも次は巻き込むんじゃねぇ!その後やって来たA組男子勢に何してんのと聞かれたりして結局着替える暇なく最終種目の説明が入る。
『レクリエーション!それが終われば最終種目進出4チーム総勢16名からなるトーナメント形式!1対1のガチバトルだ!』
その後くじ引きを行おうとするも尾白が辞退する。なんでも何もしていない自分がそこに行くのは自分自身が納得できないとの事。
ミッドナイトがそれを受諾。同理由で5位のチームも辞退して6位チームの鉄哲が参加することになった。
各々くじを引き終えて対戦カードが決まるのであった。
一回戦
緑谷vs心操
轟vs瀬呂
上鳴vs芦戸
飯田vs発目
常闇vs青山
八百万vs物見
切島vs鉄哲
爆豪vs麗日
主人公は何位に入るか予想してみてくださいね。