衝動的なの   作:ソウクイ

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ゲートに巫女さん6

 

『日本各地の神社やお寺に例年の数十倍と関係者が言うほど多くの人が詰めかけると言う珍しい現象が起きています』

 

『やはりこれは……アレでしょうか。銀座の人々を救った東方projectと言う作品の博麗霊夢に良く似た少女の影響でしょうか』

 

『それも大いに理由として有るでしょうが、数日前にありました国会審議中に起きた幽霊の様なモノが現れた怪奇現象も関係あるでしょう。……恐ろしい幽霊が存在すると多くの人が思ったのでしょう。その証拠と言いますか神社やお寺等では悪霊退散の御札などが良く売れているそうです』

 

『あの放送ですか。あれは確かに恐ろしかった。私も御札を購入しましたよ』

 

『先ほど話題に上りました国会審議中に起きた怪奇現象について重大な新情報があります。匿名の政府関係者が話してくれた事なのですが、博麗霊夢に似た少女の作製した特別な護符により怪奇現象が起きた可能性があると』

 

『特別な護符であの現象が起きた?』

 

『どういうことでしょうか。その護符で幽霊が見えるようになったと言うことでしょうか?』

 

『政府関係者によりますと、護符を持てば基本的に誰でも幽霊が見えるようになるそうです』

 

『ゆ、幽霊が見える護符ですか、事件の前なら笑い話にしか成りませんが』

 

『本物と考えていいですよね』

 

『えーその幽霊の見える護符は政治家達が持っていたんですか』

 

『あの現象が起きた場所から考えてそうでしょうね』

 

『政府発表では彼女は特地に特別顧問として随行しているとの事ですのですが、彼女が特地に行く前に政治家達が護符を貰っていたと言う事ですか?』

 

『恐らく』

 

『庶民には内緒で特別な護符を政治家達だけが貰っていた。これが事実ならけしからん事ですね』

 

 

 

 

 

 

「先日の議会で護符で見えていた幽霊がテレビにも映ったのはどういう事だね」 

 

「製作をした彼女に連絡した所、議員の皆様が持った護符が一ヶ所に集まりすぎた事から護符同士の共鳴で力が増して起きた現象かもとの事です」

 

「なら議場等集まる場所に護符を持っていけばまた同じことが起こると言うことか」

 

「護符の持ち込みを禁止か制限するしかないな」

 

「それは当然だが、それよりあの議会の時に複数の議員に対して……幽霊がアイツに殺されたと騒いだのはどうなっている。世間の反応は、幽霊なんてバカらしいとあの放送が悪質なイタズラと扱われたりしていないのか」

 

「概ね幽霊が存在したと世間は認識しているようです」  

 

「真実と扱われたのか。あの門の事で世間の常識が変わりやすくなっていたのだろうかな」

 

「それでは尚の事、幽霊が殺したと騒いだ事は放置はできないな。幽霊の証言としてもあんなにハッキリと公に放送されたんだ。殺したと名指しされた議員はどうしてる?」

 

「名指しされた議員の方々は全員が否定していますが………怪しいとしか」

 

「私も殺したと騒ぐ幽霊を見る何人かの顔色を見たが……大体が黒としか思えなかったな」

 

「あの騒いでいた幽霊の身元は?」

 

「はい警察や政府にテレビを見て幽霊の親族という人物から連絡が来たので、何人か幽霊の身元は判明しているそうです。その幽霊とされる人物ですが、一部を除いて警察では行方不明や事件性はないと片付けられていたそうです……」

 

「最悪な予想しか出来ないな。どうなることか」

 

「これで事件となれば。事件性が無いと判断したのを無能扱いならまだいいが。警察が殺人を隠したと言うことになれば大問題になるぞ」

 

「問題と言えば、特定の国と関係が噂される議員が多かったな……余計に問題になりそうだな。国外勢力も関与した事件となれば」

 

「そう言えばマスコミが幽霊が騒いだ内容について露骨に触れていなかったな。真っ黒過ぎて笑えるよ」

 

「事件については今の時点では公安と警察に任せるしかないとして……公安と警察関係から護符の配給の要望が来ています」

 

「まさか霊を捜査に利用するつもりなのか。それなら幽霊の証言を法的な証拠とできるかの問題がでるだろうが……」

 

「法的な話は後日として、それより警察から来たのなら他からも要求が来るんじゃないか」

 

「はい、今回の騒ぎで野党や海外、研究機関、宗教関係、様々な所から護符を寄越すようにと要求が来ています」

 

「そうなるだろうな」

 

「……独占したと騒がれるのは面倒だ。渡さないといけないだろうな」

 

「護符の数が確実に足りなくなるぞ」

 

「増産してもらいたいが、今時点でも護符造りにだいぶ彼女に無理をさせたそうだ。休息が必要と報告がきている」

 

「仕方ない。現状の護符の数でやりくりするしかないだろうね」

 

「彼女以外で護符作製は無理なのか?」

 

「その宗教関係者に確認はとりましたが……残念ながら」

 

「そうか。……彼女だけが特別なのか?それとも特別な力を持った人間や存在は何処か別の場所に居るのか……」

 

「別な場所、幻想郷とやらか。設定としては日本の隠れ里の様な場所として有るのだよな。自衛隊の報告からして門の向こう側はどうやら件の幻想郷とはまるで違うようだが、国内の調査の進展はないのか」

 

「以前報告しました彼女のこと以外には……」

 

「そうか…」  

 

「彼女の事はこのまま監視を?少し…その…変人の様ですが今のところただの一般人のようにしか見られないとの事ですが」

 

「今のところは容姿も似て同姓同名な事だけが根拠か。完全に別人の可能性もあるが…………他国の事もある、念のために保護すべきだろう」

 

「わかりました」  

 

「…それと話は戻るが、やはり護符はさらに必要だ。彼女には悪いが可能な限り護符の増産を頼んでおいてくれ」

 

 

 

 

 

 

 

「あー……なんかスゴい此方に来たの正解と思うわー。」  

 

何故かそう感じた。

 

私はいま門のあるアルヌス?の丘を離れて自衛隊の車にのって移動してる。行き先はイタリア?とかそう言う町。伊丹と避難民の人がその町に物を売りに行くと聞いて、護符作りも落ち着いたし無理矢理ついていくことにした。

 

其れにしてもその町に行くのが避難民の中の女の子だけってどういうこと。避難民は女子供と怪我人ばかりだったけど男がいなかった訳でないのに。特に先生みたいな扱いのあのじいさんとかが来るべきじゃない?

 

自衛隊の人以外の現地人は三人、三人とも可愛い女の子ばかり。隊長は伊丹。

 

「やはり伊丹はロリコン」

 

「おい?随行員の人選は俺が選んだ訳じゃないからな」

 

選んでなくても女の子ばかりのメンバーを受け入れただけでもアウトじゃない。

 

「うぅ」

 

「人をロリコンとか言う前にソコの巫女擬き、エルフさん、テュカに抱きつくのやめろ」

 

伊丹が羨ましそうにそう言ってきた。

 

「何か怖がられてるから慣れて貰おうとしてるだけなんだけど?」

 

決して不純な意思はないわ(キリッ)

なにもしてないのに初対面の頃から怖がられてて何度か会っても治らない。いい加減にどうにかしたいだけだし。

 

「補食者に抱きつかれて慣れるの死ぬ覚悟が出来た時だけだと思うぞ」

 

「私は熊か何かか」

 

いったいどういう例えよ。というか私だって単に嫌がられてるならなにもしないけど。

 

「……うぅ」

 

離れたら離れたで不安そうな目で見てくる。で、自分から近付いてくるし。

 

「どっちなのよ」

 

怖がってる風なのに近くにくるって。

 

「貴女相手に畏怖と畏敬を同時に感じてしまってるみたいだから、仕方ないわー」

 

何故か普通に此方の言語を話してる黒ゴスロリさん。ロゥリィと言う名前の人で亜神なそう。亜神と言うのは人と神の中間な神になる前段階らしい。つまりこの世界の神様は元は人ばかりってこと?日本の神話だと神様は産まれた時から神様何だけど。  

で、初対面の時にロゥリィが私の事を神とか言ったから亜神と勘違いしてたと思えば、ガチの神様と誤認してたそう。周りの魂が影響受けてたり、感じる力が神様クラスだったらしいからとか。私ぐらいが神様に見えるってこの世界の神様って……

 

エルフさんの反応の可笑しい原因はその神様クラス(笑)の力のせいらしい、その力が怖いけど近づくってドM?

 

 

「この車と言うのはガソリンというので動いている。ガソリンは化石燃料、化石燃料とはなに?」

 

ゴスロリさんエルフさん自衛隊の人以外にはあと一人だけ。三人目は私と同い年ぐらいの無表情娘のレレイ。無表情で青い髪にレレイって……プラグスーツ着せたいと思った私は間違ってないと思う。

 

レレイは学者さんらしくて知識欲旺盛で、早々に日本語を覚えたりと頭いい。それで日本の色んなモノに興味津々なのは良いけど…… 流石に武器にも興味示すのには注意しておいた。所属違うとしても日本からしたら侵略してきた世界の住民だしね。武器の事とか調べてたら過剰な反応する人が居ても可笑しくないし。と言うか連れてきた伊丹が注意しろと思う。

 

 

 

現地人がそれで 自衛隊の人は栗林さんというロリ巨乳。清楚美人ぽい黒川さん。あと他男

 

「黒ゴスロリ、エルフ、ロリ、ロリ巨乳、清楚美人…………ねぇ伊丹、ギャルゲーみたいな状況と思わない?」 

 

「思わねーよ」

 

意味深な笑みで聞いたら速攻で否定した。

目が泳いでいるし思ってたでしょ。

 

「じゃあ試しにネットに伊丹のこの状況とか流して反応とか確認してみる?」

 

「やめろよ!絶対にやめろよ!」

 

「伊丹を題材にギャルゲー作られたりして」

 

「不吉な事を言うな!?」

 

「黒髪の美少女、外見は正統派ヒロイン……なのになんで中身が」 

 

ん?私にサインをねだってきた倉田って人が泣いてる。黒髪って、黒川さんのこと?

 

「倉田、泣くなよ」

 

「だって博麗霊夢がこんななんて!!ギャルゲーとか言うなんて!」

 

こんなって酷くない。

エロゲーって言わない配慮をしたのに。

 

「コイツは博麗霊夢は博麗霊夢でもMADの中身が綺麗じゃない方の博麗霊夢なんだよ」

 

抱き合うかたちで悔し涙みたいなのを流す二人。

なんか腹立つ。中身綺麗じゃないって。スマホで動画をコッソリと撮影。通信が通じる所で某BLサイトに流しとこ

 

ん?  

 

「お取り込み中スミマセン隊長、前方に黒煙が」

 

「……えぇまた黒煙かよ」

 

またって、そう言えば前にも黒煙が出てたって話しがあったけ、確かその時には、ドラゴンが見付かったて。

 

 

え、つまり前方にドラゴンいるの?

 

 

 

 


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