衝動的なの   作:ソウクイ

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蒼いヒーローさん

 

蒼いヒーローがボクサー怪人と出会う少し前。

 

「怪人がJ市で発見された。さぁ行くのじゃ我が息子、いやロックマンよ!その力を愚民共に見せ付けるのだ!」

 

ドクターワイリーぽい人にこんな台詞を言われるのアレだなぁと少年スバルは思った。まるで悪役の出撃前の台詞だが今から行くのはヒーロー活動。

取り合えずそんな悪党まっしぐらな父は意識して無視して母と妹だけに向き直る。

 

 

「気をつけてね」

 

「お兄ちゃん頑張ってね!」

 

「無理だと思ったら直ぐに逃げるのよ」

 

「うん、行ってくるよ」

 

 

家族の応援を受け一筋の蒼い閃光となってスバル、ロックマンは流星のように天に飛んだ。一人無視された父親はいじけていた。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

数ヵ月前にボクは恐らく怪人化した。

今のところボクは大丈夫だけど、怪人は人類の敵、たぶん怪人は肉体が変化する時に思考も変わって人類の敵になる。

 

しかし怪人が絶対に敵対するかと言えばそうでもない。ボクの知るこの世界の原作と思える物語では、人とは敵対してない怪人もいた。そんな人類の味方の怪人はヒーローをしていた。

 

 

 

むしろヒーローが怪人と同列とも思える、

 

原作を見てSランクの全般とAランクのヒーロー等、明らかに人を越えてる。見掛けが人に見えるだけで存在としては同じに見えた。

 

ヒーローと怪人は紙一重の存在。たぶん

 

 

 

 

ボクは今は人の敵でないとしてももしかしたら怪人の心が目覚めるかも知れない。怪人にはなりたくない。怪人になる事も怖いけど今の家族も結構好きだから捨てたくない。

 

ボクはヒーローになればいいと思った。

 

ヒーローになるのが本当の意味で怪人にならない唯一の手段と思えた。イケメンな人を参考にして考えた結論

 

 

 

と言うことでボクはヒーローになることにした。

初めは両親に反対されたけど説得して何とか協力も取り付けた。

 

 

まぁいきなりヒーロー活動とか無理、暫くは両親の作った兵器群と訓練した。

 

 

で、今日が初のヒーロー活動の実戦。

手頃な相手の方が有りがたいのに初の相手はボクサーのような怪人。ヒーローみたいな人たちが倒れてるし強いはず

 

「ほな!行くで!」

 

名乗った瞬間にボクサー怪人は殴る。十メートルぐらいの高さのビルの壁にぶつかり外壁が砕け、スッポリとビルの壁に埋まった。

随分と強く殴られたと思えるわりに痛くない。下を見ると結構高いところまで飛ばされてる。高いところが怖くないの思考が変わったせいかな。ボクは壁から抜け出て怪人の前に降り立つ。

 

「ほう……無防備に殴られたのに動けるんか。やるやないかロックマン!!小さいなりで今のを受けて立ってるなんて岩男って名乗るだけある頑丈さや!!」

 

岩男?

 

「岩じゃなくてロックオンのロックだから」

 

流星のほうだとウォーロックを縮めた名前なんだけど。

 

「なんやそうなんか。ロックオンって事はターゲットを狙うって事か?それか銃とか使うんか?」

 

「まぁ銃が本命だけど……別に殴りあいが出来ない訳じゃないよ」  

 

拳を突き付ける。

 

カッコつけるけど実際の所はバスターは流れ弾とか怖いからあんまり使いたくないって裏話は隠す。野次馬の人達が邪魔。なんでまだ居るの?

 

「俺を前にしてその台詞はええ度胸やないか!まさかさっきの一撃で俺の実力を見切ったとかおもてへんよな?元ライトボクサーの俺の本領は一撃やなくてスピードや!今度は格闘技最速のジャブを受けてみ!」

 

そう言って左で殴ってくるボクサー怪人、拳を連打で撃ってくる。ボクは筋肉ガード、筋肉無いのでシールドで防御。ガキーン。

 

「そんなシールド砕いたる!」

 

シールドに打ち付けられるまるで拳の弾幕って見える連続した攻撃。普通なら目視とか無理そうな速度って気がするけど残念。電波を見る今のボクの動体視力には止まって見えるほどスローリー。連打の中に大きな隙が見える。シールドを解除して拳を避け懐に潜り込む。

 

 

ボクは流星のロックマンを模したのかその通りの力を使える。流星のロックマンの尤も大きな力、それはカードスロット。ロックマンエクゼシリーズから継承してきた攻撃手段。

 

バイザーに映るゲームのようなカード、チップ欄。

チップを撰んで選択。加速した思考のお陰でチップの選択時間はまるで静止世界、現実時間ではチップ選択をコンマ一秒以下の時間に終わらせる。

 

サイズ差も生かし体の位置は相手のがら空きの懐、必要無いけどチップ名は言う。格式美って大切だよね。

 

 

「ヒートパンチ」  

 

「ぐぎゃああ」

 

昇竜拳、もといアッパーの炎の拳が怪人の顎を撃ち抜く。断末魔をあげて炎に燃えながら飛び怪人は倒れた。

 

 

今ので倒した? 

 

頭も砕けてるし完全に死んだ?

 

怪人を殺した。

 

予想よりアッサリ

 

あんな強そうだったわりに……

 

 

怪人が完全に倒れた瞬間に何かが飛来してきた。当たらないけど矢に仕掛けがあるかもと少し跳んで逃げた。さっきいた足元にコンクリートの地面に矢が突き刺さってる。爆発もしてないし居ても大丈夫ポカッた……

 

「なんと、なんと……パンチドラッカーを一撃で倒すとはお見事……次はこの私、ヒッチュウマンの相手してもらおう……」

 

そういって前に出てくる今度は弓道ぽい怪人。

他の怪人は後ろで見たまま。

ナゼか野次馬は観衆みたいになってるし。

各個撃破させてくれるほうがありがたいけどいいの?

 

 

何か試合みたいな形式になってない?

それにさっきの一撃も足元に撃ってたし。

格好からそうだけど怪人なのにスポーツマンシップみたいなのある?

 

「……」

 

ゴテゴテな大きい弓を構えてる。

 

「えっと、弓ってことは、銃で戦った方がいいかな?」

 

「…なんでもいい……遠慮なら必要ない。…私の弓は銃にも優るからな」

 

「……ボクの銃はバスター、光線銃みたいな感じだよ。それでもいい?」

 

「…光線銃……どういうものか詳しくは知らないが、……ただの銃より強いと言うことだろう。……臨むところ」

 

「…………」

 

えーーと、やりにくい!!

 

この怪人マトモすぎない?怪人ってヒャハー!!!みたいな感じと思ってた。ボクは腕をバスターの形態にして構えた。

 

お互いに準備は出来た…………

 

「…こちらから…いかせてもらう。……先ずはとあるヒーローの技を真似したもの」

 

 

弓を何本も上に射った?

あまりに隙だらけでうてなかった。

あの打ち方何処かで見たような……ヒーローの技?

 

「あ……おちてくる」

 

思い出した。原作にあった自称怪人と戦った弓を使ったヒーローの技。上を見たら予想通り落ちてくる明らかに射った本数より数多い矢の雨。あれどうなってんの?

 

チップ選択、数が多いならこれ。

 

「バルカン」

 

バルカンの砲が火を吹く。ズガガガガとまるで実弾を射ってる様な重低音を出しならバルカンは放たれ矢の雨に当たる。

 

矢の雨は地面に落ちてくる。ただボクの所に落ちてくるモノはバルカンで破壊した。矢がまるでボクを閉じ込める柵の様になった。まぁボクが撃った結果だけど。

 

「……本命は…」 

 

特大の矢を構えそして放とうとしたその瞬間には胸に焼け焦げた大きな穴を怪人は開けていた。射つ前に射っただけというシンプルな回答。

 

「………はやい、な」

 

弓の怪人はドッと倒れた。

熱を放つバスターの銃口を下ろしました。

 

あと怪人は二人。

あれ怪人は一人になってる。

デカクなってる。

 

「君の強さに敬服を評し。此方も本気になろう」

 

大きくなった怪人は野次馬の人達が消えたとか言う速度でボクサーと弓の怪人の死体の前に、死体を吸収してさらに大きくなった。まさかの初戦の相手が合体怪人

 

「少し違う。私は元々一体の怪人が分裂していたのだよ、私の正体それは……剣道や柔道など、戦う競技であるのに怪人を倒せないという理由で貶められた競技者たちの怨念から産まれた怪人、それがこの俺スポーツマンさ!」

 

なんか…デザインが古臭い。

剣道の面、袴に防具付きの柔道着、背中には弓とかバットとかテニスラケットとか、何か色々な競技の特徴が出てゴテゴテしい。どこかで見たこと有るような。

 

「さぁ!尤も貶められ無念の度合いが大きい競技であり!!このスポーツマンが尤も得意な剣道で最後の勝負だ!!」

 

 

そういって竹刀を構えた  

剣道って貶められてたん?

まぁ怪人個人の感想だから本当かは宛にならないか。  

 

それにしても竹刀に刃先とか付いてる。

剣道?

チップスロット、遠距離にしたいけど、此処で射撃系とかダメなんだろうなぁ。

 

「ソード」

 

「銃でなく、剣を出してくれるとは、ふ」

 

嬉しげに竹刀を構えた。

勘違いしてそう。観客居なきゃ遠距離からうってるんだけど。

 

こうして対峙すると体格差が酷い。

二倍とか三倍の大きさがある。

突撃してきた。

 

「キエエエエエ!!!!!」

 

 

えわ、あの叫び剣道でよくあるの。大声に思わず固まってしまい相手の先制を許してしまった。それに巨大になったのにボクサー怪人の何倍もはやい。

 

「突き!!籠手!!」

 

喉への突きをかわして次に手首を狙った剣をソードで弾く。斬撃が強すぎて地面のコンクリートやら遠くのビルの壁が深く裂けてる。 

 

「どう!」

 

胴への一撃は剣の側面で受け止める。

剣と剣がぶつかる。

残念だけどパワーは見かけに反して此方が上、剣を振り払う。

 

「ぬお!?」

 

相手の腕は大きく上に仰け反った。

しかし仰け反った姿勢から戻る勢いで

 

「めええええん!!!!」

 

頭に全力で竹刀が降り下ろされた。

 

まるで隕石が落ちてくるみたいに降り下ろされた竹刀が赤熱してる。全力の一撃ってのがわかる。けどロックマン的に言えば……攻撃範囲でないパネルが初見でわかる。

 

安全地帯。

 

それは相手の目の前。

 

普通なら離れるだろうけど逆にボクは前に踏み込んで懐に飛び込む。

 

人の体格差ならともかく巨大化した体格差だと此処が攻撃範囲外。巨大化の弊害、強くなってるのにボクサーの方がまだ面倒と思える。初ステージに出そうな見掛け強そうな噛ませ巨大ボス。

 

袈裟斬りに斬った。

 

「一本、お見ご…と…」 

 

 

怪人が倒れて最後に言った言葉

相手を褒めるの。

スポーツマン……

 

 

何にしても初の怪人討伐成功

 

強さの階級は虎ぐらい?相手の強さとか気にせずに戦闘に入るとかダメだ。これは今後の反省点として、それより……逃げよう。

 

「「「わぁぁぁああ!!」」」

 

 

ボクは周りの歓声と近付いてくる人波に飲み込まれる前に電波化して空に登った。あぶなかった怪人より人の方が怖かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日からボクはロックマン(?)となりチョクチョクと怪人たちと戦った。

 

 

 

数ヵ月して、ロックマンが世間で騒がれるのは予想できたけど、最年少のS級にも興味を持たれるとか予想外。

 

S級最年少に会い原作と違う部分が両親やボクの他にもあった事を見せつけられることになるとかさらに予想外。

 

 

 

 

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