一人。ただ一人だけで道をあるって行く
「提督もどういうつもりかしら、私を派遣だなんて……赤城さんならともかく翔鶴ではまだ心配だわ……蒼龍も最近着任したばかりだし……」
ぶつぶつと愚痴をこぼしながら目的地である「ブイン基地離島支部」へ到着した。が。
「……え?……ここが本当に…?」
そうなるのも無理はない。何故なら基本的キレイな外装の鎮守府がボロボロなのである。
「…少し文句を言わないと……」
電話を取り出し提督に文句を言おうとするそのとき
激しい爆音が鳴る
「キャッ!?な、何!?……炎…?」
加賀の目の前に凄まじい火柱が現れた
「不思議、熱くない……眩しくもない…この炎は……」
不思議に思いマジマジと見ていると
「それはそうだ。熱いわけでも眩しいわけでもない。この炎は性質を持たない……言うなれば幻だ」
炎の中から2メートル近い巨漢が現れる。
「ッ!?」
即座に戦闘体制を作る。しかし
「ダメだな。遅い。本当に精鋭なのか?」
弓を持つより先に長柄の刀が喉元に寸止めされる。
(……速い!捉えられなかった……)
「……拍子抜けだな。雨風から聞いていたが、ここまで警戒しないとは……まぁいいさ突然の無礼失礼した。ようこそブイン基地離島支部へ。私はここの提督を勤めさせていただいてる<式凪霧衛>だ。しばらくの間よろしく頼む。」
「ええ……ブイン基地から≪仮≫配属の<加賀>。それなりに期待はしておいてもらえるといいわね」
自己紹介を済ませ艦隊の紹介にうつる
「まずは駆逐艦からでも」
「霞よ。駆逐隊の旗艦をしているわ」
「不知火です。加賀さんよろしく頼みます」
「夕立です!一緒に頑張るっぽい!」
「浦風じゃ!加賀さんよろしくね」
「次は軽巡」
「能代です。よろしくお願いします」
「五十鈴です。対潜が必要なら私に言ってね!」
「はい。任務娘こと大淀です。改めてよろしくお願いします」
「夕張です!兵装の検査、調節なら任せておいて!」
「その他」
「いや、まとめすぎだろ……摩耶様だぜ!よろしくな!」
「摩耶ちゃんもう少し丁寧に……あ、鳥海です。よろしくです」
「三隈です。くまりんこ 」
「鈴谷だよ、よろしくね加賀さん❗」
「げ!加賀さん……」
「瑞鶴。ちゃんと挨拶をしろ。せっかく来てもらったのだから」
「むぅ……提督さんが言うんだったら……五航戦瑞鶴よ……よろしく」ツーン
「補給艦速吸です!よろしくおねがいします!」
「金剛デース!よろしくデース!」
「ひえーー!はい!気合い!入れて!比叡です!」
「榛名です。はい!大丈夫です!」
「チェックワンツー!マイクはないですが霧島です。よろしくお願いしますね加賀さん」
「以上だ」
「え?これだけなのかしら?20人もいってないのだけれど?」
加賀が疑問を抱くのも当然であった。基本的に提督には4艦隊24人、交代要員も含めて36名は居るはずだったが、ここは18人。規定の半分しか居なかった。そしてもうひとつ疑問が浮かんでいたそれは
「式凪さん、提督から。雨風さんから聞いていましたがあの<不沈艦>はどこに?」
「それならそろそろ」
話のとちゅうでドアが開く。
「すみません!寝坊してしまいました!」
入ってきたのは駆逐艦だった。
「雪風?」
「こら雪恵、あれほど遅くまで起きているなと言ったじゃないか」
「すみません、お兄様……なかなか寝付けなくて……」
「え?お兄様……?雪恵……?」
雪風の発言に驚きを隠せなかった。なぜなら今雪風は霧衛のことを[お兄様]と呼んだのだ。確かに艦娘と兄妹というのは雨風が扶桑姉妹とそうであるように見たことはある。しかし基本的そんなことは稀でしかない。ましてやこんな近くに同じような状況の人物が居るとは思わなかった。今まで加賀が見たことがあるのは雨風と扶桑姉妹、ショートランド泊地の提督だけだった
「それではさっそく《沖ノ島海域》へ出撃する!各員準備して来るように」
一同「はい!」
「ほら加賀、君の実力、見せてもらうぞ」
理解が追い付かなかったがその指示を聞いて
「ええ……鎧袖一触よ……任せておいて……」
自身の士気が一気に高揚した。
「ほう、なるほど。こういうことだったのか雨風よ。良いじゃないか……」
仮面を着けている霧衛が仮面越しにまで伝わる不適な笑みを浮かべた。
「さぁ準備はいいな。では…蒼き水平線に栄光を刻め!」
続く
今回はここまで、次も頑張ります