秋場秋葉名戸、ゲスすぎて。あと目金がらしくない事言っててうーん? ってなった。
勿論目金を育ててますよ。キックだけなら染岡さんと同等にまで特訓しました。
復帰したらラスボス直前だった件
「目金!」
「円堂君お久し振りですね」
えぇ、僕は目金欠流。ようやく病院から復帰できるようになりました。
しかし……あれですね。リハビリに二ヶ月近くもかかるとは思ってもいませんでした。これでも驚異的な回復速度だとお医者さんは言ってましたけど。
今日から学校に復帰、放課後になったので練習を見に来ました。わざわざ練習を中断しなくていいんですよ?
さてさて、僕がリハビリしてた間の変化は?
グラウンドが整備されてますね。周りからの視線も不愉快なものでは無くなってますし。あとは―――
「鬼道君が雷門に居るなんて帝国の皆さんから聞いていませんけど」
「……伝えてないからな」
なーんで鬼道君がここに居るんですか? 確か
でもその世宇子中も
「伝えておいたほうが良いですよ? 帝国は鬼道君がまとめ役なんですから、彼らも混乱してしまうでしょうし」
「考えておく」
うーん? どうにも警戒されてますね。まぁお互い様ですから良いですけど。ただ、円堂君がチームに来ることを認めたなら敵味方は気にしませんよ?
こんな少しツンケンした挨拶はさっさと終わらせましょう。実力も知ってますし。
「それより……あちらの方は?」
「あぁ、あいつは
円堂君がハイテンションに言うと、
「一ノ瀬一哉って言うんだ。よろしく! 君は?」
「僕は」「こいつは目金! こう見えてすげーんだぜ!」
「……こう見えてって何ですか失礼な」
僕の決め台詞が! 割り込みキャンセルされてしまった! 取り敢えずサッカー星人に突っ込みを入れておきました。
ふふふ、病院で毎日のように襲来する夕香君を相手にしていたせいで、対話スキルはかなり上がりましたよ。不本意ですが。
「へぇ……で、名前は?」
「ん? 目金だぞ?」
「いやいや、眼鏡なのは見れば分かるよ。名前を聞いてるんだけど」
「いや……だから目金なんだけど」
「What?」
あー。うん、たまにあるんですよね。病院とかで待ってて『目金さーん』って呼ばれると老眼鏡をかけたおじさんおばさんがこぞって立ち上がる、とか。
「えっと、一ノ瀬君でしたね? 初めまして、目金欠流といいます」
「……えっ。眼鏡って……名字?」
「目に金と書きますけどね」
一ノ瀬君はポカーンとした顔でこっちを見て……笑い出す。
「あははははっ……そっかそっか、いやぁ、変な勘違いだったね! ごめんごめん」
「い、いや、良いですけど」
急に肩を叩かないでくださいよ。まだ完治した訳じゃないんですから。
「よっしじゃあ久し振りに目金も一緒に練習だ!」
「良いですけど……期待しないでくださいね?」
本調子じゃありませんしね。
やらかしました。
「目金さん!?」
「あたた……大丈夫ですよ」
まさか少林君にぶつかられただけで倒れるほど貧弱になっていたとは……。これじゃあこっそり考えていた必殺技の練習が出来ないじゃないですか。
「病院生活でなまってしまいましたかね」
「だが、王牙学園との決勝戦まで一週間と少ししかない。このままだと目金は試合には出せないな……」
「ど、どうするッスか~?」
[悲報]鬼道君に呼び捨てされた[ごく自然に]
いや、まぁ、良いですけど。鬼道君に君づけとかさんづけされるのは……うぅ、鳥肌が。
「まぁ、今の雷門は僕が居なくても帝国に勝てるぐらいですからね。なんとかなるでしょう?」
「……どうだろうな」
そこはキッチリ答えてくださいよ。全く……そんなにヤバイ相手なんですか? 王牙学園っていうのは。聞いたこと無いですけど。
―――ん? 聞いたことが、ない? 僕は音無君とは別口で
世宇子中の方は影山がうんたらとか栗松君が言ってましたから、あのふざけた奴がまた何かしでかしてたんでしょうけど……じゃあ、王牙学園は?
「……皆さんは練習しててください」
「目金?」
「なぁに、僕は目金欠流ですよ? すぐに豪炎寺君を越える
心配そうに見てくる皆さんに、少しおちゃらけてみます。すると、なんということでしょう。皆さんの顔があっという間に呆れ顔に。
「ちっ……心配するだけ損だな。だけど目金っ! 豪炎寺の野郎を先に越えるのはこの俺! 染岡竜吾だ!」
「まぁゆっくり休んでてください。俺たちで頑張りますよ!」
「そーそ。正直、居ても居なくても変わらなかったしね」
「ちょっと!」
マックス君? 宍戸君が珍しく前向きな発言をしたのにそれは無いんじゃないですか?
皆さん一通り笑った後、円堂君の号令で元気よく練習に戻っていきました。
「まったく……っていうか染岡君の下の名前初めて知りましたよ」
「えぇ……目金君らしいというかなんというか……」
秋君が苦笑いしてますね。それよりも、動けないならやることをやらなければ。
「音無君、音無君、音無君」
「はいはいなんですか目金さん。そんなに呼ばなくてもここに居ますよ?」
音無君とは情報共有とかしてたのでわりと仲が良いほうです。いや、比較的話す量が多いだけですけど。入院中も度々情報交換してました。
「ちょっと真面目な話なんですが、王牙学園の事ってどれだけ分かってます? 僕は名前すら知らなかったんですけど」
「んー、私の方も良く分かってないです。一応試合の様子を撮ったものはありますけど、あんまり参考になりませんし」
「後で送ってください」
「はーい」
さて、他人の練習を見ててもつまらないですし。司令塔は僕から鬼道君に移ってますし、今日は帰りますか。