今回投稿の楼玖渡です!
もうすぐ昼休みが終わる事を時計で確認した隗飛は本を閉じ立ち上がり図書室を出た時、同じクラスの女の子が何か悩んでいる様子が目に入った。そして女の子は日高に近づき声をかけた。
「ねぇ、日高君」
「図書室の前で何悩んでるんだよ?」
「この手紙拾ったんだけど筆記体の英語で書いてあるから分からなくて、それに海外から来たみたい」
日高は手紙を受け取った。確かに海外から日本に出す際に使われる青・赤・白の模様の封筒だった。そして日高は宛名に書かれている筆記体に驚いた。
(すげぇ~達筆!)
「宛名読める?」
「なんとか…」
宛名は相生乃唯と書かれてあった。
「えっ、姫ちゃん宛て?」
「そうらしいな、相生なら図書室に居たぞ、渡せば?」
「そうしたいんだけどね…私先生に呼び出されちゃってて、日高君お願いしてもいい?」
「えっ、俺?」
「ではお願いします!」
落とし物を渡して終えるとその女の子は走って行ってしまった。
(おいおいマジかよ~)
日高は何気なしに差出人の名前を見た時、後ろから声が聞こえた。
「ラブレター貰って固まってるの?」
相生は後ろからそのやり取りを見ていた。そして日高は振り向き顔が険しくなった。
「これのどこがラブレターに見えるんだよ!」
日高は相生に手紙を見せた。
「これお前の名前が書いてある」
「どうして持ってるの?私どこかで…」
日高は同じクラスの女の子が拾った事を相生に話した後、手紙を返した。
「手紙を落とすとかどんな神経してんだよ」
相生はスマホを取り出し、しばらくすると。
「人間の神経はこの様になっております」
相生は日高にスマホで検索した人間の神経の画像を見せた。
「そんなもん検索しなくても知ってる、それに見せるな!」
すると相生はスマホをポケットに入れ口を開いた。
「別に拾ってくれなくてよかったのに…」
「お前な!」
その時、相生が持つ手紙を見つめる目が冷たかった。
「俺手紙の差出人見たんだけど、お前の親の名前?」
「そうだよ、海外で働いてる」
「それ封が空いてないけど読まないのか?」
「読みたくないって、お前は小さい子供かよ」
相生が親からの手紙を読みたくない理由を日高に伝える事にした。それはいつも同じ事しか書いてないからだった。高校の成績・予定通り三年で卒業できるか・卒業後、留学する大学・親の仕事の引き継ぎの話ばかりだった。そしていつしか親からの手紙を読まず返事も書かなくなってしまった。相生の本音はもっと他に聞いて欲しい事があった。家の事・高校生活の事・友達の事だった。
「それ手紙に書けば良いだろ?」
「何回も書いてるよ!」
「はぁ~もうノーコメントだわ」
「別に何か言ってもらう為に話したんじゃあないから!」
「…」
「な、何ですか?」
「手紙を書くって事は心配してるからだろ?同じ事だからでも返事くらいは書けよ」
日高は笑いながら相生の肩を軽く一回叩き、ゆっくり歩き始めた。そして、相生は日高の感情の急な変化にますます分からなくなった。
読んで頂いてありかとうございます!
今回は少し短く感じるかもしれません。
そして、前回同様会話を多目にしました。