チートそうでチートじゃない、けどあったら便利。そんな個性   作:八神っち

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 ああ!


トラウマって?

「知ってる天井だ」

 

 心操に色々丸投げした記憶はある私は寮のベッドの上で目覚めた。服もドレスからTシャツと短パンに変わっている。感覚的にノーブラか?

 

「てか今何時だ……携帯……携帯」

 

 首を動かして携帯を探していると、鍵が開く音の後に部屋の扉が開く。そちらに目を向けると、この前からお世話になっているミッドナイト……香山先生の姿が。

 

「おはよう物見さん。意識あるかしら?」

「おはようございます香山先生。今何時か分かりますか?」

「今は朝7時よ。にしてもピッタリ半日寝てるのね」

「あ、心操から聞いてましたか」

 

 しっかり説明してくれてたみたいだ。

 

「物見さん。トイレは大丈夫かしら?」

「あー連れてってください」

「わかった。じゃあ持ち上げるわよ」

「お願いします」

 

 私の生理用品が入っている白色の小物入れと共に、トイレに連れて行って貰う。そこまで説明してるのね……。

 そしてトイレもすまして、手を洗い再度ベッドまで運んでもらう。手間ですよね。

 

「じゃあご飯貰ってくるから、ゆっくりしてて」

「はい。ありがとうございます」

 

 この状態だとどう足掻いても足腰が動かんからなぁ。感謝です。

 

「あ、直さん。起きていらしたのですね」

「おー八百……百か。今起きてトイレまで連れてって貰ったよ。そんで朝食取りにいって貰ってる」

「そうですか。動けそうですか?」

「無理。てか昨日はすまん。びっくりしただろ」

「訳は聞いていますから安心を」

 

 なら良かった。と思ったら八百万は微妙な顔。

 

「昨日、疲れてたなら疲れたと言って下されば」

「いやー流石に私にあの空気を壊す度胸はないから」

「それとトラウマがあるとお聞きしました。体を触れられるのが嫌と。一体どんな……」

 

 あートラウマある事まで言ったのか。でもどんな物かは言ってないと。

 

「んー……あー……」

「悩んでますの?」

「正直言いたくない。でも聞きたいなら……まぁ」

 

 一言で言える内容なのだが……。

 

「そんな嫌な顔されて、無理して聞こうとは思いませんわ」

「助かる……でも誰かに言わないと伝わらんしな」

 

 心操に聞いて?とは言えない内容だし。やっぱり私が言うか……これ聞いて無遠慮に触ろうとはしないと思うし。

 

「まあ簡単に言えば……同級生の女子に動けない状態で15時間近く犯された」

「なっ……!?犯されって……そういう事……ですわよね?」

「想像通りだ。最初は軽いスキンシップ程度だったんだがな……段々とエスカレートしていって……」

 

 女子の体って無理矢理に何回でもそういう事が出来てしまう。しかも相手が女子なだけに性質が悪い。こっちがキツイポイント知ってる上に、そこを重点的に狙ってきやがる。私の体だけをな。

 

「こっちは体力0の状態だぞ?腕力ですら一切の抵抗も出来ずに……何回も何回も……地獄だったよ。もう快楽もクソも無い。ただただ苦しいだけ。眠る事も許さない緩急つけた強制行為」

 

 その行為の途中でトイレも出来ずに何回も布団を濡らして……脱水症状で死にかけた上に、女性の尊厳ほとんど奪われた。処女が残ったのが唯一の救いか?いや救いでもなんでもねーわ。

 

「元々体がこれ以上疲れない様にするためのセーフティ状態なのに、更に疲れが加速して……丸二日気絶してたそうだ。気が付いたら病院のベッドの上」

「……」

 

 八百万の悲しそうな顔。まあそうだよな。

 

「そんな行為の後だから、誰かに体が触られるのが恐怖以外の何物でもなくてな……反動で腕どころか指一本も動かせない状態の5日間。いつ犯されるのかと気が気じゃなかったよ。何もかもが怖かった」

「……」

「看護師の触診すら駄目だった。無意識のうちに涙を流してさ……「やめて。触らないで」って呟いてたそうだ。本当に無意識」

 

 八百万が泣きそうな顔をしている。私の体も小さく震えている。あの時の事を思い出すとどうしてもな。

 

「まあそんな訳で、この状態で無許可で体を触られるのが嫌なんだ。いつエスカレートするか分かったもんじゃないから」

「そう……だったんですね……納得致しました」

「あ、あと出来れば八百万達……A組女子にもあんまり触って欲しくない」

「な……なんでですか!?」

「身に覚え無いか?」

「はい」

「……体育祭」

「?」

「……チアコス」

「あっ……」

「……無理矢理」

 

 顔を逸らす。許すとは言ったけど忘れるとは一言も言ってないぞ。

 

「悪いけど私のお前らへの、この手の信頼0だからな?いつエスカレートするかわかったもんじゃねーよ」

「うぅ……ごめんなさい」

 

 残念ながら今更遅い。そして私がA組で倒れたがらない理由も分かっただろう。要するに信頼度不足だ。

 

「今後の行動で示してくれ。とは言え私もそうそう倒れない様注意するけどな」

「うう……精進しますわ」

 

 ちなみに心操にはこの状態でも無許可で体触るのは大丈夫だったりする。てかこのトラウマ状態を抑えてくれたの心操だし。洗脳で震えを抑えて、体を委ねて何回も何十回も大丈夫って言ってくれて。

 

「ま、触ったらどうなるかは覚悟しておけ」

「……分かりましたわ。皆さんにも伝えておきます」

「頼む。流石に私もこの話何回もするのは精神的にキツイ」

 

 そうして香山先生が朝食を持って来て、八百万が退散。同じ話を香山先生にも行い、理解を示してくれた。

 なおその後に無理すんなと少し怒られた。いやヴィラン退治さえなければ持つ体力残してたんですよ?多分。




 ちなみにこのトラウマ。中学入って心操以外の同級生のお世話の最初の1回目に起きてます。そのせいで余計にトラウマです。てか心操居なかったら完全に人間不信になってますね。


本場では無かった、認められた人以外が無許可で身体触ったらどうなって行くか

手を触る→身体が硬直。やめろと少し強気に言って睨む
手から動かして腕を触る→必死に腕を動かし振り解こうとする
肩付近や性感帯以外の部位→身体が完全に硬直。不安な顔と共に泣き出す
胸を触られる→泣き叫ぶ。嫌だやめてと首を振る
秘所を触る→恐怖に支配されてヒステリックを起こした後に気絶
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