チートそうでチートじゃない、けどあったら便利。そんな個性 作:八神っち
入試内容は機械の仮想ヴィランをとにかく駆逐しろ。それを聞いた私は各種道具が入ったカバンを持ち込み実技会場の門の前に居た。
「さてとやりますかねー」
試験開始の合図を待っているが門が開いた時点で試験は開始してたらしい。
「ここら辺は機動力ある連中に有利かねー」
スタートダッシュに遅れた私は目の前で次々と破壊されていく仮想ヴィランを見ながらも行動に移る。
何やら壊れたヴィランを浮かせてトドメを刺している少女もいるし恐らく私の方法でもポイントは得られるだろう。
「まずはっと」
適当にそこら辺にいる仮想ヴィランの鋭利そうな装甲を拾い上げる。そして別の完全に破壊されている仮想ヴィランに対して個性を発動する。
「よーし動いてるな」
そして先程拾った鋭利な装甲で殴ってぶっ壊す。はい3P。
「あとはこれを5回繰り返してっと」
他者が壊した3Pヴィラン1つで15P手に入る。他の連中はわざわざ動いてるヴィランを見つける必要があるけど私は壊れたヴィラン見つければOKなのだ。
「あ、2機目発見。また適当に装甲拾ってと」
ほい30P。
……
「ホントにポイント入ってんのか微妙だな……」
90P分ぶっ壊した辺りでそう思い至る。他の連中がまだ30とか言ってるし別の殲滅方法も取っておくか。
適当に屋上に登ってーと。
「おっ見っけた見っけた」
見下ろすと路地裏に固まって動いている仮想ヴィランの集団が。さてとカバンからある物を取り出す。
「てれれてっててー廃ビルで見つけたコンクリートの破片ー」
これを何個か纏めて……ヴィラン目がけて投げる!
「はい殲滅完了。今のでPたったの5か……ゴミめ」
下では5層に渡り出来た壁に押し潰れる仮想ヴィランがあった。凄まじい衝撃音に何人かの受験生が様子を見に来ていた。
「さー次々」
試験終了間際に現れる0Pの特大仮想ヴィラン。を吹き飛ばす緑髪の少年。
「やるねぇ……ってまだ微妙に動いてる」
微妙に動いている特大ヴィラン。せっかくだしアレ試そう。
「まずは廃家で見つけた柱の木片を用意します」
それを壊れて中身が剥き出しになっている部分に埋め込みます。そして個性を発動。
「木遁・挿し木の術ーってか」
デカい木の柱に貫かれる特大ヴィラン。うん上手くいった。これでもう動かんやろー。
「あとは……っともう軒並みヴィラン壊れてんなー。時間も僅かだし」
うん。適当に街の外観だけでも直しておこう。
そして私の試験は終了した。
…………………………
後日、合格通知は貰ったには貰ったが映像のオールマイトから「もう少し正しく個性使おう?最後は良かったけど」と言われてしまった。解せぬ。
まさか審査側も直して壊す戦術取るとは思うまい……
修復追い打ち・クラスター襲撃・殺傷能力のみを求めた挿し木の術。ヒーローとして褒めるべき部分が何もねぇ!