チートそうでチートじゃない、けどあったら便利。そんな個性   作:八神っち

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 幕間はっじまるよー!インターン?知らんそんな事、俺の管轄外だ。
 ここから個性の1つの縛りが猛威を振るい始めます。

 感想欄の意見を見て少し展開を変えました。まあ結局メイド服着ますが……!


幕間1 始業式?何それおいしいの?

 仮免試験が終わり、寮に帰って来た私は何をしているかと言えば。

 

「荷物……大丈夫だよな」

 

 明日からの遠出の準備をしていた。前もって貰った依頼リストから行き先の確認と、行ける場所と行けない場所への連絡を済ませていた。

 電話やメールを使った最終連絡を済ませて一息つくと、ドアがノックされる。

 

「物見さん居ますか?」

「八百万か。開いてるぞ」

「失礼します……ってあら?」

 

 私の荷物を見て何をするのかと疑問符を浮かべた顔をする。

 

「どこかへお出かけですか?明日から学校が始まりますが」

「明日から学校休んでの仕事だ。三日程空ける。事前に許可は取ってある」

「そうでしたか。それにしても急ですね」

「本当は夏休みの間に行く予定だったんだがな……仮免試験で流れた」

 

 特例本免があるから受ける必要は無いのだが、どうせなら特例じゃない本免もあった方が良いのだ。いつまでも特例でって訳にもいかんし。

 

「じゃあ物見さんの誕生日会は先になりますわね」

「私が帰って来る日曜日でいいんじゃないか?」

「皆さんに連絡入れときます」

「悪いな」

 

 そういや誕生日を祝いたいって言ってたな。色々ありすぎて忘れてた。

 

「始業式に出てから行ってもいいのでは?」

「いやー無理そうだ。朝から行かないと回り切らないだろうしな」

「そんなに多いんですの?」

「今回だけで5県分50か所だ。オールマイト引退でヴィランが活発化しやがってな。これでも削った方だぞ?」

「まあそんなに……」

「中には文化遺産や観光名所が含まれるからな……行ける時に行っとかないとな」

「依頼された場所は全部直すのでは?」

 

 む、八百万は私の個性の縛りを知らかったか。

 

「全部は無理だ。体力的問題と、あとは日付だ」

「日付?」

「私の個性は30日以内という期限があってな……回れない所に日付が過ぎる場所もある」

「なるほど……」

 

 休み取り過ぎたら留年だしな。それに休んでいる間の授業も補習がある。

 

「帰って来たら提出する報告書やらがあるから、それも作らないといけないんだ」

 

 ぶっちゃけ私の本来の活動時間は一週間で土日使っての1日半だ。学業優先と言われているし仕方ないが。それに緊急時にも行かなければならない。

 

「困ってたら相談して下さいね」

「おーう。じゃあ私はそろそろ寝るわ。明日5時にはもう学校出るから」

「あっはい。お休みなさい物見さん」

「おやすみー」

 

…………………………

 

 翌朝、途中で派手な爆発音が聞こえて中々寝付けなかった為、微妙に眠いまま仕事に向かう事になる……メイド服で。

 学校から貰っているコスである白軍服は、その性能故に一張羅であるのだ。

 それが昨日の仮免試験で汚れやら煤やらが付いてしまい、返却して洗って貰わねばならなかった。汚い衣装のままで初仕事に行く訳にもいかないし。

 昨日の今日でクリーニングが終わらずに「仕方なし」とメイド服になってしまった。他にコスチュームになりそうな服が無いのだ。

 ちなみに今日の付き添いの先生は香山先生……ミッドナイトだ。

 

「目立つんだろうなぁ……でも他に依頼者に会いに行けるような服無いし……私服や制服は駄目ですよね」

「学生としてじゃなくて「プロヒーロー」として会いに行くんだもの。相応の身なりは必要よ?」

「ですよねー。メイド服ってプロヒーローとしてどうなんでしょうかね……」

「ある意味物見さんを象徴する服だわね。嫌だったら写真集でも出して別の服をアピールしてみる?」

「それもはやそういうお仕事でしょう……私なんかが写真集出しても売れない……とは言わんよなぁ」

「間違いなく売れると思うわよ」

 

 彼氏無し処女とかいう理想の上での売り上げなんだろうなぁ。

 

「彼氏……将来の伴侶持ちだって公言してやろうか……!」

「やめときなさい。炎上するわ」

 

 やっぱり女性って自由が利かない……不便な事この上ない。

 

「はぁ……ま、今更言っても仕方ないか」

「そうそう。切り替えが大事よ」

 

 そんな話をしている行きの新幹線の中の出来事であった。

 

…………………………

 

 さて、新幹線と車を乗り継ぎ最初の依頼場所に着き、依頼者に挨拶を交わす。

 

「どうも初めまして。ヒーロー2Rです。連絡通り来ました」

「おお……遠い所ご足労ありがとうございます。こちらこそ。今日はよろしく頼みますぞ。お疲れでしょうし立ち話も何でしょうし、中でおくつろぎを……」

 

 と、案の定くつろぐのを勧めてくるが、残念ながらそんな暇は無いのだ。

 

「すいません。ご厚意は感謝しますが、如何せん依頼が多く時間がございません……依頼場所へのご案内をお願いします」

「これは失礼した。こちらです」

 

 案内に従い修復場所へと赴く。最初は文化遺産に指定されているお寺である。メイド服の場違い感が凄い。

 

「現在人気のヒーローですからな。神野での活躍拝見しましたよ。いやはやお若いのに御立派ですな」

「いえいえ。私なんて若造もいい所です。周りの先輩方に迷惑かけないように必死でしたよ」

「そんなご謙遜を。これからも応援させて頂きますよ」

「ありがとうございます」

 

 この手の厚意にはしっかりと感謝を述べる。大事なことだ。

 

「さ、着きましたよ」

「あのお寺ですね。中の被害は無いとの事でしたが一応確認しても宜しいでしょうか」

「構いませんとも」

 

 そうして中も確認して、問題無い事を確認し、修復箇所を視認し個性を発動する。

 

「はい。終わりましたよ」

「……はっ!ありがとうございます。本当に一瞬なんですね」

「ふふっそうですね。これで大丈夫でしょう」

 

 一瞬で直るというのは知っていても、実際に見るとやはり驚く様である。それに少し頬を緩める様に微笑む。

 

「はい。大丈夫です。ありがとうございます。正確に直すのは骨が要りまして……いや本当に感謝しかありませんよ」

「仕事ですので気にしないでもいいですよ。では出ましょうか」

「ええ。そういば手土産があるので持って行って下さい。何も無しに帰すのは忍びないので、受け取って下さるとありがたいのですが」

「ご厚意感謝します」

 

 この手の土産は賄賂に入るのかが微妙だが、禁止されていないし、厚意を断るのもヒーローとして駄目だと思う。……あまりにも金目の物だったら断るが。

 そして戻り手土産のお茶菓子を頂き、見送られながら1件目が終わる。

 

 こんなのがあと49件も続くのか……なお、どこを訪れても手土産を渡されて荷物がかさんで困ったのはご愛嬌である。1県ごとに荷物を送りつけた。

 

………………………………

 

「依頼自体は早く終わるが、移動が多いのがなー」

「物見さんは特に行く場所が多いですもの」

 

 お昼ご飯時にそんな事を言う。さすがにお昼ぐらいはゆっくりしたい。

 依頼自体は挨拶含めて最短5分……引き留められ続けて30分かかった時は疲れた。

 

「声掛けられすぎるのもキツイ……サイン何枚書いたのか覚えてないぞ」

「有名税って事で諦めなさい」

 

 そう。雄英の時は気付かないが、依頼の所までたまに歩くのだが、まあ人だかりが出来るのなんの。中には会社から抜け出して社員分のサインを貰いに来る人まで居た。

 メイド服着た幼女が「ふくにさいんくださーい」と言って来たのは癒されたが。

 

「オールマイトが出かける時はペンが居るって聞いて用意して正解だった」

 

 先輩の忠告は素直に聞くに限る。一応平日でこれなのだ。休日になったらどうなるやら……

 

「やっぱこの服目立ちすぎる……!」

 

 と、一人自分で着て来たメイド服に愚痴を溢すのであった。




 敬語が怪しいが……間違ってたら指摘して下さると助かります。

 主人公は仕事で土日使うから実質休み無しです。日曜帰って来ても書類作らんといけないから休む暇無いです。
 1週間休むと30日の縛りの関係上、一体幾つの依頼が潰れるか……

 展開を変えましたー。
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