バカとテストと召喚獣 トリックスターとバカの物語 作:ぺるそな
「ついたー!」
「さて、まずは先生を⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
俺たちが通うこの学園、文月学園には変わった所がある。進級する前にどこのクラスに入るのかを決めるためのテスト、振り分け試験がある。その点数によって一年間どんな設備で勉強するかが決まる。だが言い方を変えればそれだけで努力したかどうか決められてしまうということである。
「暁、佐倉さん。おはよう!」
「ああ、おはよう明久。」
「おお、アッキーおはよう!」
彼は吉井明久。びっくりするくらいのバカだがとてもいいやつだ。こっちに来てからできた最初の友人でもある。どこかあいつを思い出させるんだよな。
「ごめんね、暁。振り分け試験の時巻き込んじゃって。」
「気にしないでくれ、俺が勝手にやったことだからな。」
振り分け試験当日、同じ教室で受けてたやつが倒れるという事態が起こった。俺や明久はその子をつれて保険室まで行ったわけだが途中退室ということで三人ともその後の別教科のテストを受ける権利もなくなり、0点となったことで最低クラスに行く事が決定してしまった。俺自身はあまり気にしてないが、明久も結局自分の意思で退室してるからともかく倒れた子に対してはそれなりの慈悲はあってもよかったんじゃないかと思ってる。
「あたしのカレシ、マジかっけー!」
「双葉、人目もあるからあまり抱きつかないでくれ。」
だが男として嬉しくないわけがない。とはいえこの学校は異常なまでに嫉妬心が強いやつが多く明久もそういうやつの一人だった。まあ、本人は気づいてないだろうが明久にたいして好意を持ってるやつは少なくない。⋅⋅⋅⋅⋅⋅男子を含めてだからいいずらいが。
「なんか今悪寒が。」
「気のせいだろ?」
まあ恐らくその男子の思いが報われる事はないだろう。
「来栖、吉井。それと、⋅⋅⋅⋅⋅⋅君は確か佐倉双葉だったな。おはよう。」
「おはようございます、西村先生」
「オ、オハヨウゴザイマス!」
「鉄人、じゃない西村先生おはようございます。」
「吉井、今鉄人と言ったな?」
「い、いえ!気のせいじゃないですか?」
この人は西村先生。この人の補修を受けたものは趣味は勉強、尊敬する人は二ノ宮金次郎になるといわれてるらしい。
「佐倉、お前の事情は惣次郎さんから聞いてる。無理して話さなくても大丈夫だ。」
「え?そうじ、お父さんと知り合いなんですか?」
「ああ、まあいろいろとな。」
俺はもちろん、双葉も惣次郎さんとは血のつながった親子ではない。いろいろ事情があって俺と付き合うようになる少し前までは学校以外の日常生活はひきこもり同然だったからな。
「それにしても、お前たち。そういう事はよそでやれ。」
「双葉。」
「むぅ⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
ようやく離れてくれた。流石に先生の前ではまずいしな。
「ともかく、ほれ」
先生は俺と明久に封筒を渡してきた。
「お前たちがやったこと、俺は誇りに思うぞ。」
「ありがとうございます、西村先生。行くか、二人とも。」
「うん、そうだね。」
「なんだ、その封筒?開けなくていいのか?」
「まあ、何が入ってるかはわかってるからな。」
そういって俺たちは校舎に入っていく。Fと書かれた紙が入ってる封筒をもって。
「それにしても、Aクラスはすごいね!普通の教室の倍くらいはあるよ」
途中で双葉と別れた俺たちはAクラスをみて驚いた。明らかに100人は余裕で授業出来るであろうでかさの教室が一つのクラスにあてがわれているのだから。
「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「あれ、どうかしたの?⋅⋅⋅⋅⋅⋅あ、霧島さん?キレイだよね。学年トップな上に美人だし。でも女の子にしか興味ないらしいけど」
「その噂はともかく、実は前もおもったんだが知り合いに似てる気がしてな、彼女が。」
見た目もそうだが、あの落ち着いた振るまいが彼女を思い出させる。どうもここにはあの町の仲間や世話になった人を思い出させる人物がおおいな。
「ねえ、ここって教室?」
「まあ2-Fとかいてあるからそうだろうが、少なくとも俺には廃屋にみえるな」
そこは外からすでに教室とは思えないほどボロボロの木造だての部屋だった。これはひどいな。
「とにかく入るか。」
ガラララ
「とっとすわれウジ虫野郎!」
「いきなりの罵声!?」
「よう明久、暁」
「随分な挨拶だな、雄二。」
こいつは坂本雄二。かつては悪鬼羅刹や神童と呼ばれた男だ。頭の回転が早く腕っぷしも強い俺たちの悪友だ。⋅⋅⋅⋅⋅⋅名前があいつと似てるせいで一度まちがえたことがある。
「座れっていっても僕たちの席は?」
「適当でいいらしいぞ。」
「決まってないのか。」
「すいません、通してもらっていいですか?」
ん?もしかして担任の先生か。とりあえずさっさと座るか。
「どうも、このクラスの担任の福原と言います。設備に不備があればいってください。」
不備があれば。むしろ不備しかないな。なぜなら畳に座布団、ちゃぶ台ときてる。これで満足出切るやつはめったにいないだろう。
「修理に必要な道具を貸し出すので。」
ふざけてるだろ。
「せめて交換してほしいよね。」
「最底辺のクラスにはそれすら惜しいということだろ?」
とはいってもこれはひどいだろ。ちゃぶ台はボロボロだし座布団は綿が少ない。畳に至っては恐らく腐っている。学費が安いからしょうがないといえばしょうがないが。
「では、廊下側の方から自己紹介を」
「木下秀吉じゃ、よろしく頼む」
相変わらず男とは思えない容姿だな。女子と勘違いし告白して玉砕した男は数知れず。最近は小学生にまで告白されたとか。
「⋅⋅⋅土屋康太」
随分とあっさりだな。最近は止めたが前はよく盗撮をしていたエロに忠実でそれを否定するムッツリ男。それゆえあいつはムッツリーニと呼ばれている。一度双葉に他の友人たちの話と一緒にしたとき、
『オイナリ以上の変人だな、そいつ。』
と言っていた。まああいつは純粋なだけだがな。
「島田美波です、ドイツからきてまだ一年で読み書きがまだ苦手ですがよろしく。」
確か文月にくるまではずっとドイツ暮らしときいている。たった一年であそこまで話せるんだ、相当努力したんだろうな。まあ。
「よ、よろしくね吉井」
「うん、よろしく島田さん。」
だれのおかげとは言わないが。
「あ、僕の番か。吉井明久です。気軽にダーリンってよんだください。」
「「「「「ダーーーリーーーン!」」」」」
「すいません、忘れてください。おえっ」
言っておくが俺も気持ちわるいぞ。次は俺か。
「来栖暁です、よろしく。」
ガラララ
「すいません、遅れました!」
ん、彼女は姫路さん。そうか、彼女もFクラスか。
ざわざわ
「あの、どうしてFクラスに?」
「あ、途中退室してそれで。」
「はい、静かにしてください。」
バンバン
ガラガラガラ
コントのように先生の机が粉々になったな。
「あー、新しい物を用意してくるのでそれまでお待ちを。」
自分のは新しいの使うのか。しかし、この環境。姫路さんは大丈夫なのか?
「けほっ、けほっ。」
そんなわけがないか。
「ねえ、雄二。ちょっといいかな?暁も」
「ああ、こっちもちょうどお前らに話があったところだ」
「奇遇だな、俺もだ」
さて、まずは自己紹介までです。話の中で所々おや?と思う話題が出てきますがその方たちののでばんはまだ先になりますのでお楽しみに