Heaven and Hell   作:DESTROYED☆

1 / 2
この原作では初めての投稿になりますが、楽しんで頂ければ幸いです。


クロスオーバーに当たり、ギルティギア側のキャラクターは原則的に伐刀者としています。



VS黒鉄一輝

七星剣舞際の前夜パーティには、出場選手の他にも、各校の教員などの関係者やスポンサーなどが出席している。

彼ら出席者の中で、一際目立っている人物は<鋼鉄の荒熊>の異名を持つ巨漢、加我恋司であろう。2mを悠々と超す長身と、400kg近い堂々たる巨躯は、人目を惹き付けずに居られない。

また、彼ら出席者の中で、最も()()()()()()()()()も2m超と、無駄に背が高い。しかし、2人を比べるとその差異は一目瞭然だ。大樹か巨岩の如き益荒男の恋次と並べると、もう一方は枯れ木か骸骨と思える痩身痩躯なのだ。

そして彼を悪目立ちさせている最大の原因は頭部にある。彼は紙袋を被っている。何故か1つしか開いていない目の穴から覗く眼光は怪しく発光し、唯でさえクネクネと蠢く異様な風体は、多くの者に接近を躊躇させていた。

 

そんな全身で不審者を体現する奇怪な大男に近寄る影が1つ。

 

先生(ドクター)、久しぶり」

 

フォーマルスーツに白衣という、服装だけは比較的マトモな怪人に挨拶したのは、<血染めのダ・ウィンチ>の異名を持つ少女サラ・ブラッドリリーであった。

 

「これはMissサラ! お久しぶりです。体の調子はどうですか?」

「悪くないよ」

 

その返答にドクターと呼ばれた男は「フム」と呟き――グニャリと言うかグリんと言うか、人体構造的に有り得ない変態的な動きで上半身を曲げて――サラの背丈に紙袋を被った頭部の位置を合わせ、紙袋の薄暗い覗き穴の奥でキュピ~ンと目玉を光らせた。

 

「確かに悪くはないようですが、慢性的に不養生と不摂生をしていますね。貴女の疾患の原因は治療しましたが、長期的には食餌療法と健康的な生活が……」

 

クドクドと説法する男へと、穏やかな顔を見せているサラに、彼女からヌードモデルの打診を受けている少年が声をかけた。

 

「あの、サラさん。その人は一体?」

「私の主治医。まともに身体を動かす事も出来なかった私を助けてくれたの」

 

するとサラが医者(自分)の話を聴いてない事に、ガチョ~ンと馬鹿丸出しのポーズをキメた怪人は、一輝へと向き直った。

 

「初めまして。解放ぐ(リベリ)……いや、暁学園の学校医をしているファウストと申します」

「これはご丁寧に、破軍学園の黒鉄一輝です」

 

偽名、好意的に考えても渾名・通称の類である。だが、その奇矯さに反する慇懃な挨拶をしてきたファウストに、一種の誠実さを感じ取った一輝は丁寧に頭を下げた。例え解放軍(テロリスト)の関係者でも悪人とは限らないらしい。

 

「そう言えば黒鉄君、貴方はサラさんからモデルのオファーを受けているらしいですね。フフフ……」

 

これが…………

 

悲劇(笑)の始まりであった。

 

 

       □

 

 

       □

 

 

       □

 

 

       □

 

 

       □

 

 

DUEL 1!

 

 

IKKI=KUROGANE  VS  FAUST

 

 

Let's Go Ahead!

 

 

これで幾合目の交錯か、相手は全長2メートルの医療用メスを振るう怪人物。まるでアメリカンコミックに登場しそうな闇医者か狂科学者の悪役(ヴィラン)そのものだ。

 

「ヒャハハァ!」

 

奇声を上げながらファウストは合掌し、ピョンと水に飛び込む蛙のようにジャンプして()()()()()()。すると撹乱(デコイ)であるのか逆さのバケツが4つ出現して一輝の周囲を取り囲んだ。

 

「これはマズイ!」

 

完全掌握(パーフェクトヴィジョン)と云う埒外の洞察力によって、一輝はこの状況が()()()()()()()()()()()()()()()とでも呼ぶべきものであると看破する。このファウストなる怪人が、なんらかの因果干渉系能力を保有している魔人である事が確定的である以上、仕掛けられたゲームが分の悪い賭けだとしても乗るしかない。

 

「(迷っている時間は無い――!)」

 

ここで臆病風に吹かれて何もしなければ、()()()()が爆発する結果になり、間違い無くロクでも無い羽目に成るだろう。魔力量Fランク、当然の如く幸運Fでもある事実が堪らなく不安であるが、一輝は手近なバケツを斬り捨てた。

 

「ブッブー♪ 大・外・れ・ぇ!!」

 

破壊したバケツから出現したのは真っ黒な悪魔だった。一輝の脳裏に物凄く嫌な予感が奔る。

一輝の背後……地面の中に潜んで居たファウストは、紙袋の奥で目玉をキュピーンと輝かせた。ファウストは祈りでも捧げる様にガシッと頭の上で手を組む、だが何故か人差し指と中指は組まれずピンと真っ直ぐに伸びている。指の腹でジャッキーンと合わされた計4本の指には、尋常でない力が込められているらしく、ある種の雄々しい気配を漂わせていた。

 

恐ろしく素早く滑らかな動きでファウストの腕が折りたたまれ、合わせ二本貫手とでも呼べるかもしれない組まれた両手は胸元へ移動。それは押し縮められたバネだ。

 

「3秒殺しッッ!!」

 

ザバーンと背後の地面から出現した紙袋、トドメを刺すために発進したファウストだ。放たれるは彼の持つ世界最狂の伐刀絶技。

 

刺激的絶命拳!!

 

その要諦、ファウストの威きり勃つ4本の指が発射され、ズブンと一輝の急所(ケツ)に捻じ込まれた。

 

一輝の顔が引き攣る。衝撃で半開きになった口から涎が飛び散る。目は白目をむいている。全身から冷や汗が噴き出る。

 

模倣剣技(ブレイドスティール)……したくなかったなぁ。アッ――ぅ」

 

実をいうと、このロクでもない攻撃を一輝は完全に予測していた。しかし彼の感情は刺激的絶命拳の存在を頑なに否定していたのだ。

一輝は信じたくなかったのである。割と切実に……。

 

「ワタシ最高ゥ!」

 

ファウストが勝ち名乗りを上げる傍らで、倒れ伏した一輝は痙攣を続けていた。

 

 

       □

 

DUEL 2!

 

IKKI=KUROGANE  VS  FAUST

 

 

 

「覚悟をしッ!」

 

ザバーンと背後の地面から出現した紙袋、トドメを刺すために発進したファウストだ。放たれるは彼の持つ世界最狂の伐刀絶技。

 

刺激的絶命拳!!

 

その要諦、ファウストの威きり勃つ4本の指が発射され、ズブンと一輝の急所(ケツ)に捻じ込まれた。

 

一輝の顔が引き攣る。衝撃で半開きになった口から涎が飛び散る。目は白目をむいている。全身から冷や汗が噴き出る。

 

「い、一刀修ゥ……どゥかはッ!」

 

伐刀絶技一刀修羅――一輝の切り札であるが、その発動には相当な精神集中が必要だ。

鍛え様が無い場所への、余りにも強烈な刺激に晒されている彼に、そんな集中力は望むべくも無く。

 

 

       □

 

DUEL 3!

 

IKKI=KUROGANE  VS  FAUST

 

 

 

「LOVE♥注入☆」

 

ザバーンと背後の地面から出現した紙袋、トドメを刺すために発進したファウストだ。放たれるは彼の持つ世界最狂の伐刀絶技。

 

刺激的絶命拳!!

 

その要諦、ファウストの威きり勃つ4本の指が発射され、ズブンと一輝の急所(ケツ)に捻じ込まれた。

 

一輝の顔が引き攣る。衝撃で半開きになった口から涎が飛び散る。目は白目をむいている。全身から冷や汗が噴き出る。

 

「ス、ステラ……僕は、はうッ!」

 

一輝を倒した人物は間違い無くファウストである。しかし彼の精神にトドメを刺したのは、上気した顔でペロリと唇を舐めた恋人ステラ=ヴァーミリオン。

恋人である筈の自分が変態(ファウスト)()()()()事に、ナニか刺激的な興奮を覚えた倒錯皇女の様子にショックを受けたのだった。




当初のタイトルは『刺激的な騎士達』でした。しかしこのタイトルだとDr.ボルドヘッドことファウストが、刺激的絶命拳で暴れるだけの作品だと分りかねないので、現行のタイトルに変更しました。

また敢えて付けなかったタグには
『ファウスト』『刺激的絶命拳』『コメディ』『アッ――成る』
などがあります。

これらは、いかにも真面目な作品だと思わせておく、ギャップ効果を狙ったものです。


取り敢えず一輝の差分は3種類ですが、他の犠牲者の差分数は現在未定です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。