衝動的なの   作:ソウクイ

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インプモンさん

 

 

オレが雄英に推薦された?

 

レオモンとジュリとオレが毎年体育祭を放送する倍率300とか可笑しい有名高校に推薦された?

 

まぁレオモンはスゴいし雄英に推薦されても納得できる。ジュリもパートナー枠とか言うのでレオモンのパートナーって事で一応納得として、ならオレはなんだ?二人はともかくオレも推薦されてるの可笑しいよな。

 

おれただの成長期だし。評判もアイツのせいで最悪、それに年齢、精神年齢はともかく実年齢的に高校は10年足りない。そんなオレが推薦されてるって絶対にあり得ないよな?

なら答えはあれだな、あれしかない。普通に考えればそれしかない。

 

うん、ただの間違いだな。どんな間違いをしたら推薦されるのか知らんけど。推薦されてるなんてありえないだろうし。

 

とはいえレオモンたちは間違いなく推薦されてるんだろうな。せっかくだし推薦状見てみよ。雄英みたいな有名学校の推薦状興味あるし。

 

「推薦の試験は三ヶ月後だって書いてあるな」

 

「え、あーそっか推薦でも試験あるんだ。雄英の推薦の試験も厳しいんだよね。私、大丈夫かな。私、無個性だし……」

 

ジュリ大丈夫か?雄英ってヒーロー関係で戦闘とかやらされそうなイメージが、ジュリの試験も戦闘関係とか無いよな。個性関係無しにジュリが戦うとか想像出来ないぞ。

 

「安心しろジュリ。無個性である事は心配する必要はないだろう。まずパートナーである条件に無個性が有るのだからな。雄英もパートナーは無個性と知ってるんだ、試験では戦闘をしろとか無茶は言われん筈だ。恐らくパートナーとして俺をサポートをすればいい」

 

「そうなんだ。けどサポートかぁ………どんなことすればいいの」

 

サポートね。アニメのデジモンのパートナーだとデジモンを進化とかさせるけど、そんな感じか?

 

「あぁジュリに渡したデジヴァイスがあればできる。詳しくは後日に説明するが大ざっぱに言えばデジヴァイスでオレの強化などができる」

 

「良くわからないけど、此があればレオモンの役に立てるんだね……」

 

デジヴァイスで強化、強化って進化の事じゃないよな。そういやジュリがレオモンから渡されたデジヴァイスの形はテイマーズの。…スリットみたいなミゾあるな。つまりは、もしかして?アレが使えるのか?え、マジでそうならオレも使いたい!オレのデジヴァイスどこだよ!!

 

「けど出来るかな。レオモンのパートナーとして試験……試験のことを考えると今からもう怖いしドキドキする」

 

「ジュリあまり気負うなよ。オレとすれば合否の結果より後悔しない様にする方が重要だ。」

 

「う、うん、そうだね。じゃあ後悔しないようにインプモン、レオモン頑張ろうね!」

 

「ああ」

 

「お、おう……?」

 

え、ジュリの中では本当にオレも本当に推薦受けた事になってるのか?オレの推薦は間違いだし試験とか受けれないぞ?

 

 

 

「さてそう言うことなら、早速明日から試験に合格するための特訓をしようと思うが、二人ともいいか?」

 

「うん、大丈夫だよ!」

 

「よくない」

 

オレの推薦は間違いで特訓とか意味ねーよ。

と言うか推薦が本当としても特訓とかやりたくねぇ。レオモンの特訓とか辛そうだし。

 

「日曜に特訓とか嫌に決まってる。明日は寝る予定でつまってるしな!」

 

「二人ともやる気は有るようだな」   

 

おいオレの発言は無視か。このライオン野郎は特訓を強制する気か。ジュリ以外には自他共に厳しいレオモンならやらせそうだ。

 

「明日はちょうど日曜日で天気もいいようだ。特訓日和だな。ジュリは明日の朝6時から特訓を始める」

 

よし6時前に逃げとこう。

 

   

 

朝日が眩しいなぁ。今は朝の五時ちょっと……。

 

川原を腰にロープで括られたタイヤ付きでヒィヒィ言って走ってるオレ。オレの後方を走るオレと同じ様にタイヤを引きずってるライオンヘッド野郎。

 

「なぁレオモン、特訓は朝の6時からって言ってなたよな!?」

 

5歳相手に日も出てない四時から特訓スタートとかふざけんな!六時って言ってただろ!誤差なんて時間じゃねぇぇ!四時に起こされて逃げたけど捕まって走らされてるオレは可愛そうだろ!

 

「ジュリはな。体力がある俺達と同じ特訓をするわけないだろう」

 

「なら最初から別時間て教えといてくれよ」

 

「特訓の時間を教えていたらお前が逃げるとおもったからな」

 

「おいおい逃げるわけないだろ。それよりオレそんな体力ないぞ!普通の五歳児ぐらいの体力しかない!」

 

「……オレから寝起きで一時間も逃げた奴の台詞がそれか」

 

呆れた顔をされた。え、1時間も逃げたのか。後ろから追ってくるライオンヘッドから逃げるのに夢中で気づかなかった。火事場の馬鹿力ってやつだよな。無駄に体力消耗しただけだけどな!

 

「なぁ何時まで走ってればいいんだ」

 

「む?そうだなとりあえずジュリを起こす6時になるまでは走るつもりだ。それはともかくまだしゃべる余裕があるようならペースをあげるぞ」

 

うそ……だろ?

 

マジだった。

 

「インプモンおはよう。大丈夫?」

 

「おうジュリ。ライオンヘッドヤロウの鬼畜に過剰なトレーニングとかアホだって言ってやってくれ」 

 

コヒューコヒューと言いながらオレは地面に倒れてる。話すの辛いわー。知ってるか某ゲームで疲労とかたまったらデジモンの寿命縮むんだぜ。

 

「ああインプモン、1時間休憩して疲労が取れたら特訓再開だ」

 

oh……前世の某ゲームで休憩挟んでトレーニング漬けにしたデジモンに謝りたい。

 

ふと思ったこの特訓ってまさか……三ヶ月後の試験まで続けるのか?って。流石に無いよな。そうだよな!

 

 

 

………無いとか無かったぜ。

 

 

あれから3ヶ月、毎週末休日は潰され毎回に無意味な猛特訓をやらされた。オレ5歳だぞと言ってもこう言うときには5歳扱いしないライオンヘッド野郎によって特訓、休憩、特訓、休憩の最低半日続く拷問みたいなローテーションでな!

 

成長期の特訓のせい、もといお陰でステータスにしたら二桁ぐらい上がったか?って感じだ。特訓の度に身体能力が上がるしデジモンワールドみたいにガンガン身体能力上がってく感じがした。あと寿命が毎日ガリガリ削れてる感じがした(震え声)

 

 

…雄英の誰か知らないけど間違えてオレも推薦扱いにした奴覚えてろよ。

 

  

 

特訓を受けてたらいつのまにか3ヶ月経ち試験日だ。マトモに記憶が残ってないってヤバイだろ。なんか思い出そうとすると体が震えるんだ。

 

「き、緊張するね」

 

「うむ」

 

何処まで続いてるかわからないデカイ雄英の校舎を見てジュリがそう言った。あのレオモンも緊張してる感じがする。オレは緊張しないのか?

するわけないだろ。オレは推薦は間違いでしたって言われて帰るだけだろうし。緊張とかする理由がない。……ほんとなんで特訓とかやらされたんだろうなぁ。

 

オレの推薦間違えたやつ会えるかなー…、雄英関係者だろうし…会ったら三ヶ月の思いを込めて是非とも殴りたい……。

 

「インプモンなんで泣いてんだ?」

 

恨みを思い出したら三ヶ月の苦しみを思い出しちまったよ。

 

「じゃあ入ろうか」

 

どこら辺でオレは間違ってたって言われるんだろうな。あの確認してる所でかな。

 

「推薦の確認はされました。どうぞ中にお入りください。」

 

ん?

 

『じゃあ!これより試験の説明をするぜ!』

 

まだ帰れないのか。

 

『試験開始!』

 

…え、なんでオレ試験に参加してんの?

    

 


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