衝動的なの   作:ソウクイ

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ネコに

 

「全員進路はもう決めたかー…ヒーロー科に決まってるか!」

 

「「「はーい!」」」

 

ボク緑谷出久はそこら辺に居るヒーロー志望の少年、もう中学三年、先生が高校の進路の話しをして皆返事をしてる。全員返事して…幾ら人気だからってヒーロー科狙い以外の人も居るよね!ノリでヒーロー科て答えてるよね!?

 

「爆豪は雄英のヒーロー科志望か」

 

予想通り過ぎる。

 

「ま、マジか!爆豪は雄英を受けるのか」

 

「カツキ、雄英なんていけるのか!?」

 

「は、オレはモブ共とは格がちがう!俺なら雄英だろうが確定合格なのだ!!」 

 

納税者ランキング一位になるとかなんとか言い出してる。なんで人気とかでなくそっちのランキングを目標に?

 

かっちゃんヒーローに成れるのかな。

 

成績は良いし。運動神経もいい。個性もプロヒーローになれるレベルだと思う、だけど才能と性格が反比例してるタイプだし。言動とか性格とかどう考えてもヒーロー的にアウトだよね。性格的に表面的にも取り繕ってる姿も想像できないし。

 

正直、昔はすごくて負ける姿も想像できないし。ヒーローに成れると思ってたけど、今でもすごいとは思う。だけど冷静に考えるとね…凄くて負ける姿が想像できないからヒーローに成れるって何か違うよね。

 

負けないだけでヒーローになれるならあの猫耳の鬼もヒーローに成れるって事になる…。

 

あれ?先生がボクをみてる。

なんか嫌な予感が…

 

「そう言えば緑谷も雄英高校志望か」

 

悲報、進路希望を先生が勝手に皆の前でバラす。なんで言うかな。かっちゃんと違ってボクの場合だとクラスの反応わかるよね。無神経なのか性格が悪いのか。…某猫耳が先生に何かして怨まれてるとかないよね?

戸惑ったような空気が発生した。

 

「緑谷…が?雄英に?」

 

「成績は良いけど無個性の緑谷にキツい…のか?」

 

「案外いけるかも、緑谷は無個性だけど体育だとスゴいしよ。俺、個性ありでも勝てると思えんもん」

 

「…本当に無個性なのか」

 

「検査ミスとかマジで有りそうだよな。身体を強化する系の個性あんだろ」

 

「いや普段から頭の可笑しい修行してるからじゃね」

 

「ウーーン試験次第かな」  

 

だから言って欲しくなかった。

この評価はイヤだ

 

ボクが拷問、もとい、死ぬほど努力してる姿はイヤでも見られてたからこれぐらいの反応なんだろうなぁ。これで何の努力もしてないようだったら笑われたりするのかな。ありそう。約一名とか絶対に笑う

 

あ、笑うんじゃなくて怒るのか。

 

「おら!!こら!デクぅ!凡個性どころか無個性のテメェが俺と同じ雄英だと。ふざけるな!」

 

ボクが咄嗟に机から離れると個性使ってボクの机爆破したよ。証拠を残さないように爆竹ぐらいで机に焦げもつかない程度。小物というべきか力の制御が凄いと言うべきか。いや他の人の前でやってたらアウトでない?まぁ皆スルーするんだけど

 

話しを聞いてみると要するに自分が雄英に行くから邪魔?邪魔って、なに考えてるんだろ。他生徒の前で暴言プラスして机を軽くでも爆破。いくら物的証拠を残さないぐらいに加減してても目撃者居るよね。下手したら一発停学ぐらいあるんじゃない。

 

やっぱボクが雄英目指すのよりかっちゃんの方が無理でない?

 

面倒だしスルーした。

 

「無視すんじゃねーーー!!!」

 

面倒くさいなぁ。昔は怖がってた時も有るけど、師匠のやることの怖さと比べたらねぇ。チンピラと大物ヴィランぐらい差があるしね。例えに特に深い意味はないよ。

 

「デク!話しはまだ終わってねーぞ!」

 

帰ろうとしてもまだ絡んでくるとかしつこい。

そんなだから……

 

「迎えに来たよイズクーー!」

 

「ぐはぁぁああ!!!」

 

「カツキーー!!」

 

迎えに来たピトーに轢かれて白目向くことになるんだよ。どんな威力でぶつかったら人が天井まで飛ぶのかな。かっちゃんが対応できない速度。天井にぶつかって落ちてきた。偶然に見せかけて…かっちゃんが反応出来ない様に完全に気配を消して衝突した。

 

「何か轢いたかな?気のせいだね。それより帰るよイズク」

 

ボクが小さな頃から家にいるネコみたいな生き物、ペットを自称するボクのお師匠さまのピトー。人の顔をわざと踏むのは良くないよ?脚で顔をゲシゲシしてる。あれ、怒らないの?あ、気絶してる。あのタフなかっちゃんが一撃で気絶ってどんな威力。

 

「緑谷いいかげんそのソレの躾ちゃんとしろよ!」

 

幼馴染みの友人(手下?)が文句を言ってきた。すごく遠くから文句を言うね。前にピトーを止めようとして酷いめにあったからかな。

 

躾?

 

やれやれ、なにいってんのか。

 

「躾られてる方に無茶言わないでほしい」

 

「おまえが躾られてる方なのか!?」

 

躾られてるし。僕が小さい頃から世話をしてもらってるし逆らえないんだよ。本当に小さい頃から…あれ、昔を思い返すと全くピトーの姿かわってない。ピトーって年齢いくつなんだろ。あ、ごめんなさい考えないので野生の目を向けないでください。

 

その後気絶してる幼馴染を放置して帰ることに、絡んできたの向こうだけどほんの少し悪いと思ったから起きるまで待ってようかと思ったけど、そのネコ居るとややこしくなるから帰れと幼馴染みの友人に言われる。まぁ確かにピトーなら謝るどころか追い打ちかけるとかしそうだからお言葉に甘えることにした。

 

帰り道は独りと一匹

 

「で、今日はなんでアレが絡んできたの」

 

「雄英を受験する事を先生がバラして…」

 

本当になんで皆の前で言ったのかな。

…やっぱ隣で歩いてるのが何かした?

 

「ふーん、相変わらずイズクがヒーローを目指すの気に入らないんだねー。爆発太郎も雄英に行くんだよね?それもトップヒーローになるって言ったんだよね。プッ、こんな可愛いネコにぶつかっただけで気絶するのにトップヒーローって笑わせるよね」

 

「いや前にピトーと車がぶつかった時って吹き飛んでたよね?車が」

 

結構前に暴走族の車が煩いって猛スピードの暴走車相手に当たり屋してたよね。当たった暴走車が壊れてた。ピトーの身体ってどうなってるの?そう考えたら気絶だけで済んでる幼馴染みがすごくない?

 

無視して頭に乗るピトー。

 

「重たい」

 

「イズク乙女に重たいとかデリカシーがない」

 

食い気しかないピトーに乙女心って、というか

 

「重たいのピトーが持ってきた亀の甲羅のことなんだけど……今朝のより重さが増量してるよね」

 

持ってきたんだ亀の甲。そんなのもって頭に乗るから首がグキッて言ったよ。首の骨が折れると思ったよ。 鍛えてなきゃ折れてたよ!!

 

「ヒーローになる為に鍛えなきゃ」

 

ぐぅ…それ言われたら文句言えない…!

 

昔ピトーにボクはヒーローに成りたいって言ったんだけど、ヒーローになる為に協力してあげるって…修業という名の拷問を色々としてくるようになったんだ。

 

色々やらされてまだ足りないって増量されて……ヒーローに成る前にウッカリでご臨終しそうな不安がある…わりと臨死体験するし…う、思い出しただけで頭も身体も重なるような…く、あれ、本当に身体が重くない?

 

「っていつの間にか今朝の甲羅を背負ってる!!」

 

絶対にピトーの仕業だよね!!?

 

「いきなりなりは止めてよ!?」

 

「ボクみたいなそこら辺に居るネコに持てる程度の重さなんだしいきなりでも楽に背負えないと」

 

は?そこら辺にいる?

 

ピトー…ピトーがそこら辺に居る猫?

そこら辺の猫がピトー?

ピトーがたくさんかー

 

「どうしたのイズク真っ青な顔をして震えて、そんな重かった?」

 

「うん、重いけど違って、ちょっと悪夢みたいな地獄絵図が脳裏に浮かんで」

 

「ふーん?そう言えばイズク」

 

「な、なに」

 

お、思い浮かべてた事に気づかれた!?

 

「なにか近付いてるの気付いてる?たぶんヴィラン」

 

え、あ、あーそれ…

 

「それは気づいてるよ」

 

ピトーから散々その手の危険を察知する訓練は受けさせられたからね。ピトーの手下で兄弟子な野良猫が襲ってくるのを察知する訓練。二足歩行で凶器を手で持って何度も襲ってくるから危険な気配に敏感にもなるよ。二足歩行の兄弟子な猫相手に、ピトーみたいに個性持ちでないのに二足歩行………ピトー既に改造とかしてない?

 

さ、流石にないよね。

ボクも考えたら反射神経とか可笑しいような

そ、それより近付いてきてる相手!

 

近付いてきてる気配、殺気だって荒々しい感じ。ヴィランかまだ確定でもないけど危険なのは確定でいいか。流石に今は特訓とか言ってられない。背負わされた亀の甲羅を落としたらドシンと落ちて地面にほんの少しヒビが入った。コンクリートの地面にヒビが

 

「ねぇ?やっぱり重さが可笑しいよね!?」

 

「それより出てくるよ」

 

気になることを流されるのは嫌だけど!言ってる場合じゃないか。出てくるって、姿は見えない。変だな気配は近くに感じるのに姿がまるで見えない。隠れてるのか。見えない ほど小さい。それか透明な相手…けど出てくる?あ…そうか!彼処か!

 

マンホールがガタガタ揺れてる

マンホールから液体の様なモノが溢れた。

やっぱり地下から出てくるって事か!

 

マンホールからドロっとした何かが出てきた。

如何にもって感じだけど…まだヴィラン判定はダメだよね。

 

「お、ラッキーだ。Mサイズの隠れ蓑が直ぐ近くにあるなんてな」

 

Mサイズの隠れ蓑って、たぶんボクの身体の事だよね?隠れ蓑…液体ぽいし身体の中に入り込むとか?うん、言動的に間違いなくヴィランって事で良いね。

 

見た限り生身に見える部分がほぼない。

ほぼ完全に液体タイプのヴィラン

 

なんでこんな面倒そうなヴィランと帰宅してる時に出会うんだろう。無茶苦茶厄介そうな相手だよね。まぁ…けど…危機感は感じない。絶対に頭の上に居るネコ型の生物よりは危険ではないし。

 

「い、イズク」

 

ピトーの声が震えてる。

え、まさかピトーが怯える程の相手なの!?

 

「臭い」 

 

あーーそうだね。

それは下水から出てきたんだし臭いよ。

ピトー鼻が良いからキツイの。

頭が軽くなった。

 

「イズク頑張れ」

 

声の方向を見ると風上の臭いが届かない家の屋根の上にいた。ボクの頭から一瞬で移動した。毎度思うけど瞬間移動とかしてない?

 

頑張れって、頑張ってヒーローが来るまで足止めしろってことだよね。あのネコ型の鬼が逃げろなんて優しいことを言うわけがない。身体狙いだろうから現段階は命の危険も高くなさそうな相手、経験値にしろって事だろうね。

 

「な、なんだあのネコ?屋根まで瞬間移動した…それに喋ったか??」

 

ヴィランの人が驚いてる。

まぁ驚くよね。

向こうの猫を狙ってくれない。

 

「猫に姿を変える個性持ちか?それかコイツの個性って!!アイツが近くに居るのに猫なんてどうでも良い!急いでMサイズの隠れ蓑に!」

 

液体が飛び掛かってきた。まぁ避けれる。野良猫のマタタ◯くんがデブになった時より遅い。相手から視線を外さないようにバックステップで避けれた。

 

「避けるな!」

 

「いや避けるに決まってますよ!」

 

速度を上げて連続で飛び掛かってくるのをバックや左右に飛んででかわしていく。メザシを全身に付けられて野良猫相手に耐久レースやらされたときに比べたら楽勝!っは!楽勝なんて緊張を緩めたら不味い!?ひぃいいい!ピトーが何か考えてる!油断したの気付いてる!ど、どうしよう。このあとが怖いよ!今襲ってるヴィランより見てるだけのピトーの方が万倍怖いってどうなんだろ……!!

 

「チョコマカト!増強系の個性もちか!?時間が無いっていうのに!」

 

「時間が無い?」

 

そう言えばさっきから慌てた様子、何か用でもあるの。あ、追われてるが正解か。誰かがマンホールから飛び出して液体ヴィランに飛び掛かった。

 

ヴィランだしヒーローにでも追われてたのかな。って出てくるのは驚かなかったのに…追ってきたヒーローの姿に驚愕した。

 

あの髪、あの濃い顔、あの筋肉は!!

あの人は!服装がヒーロースーツどころかどうみても私服なのに誰なのか一目でわかる!

 

「君!動かないでね!SMASH!」

 

拳の一撃に液体ヴィランが飛散した。

こ、拳一発でとんでもない威力!

 

うわわ、わぁ、ボクにとって物理的な衝撃より精神的な衝撃の方が大きい!!改めて見て眩しい笑顔にVの字に見える金髪の巨漢。あの一撃の強さ!こ、こここの人は、この人は!間違いない!

 

「さ、サイン下さい!オールマイト!」

 

相手の正体を理解した瞬間!本能的にボクはノートを取り出してそう言った。

 

「は、HAHAHAHA!いいよ!」

 

一瞬オールマイトからなにこいつみたいな目で見られた気がするけど気のせいだよね!

 

「ただちょっと待ってね!」

 

オールマイトがヴィランの液体を素手で集めて500ミリのペットボトルに……え、今どうやっていれたの!?明らかに容量越えてたよね!?さ、流石はナンバーワンヒーロー常識が通用しない!?液体ヴィランの人って臓器とかどうなってんだろ。

 

「さて!お待たせ!サインだね!」 

 

摩擦熱でノートが燃えるかもって速度でサインを書いてもらった。やったー!!

 

せ、折角だしオールマイトにあの質問を…無個性でヒーローになれるかどうか。今ではあんまり気にしてないけど折角出会えたんだし!

 

「あの…」

 

「それじゃあ!急ぐから!」

 

お、オールマイトが跳び去っていこうとしてる!?

 

「あ!ちょっと待ってください!」

 

ボクは飛び上がるオールマイトの腰に抱きついていた。

 

「はやっ!って、君なにしてるの!?」

 

うん、本当になにしてんのボク。

 

聞きたいことがあるからって何で抱きついてるんだろうねボクは。オールマイトに抱きついたまま空の旅にでることになった。

 

下にピトーがいるのが見えた。

わー…ピトーの唖然とした顔は始めてみた。

 

 

 

 

 

悲報、イズクが液体のヴィランを倒した巨漢の野郎と飛んでいった。

な、何してるのイズク。

 

あの巨漢、何度も見たことある。い、イズクの部屋に大量に貼ってあった巨漢だ!!ナンバーワンヒーローの!!?い、イズク?本人を見て我慢できずに思わず抱きついたの!?セクハラ!?痴漢!?何て言うの!?このままだとイズクが警察送りになる!?流石に飼い主が巨漢の男に痴漢して捕まるとか勘弁してほしいよ!??

 

「イズク早まった真似はしないで!」  

 

抱きつくとかもう早まってる真似かな!そこから更に酷い犯行をするかも?そんなの…そんな事は…ダメだ!!イズクが血迷ってやらないと言いきれない!!!阻止しないと!!

 

ボクは全力で動くのに肉体を人型にして巨漢を追い掛けた。どうか無事でいて巨漢の人!数秒混乱して止まってたけど、直ぐに追い付いて……す、姿が見えない!動くの遅れすぎた!?ま、まだなんとか飛んだ方角と匂いでおえるはず!直ぐに見付けないと!だ、大丈夫…見付けられる範囲にまだいる筈!!いったんとまってイズクを何処かに置いてこうとする筈だし!

 

どこいった!

どこに…どこ!

はやく、はやくしないと!!

手遅れになるのに!!

 

あ!イズクの匂いがここら辺から……

あそこ!あのビルの上か!! 

 

ビルの上に登るとイズクがいる!イズクが居るってことはあの巨漢の人もと思ったけど、居ない?イズクの他にも人は居るけど、え、もしかしてあれ?ガリガリだけど……ふ、服装的に巨漢の人…ま…まさかそんな!!ふ、服が乱れて、見るも無惨に生気が抜けた様なガリガリな姿になってる……ってことは……てことは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手遅れだったぁぁ!?

 

 

 

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