沖ノ島海域へ出撃してから一時間。戦艦ル級flagshipを旗艦とした艦隊にT有利で待ち伏せれ苦戦の一途をたどっていた。
「はっ!」
霧衛が大破して気絶した夕立を抱き抱えながら放たれる弾丸を切り落としている。
「……攻撃隊!発艦!」
「鎧袖一触、行きなさい!」
加賀と瑞鶴が艦載機を発艦させ随伴の空母ヲ級と制空権を争っている。
「三式弾、用意!狙って!撃て!」
「ファイアー!」
金剛と霧島。二人の凄まじい数の拡散弾で敵艦載機を撃墜する。
「雪恵、夜戦に突入する。準備はいいか?」
「はい!駆逐艦雪風!突撃します!」
日が落ちると共に霧衛と雪恵、金剛と霧島の四人で敵艦隊を迎え撃つ。加賀と瑞鶴は夕立を守っている。
「そこです!雪風が艦隊の皆さんを守ります!」
一撃で敵空母を仕留める。それに続いて金剛と霧島も敵重巡二隻を撃破。
「それでは……覚悟するがいい。私が貴様を斬り伏せる!」
霧衛の体を蒼い炎が包む。そして主砲や魚雷を持たない霧衛の戦える理由はここにあった。元々霧衛はただの人間。性質的には艦娘に似ているが大きく違うところは霧衛は雨風雷光と違い艦娘の装備が使えず、自分の軍刀しか使えなかった。しかしそれをカバーするように自己改造を開始し、今のような<火炎人間>となったのだ。
「ふん、その程度の弾なんざ私には届かんぞ」
ル級の砲弾は霧衛の数メートル手前で撃ち落とされる。
「ここで終わりにする。{炎天色・火炎龍}。そのまま消炭にしてやろう」
その一言が終わったときにはル級の姿は消えていた。
「暗き水底へ還るがいい……」
「……あれが式凪霧衛……<魔神>の異名を持つ男の力……」
加賀は改めて驚いていた。
その後鎮守府へ戻るとそこに居たのは
「よぉ!お疲れ様。疲れただろうから差し入れだ、しっかり食えよ!」
「あ、雨風さん!?」
「よっ。どうだ加賀?派手にやったようだな」
「雨風……来るなら来ると連絡をな……」
「いやいや、ショートランドで演習やるってからよ、明日出発だし近くに来たもんだからな」
「だからそんな格好なのか……」
雨風はアロハシャツを着ていた。
「まあ俺は南方担当だからな。暑いんだよ」
「いつも涼しげな武装してなに言ってんのよ」
部屋の奥から叢雲が出てくる。この叢雲は着任当初から雨風雷光と共に支えあってきた初期艦である。そして
「キャァァァ!兄様!ネズミ!ネズミがー!」
「山城落ち着いて、これは駆逐艦たちのオモチャよ!」
台所からドタバタしながら扶桑と山城が走って出てくる。と、次の瞬間山城が足にコードを引っ掛けて勢いよく雨風に突っ込む。
「え、ちょ…どわぁぁぁぁぁ!?」
「ひにゃぁっ!」
「雨風!山城!大丈b……キャッ!?」
続いて扶桑までが転んだ山城の脱げた靴に躓きさらに突っ込む。
「ごはぁっ!?」
「痛いっ!?」
「ひゃっ!?」
雨風を下敷きにして三人が積み重なる。
「…………君たちは相変わらずだな…………」
「それはいいから早く助けて…………」
「分かった分かった…………」
こんなドタバタを続けること30分。雨風が夕食を用意して皆で食堂で食べた。その一時間後。
「…………ここにいたのか」
「お、霧衛、どした?」
「急に居なくなったからな……君こそ何を考えていた?」
唐突に話始める。それにたいして雨風は
「いやな、深海のやつらと和解なんて道はねえかって電に聞かれてな」
「ふむ……そんなことか…私的にはそんなものは幻想に過ぎんだろう。幻を夢見すぎだ。ただこんなことは直接言えんからな」
「ふん。お前なら言うだろうと思ったぜ。確かに幻想だな…………しかし少し位はそんな思想を持っていても構わないだろうよ。あいつらはまだ子供だ。俺が言うのもなんだがまだ小さい娘なんだ、そんな夢見事は許してやってもいいんじゃないか?」
「そうだな……たまにはいいな」
「そんじゃまた明日な、ふぁ~ぁ。おやすみ~」
「ゆっくり休めよ」
「おーう…………」
続く
今回で二話目となりました。
ちなみに沖ノ島海域は2-4という設定です。
編成は旗艦雪風 夕立改二 金剛改二 霧島 加賀 瑞鶴
てな感じの編成でした。