チートそうでチートじゃない、けどあったら便利。そんな個性   作:八神っち

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 クラスメイトとの会話なんてほぼ無いです


雄英にて

 新たな制服に身を包みながらも雄英高校に入学して早々、自己紹介の後に体力テストが行われ、持久面以外では下の方に位置する成績を収めながらも過ごす入学1日目。昼休みに同じクラスとなった心操と共に教室内で飯を取る。

 

「まさか初っ端から体力テストがあるとは思わなかった」

「とか言いながら余裕そうじゃないか」

「あの程度でヘバってたらこんな個性使えねぇわ」

「だろうな」

 

 自己紹介の時に同じ中学である事は伝えてあるが、それでも目立つ男女が同席で仲良く喋っていたら視線を集めていた。

 

「心操も大分鍛えられてるじゃないか」

「物見の体力づくりに付き合えば嫌でも鍛えられるだろ」

 

 違いないと笑っていると突然放送が入る。

 

『普通科1年の物見さん、応接室に来て下さい。繰り返します……』

「だそうだが?」

「何かした記憶はないんだがな。とりあえず行ってくる」

 

 昼食の残りを掻き込み席を離れる。なお、教室を出る際にチラリと中を見ると質問攻めされる心操が困り顔で居た。

 

 

「何かしましたかね?根津校長先生」

 

 所変わって応接室には校長先生含め4名ほどの先生が待っていた。入ってソファーに座るのを促されて座り質問する。

 

「いやいや。物見くん。君は何もしていないさ」

「はぁ……それじゃあ何でここに呼ばれたんでしょうか」

「それはね、君の個性について学校側から頼みたい事があるからだよ」

「個性?あー……そういう事ですか」

「察しが良くて助かるよ」

 

 自身の個性で頼む事なぞ1つしかない。だが疑問になることもある。

 

「雄英って割とお金持ってますよね?わざわざ自分が修理なんかをしなくても業者に頼めばいいでしょう?それに自分でなくとも直せる個性もいるはずですが?」

「お金だって無限にあるわけじゃないんだ。節約していきたい所はいきたい。それに試験の時の映像を見た限りでは君の個性の速度は群を抜いているし正確だ。直せる量も申し分ないと来たら使わない手はないだろう」

「さいですか」

 

 他の先生方も頷いている。試験の時の評価が思いの外高かったのは意外だったが、それでもポイントは0であった結果は忘れていない。

 

「試験の時ってそこまで見てるんですね」

「審査制のポイントがあったのは受験結果を渡した時に告げているよね。必然的に受験者の行動はある程度把握しているよ」

「評価の割にその審査のポイントが全く入っていないのは?」

「あれはあくまで人助けのポイントだからね」

「……街の復興は人助けにならないんですねー。へー。機械のヴィラン倒すだけがヒーローなんですねー。直接助けないと認めないんですねー?」

 

 ジト目で告げる。あっ先生全員が顔を背けた。

 

「……」

「……」

 

 自分自身いじわるな事を言っているのは承知である。ヴィランがいる中で街の復興などあまり意味が無いのは知っている。試験の時も超大型ヴィランに直した箇所の1部を壊された。それでも復興や修理が0ポイント扱いなのは審査ポイントの存在を聞いた時は納得いかなかった。

 

「まぁここで言っても仕方ないですね。困らせてしまってすいませんでした。頼み事については可能な範囲でお受けします」

「ほっ……ありがとう物見くん。それと僕たちもタダで君の個性を使わせる事はないさ」

「と、言いますと?」

 

 その後は学校側の条件として

1.物品の取り寄せに関して審査が通れば可能な限り取り寄せてくれる(工事費よりも安くなるとは踏んでいるから)

2、学食の利用の無料化

3、学校側が指定している物は可能な限り優先して修復する事

 概ねこの3つであった。修復する物は先生が伝えるらしい。

 

「分かりました。何かあったら言って下さい」

「うむ。頼むよ。折角の昼休みを邪魔して悪かったね」

「お気になさらず。失礼します」

 

 そうして応接室を出て教室に戻ると、心操が疲れた顔をしていた。相当な質問にあったのだろう。

 

「お疲れさん」

「大変だったよ。主に物見についての質問が多かったが」

「どんなだ」

「付き合っているのかとか、どんな出会いだったのかとか、スリーサイズとかその他諸々。ほぼ答えるのに困る質問だった」

「ご愁傷様。スリーサイズを聞いたヤツは後で締め上げる」

「聞いた人は後で教える。それで物見の方はどうだった」

「個性絡みの雑用押し付けられそうだ」

「中学の頃と同じだね」

「規模が段違いになりそうだがな。あ、それに合わせて色々融通してもらえる」

「貧乏な君にはありがたい申し出じゃないか」

「ま、そうだな」

 

 そんな雑談を交えながら昼休みは過ぎていくのだった。




 デク?爆轟?1-A?なにそれおいしいの?
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