衝動的なの   作:ソウクイ

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まどかマギカINバーンさま2

 

 

バーンさ、いや暁美ほむらは思う。  

三つ編みと眼鏡を外した時もそうだがイメチェンで周りの反応が変わりすぎだろうと。

 

前回の鹿目まどかの願いで強くなりオマケにちょっと姿の変わった暁美ほむら、何度も体験した中学の初登校日。暁美ほむらは何時もと同じ様にしていたのに色々と変化が起きてしまった。 

 

先ず何時も鹿目まどかに保健室に連れていって貰うのだが、今回は逆で何故か声を掛けると気絶した鹿目まどかを暁美ほむらが保健室に連れていくことに。保健室には邪魔者の美樹さやかも着いてきた。

 

保健室から帰る途中目覚めた鹿目まどかに、魔法少女に成らないように忠告しようとしたのだがその前の自己紹介、何故か今回に限り鹿目まどかがほむらちゃんと呼ばない。魔法少女に成らないように忠告したかったが、鹿目まどかから暁美様とか言われるのは流石に暁美ほむらとして嫌だった。ほむらちゃんと呼ぶまで名前の訂正で時間が掛かり忠告できず別れてしまった。

 

 

今日の授業も終わりに近い。忠告をどうしようかと何故か机で突っ伏す鹿目まどかを見ながら考える。決して邪な思惑で見てるわけでない。

 

 

 

 

 

 

 

「ほむらちゃん、ほむらちゃん、ほむらちゃん、ほむらちゃん、ウィヒヒ」

 

ピンク色の饅頭が机に置かれていた。

いやまどかだ。

 

「ま、まどか大丈夫?」

 

「ウィヒヒ」

 

「生きる屍の様ですわね。転校生の方に声を掛けられていきなり気絶したりしましたし、本当にどうしたのでしょう鹿目さんは」

 

「いやー……まぁ…うん………なんでかなー…」

 

「さやかさん?」

 

不思議といった様子の友人に、私、美樹さやかは言葉を濁した。なんでわかんないのよ。

今日、転校生がきた。まるで何処か別の世界から来たような浮き世離れした転校生の少女……少女?今日一日の授業でわかった転校生さま、頭も良く運動も出きる文武両道のパーフェクトガール。

 

……なんて言葉で済ませられるかぁ!!!

 

 

まだ背が異様に高いのは良いよ!二メートル越えてる感じだけど!まだギリギリあり得るから。ムキムキなのも良いよ。あんなの女子じゃねぇ!とか言わないよ!怖いし!あと体育で世界記録とか軽く越えてる記録とか出てちゃってたのもどうでも良いよ!だって世界記録とか"人類"の記録なんだし!……角生えてたよね!?あと額に3つ目があったよね!?何処から転校してきた転校生!宇宙か魔界か!!普通に学校で未知との遭遇とかふざけるな!

 

あの転校生が今まで病院で入院してたから学校に来れなかった?封印されてたから来れなかったとかの方がよっぽど信用できるね。マジで封印から目覚めた系のなにかじゃ……。

 

てか、仁美とかそうだけど、なんであの恐ろしいのを他のクラスメイトは普通に受け入れてんの。髪の手入れの仕方とか聞いてんじゃねーよ!他に聞くとこ有るだろ!

 

良くわからないけど恐ろしいあの転校生、絶対にまどかを狙ってる。だって額の目がずっとまどかの方に向いてたもん!今は普通にガン見してるし!初対面でいきなり気絶したまどかを保健室に連れ込もうとしたりしたし!暁さんって呼ぶまどかに執拗にほむらって呼ばせようとしたし!まどかヤバイよね。確実に転校生に狙われてるよ。どうしよ。まどか心労で饅頭になってうなされてるし。

 

 

 

私は学校が終った後にまどかを連れて逃げるように速攻で学校を出る。それから垂れパンダみたいな状態のまどかと一緒に恭介に渡すCDを買うのにショップに来ていた。

 

私がCDを物色してると、突然!まどかが助けてって声が聞こえるって何処かに向かって走り出した。嫌な予感がした。私はまどかを追うと怪しい感じの人気のない路地裏についた。ヤバそうなところに出た。まどかの事がなきゃ絶対にこんなところに来ないって感じの場所。

 

で、まどかを見付けた。其処に居たのはまどかだけじゃない。嫌な予感通りと言うか案の定と言うか転校生がいた!転校生が良くわからない力でまどかを誘き寄せたんだ!ヤバイ、ヤバイ。転校生がまどかに手を伸ばしてる。ま、まどかが転校生に!

 

私は近くにあった消火器を手に取り噴射した。まどかごと転校生が消火器の白い煙に包まれた。私は消火器の白い煙が出てる内にまどかの手を引いて逃げた。

 

後ろを振り返るとヒッて声が出た。

 

しょ消火器の白い煙の中から出てくる転校生は、ちょっと漏れちゃうぐらい怖かった。とにかく急いで逃げなきゃとまどかを引っ張って全力で逃げた。

 

そして逃げて息切れして立ち止まると、其処は少し開けた場所で…………変な生き物がドンドンと近づいて来ていた。

 

「さ、さやかちゃん。変なのが……」

 

な、なにこの生き物は!本当に何これ!どうみても地球の生き物じゃない。地球の生き物じゃない?

 

そ、そうか!!

 

「こ、この生き物!あの転校生の手下か!」

 

「「え」」

 

タイミング的に他に考えられない! 

わ、私達を逃がさないつもりなのか転校生!

 

も、もし転校生に捕まったらどうなるんだろう。

物凄くイヤらしい格好で転校生の傍でペットみたいな扱いを受けてる絵が浮かんだ。

 

バン、バン! 

 

銃声が聞こえたと思ったら変な生き物が破裂して消えた。銃声は続いてドンドンと破裂していく変な生き物。

 

「な、なに!?何が起きてるのよ!」

 

敵ぽい生き物が消えてるし助かってるの!?

 

「あなたたち危なかったわね」

 

声が聞こえた方を見ると胸が大きな黄色いって感じのする人が居た。手に銃みたいなのがある。もしかしてあの人が助けてくれた?

 

「え、あの、あなたは」 

 

「私?私は巴マミ」

 

「そしてボクはキュウベェさ」

 

「「え、喋った!」」

 

黄色い人、巴マミさんが自己紹介してくれた。私たちと同じ中学の1つ年上の人らしい。マミさんは魔法少女であの変な生き物は魔女の使い魔だと教えてくれた。魔女の手下があの変な生き物で使い魔……あの転校生は魔女?

あとマミさんはまどかの抱えてるキュウベェとかいう白い変なのの飼い主?……転校生の事で一杯一杯でまどかが白いの抱えてるのきずかなかった。魔法少女になってよとか言ってたけど。何これ?詳しく聞こえとしたんだけど……この存在感は!

 

 

「ひ、転校生!」

 

「あ、暁美さん」

 

いつの間にか転校生が来ていた!

ってジッとまどかをまた見てる!

 

「…………」

 

「え、あの暁美さん?」

 

「……………………」

 

「……ほ、ほむらちゃん」

 

「使い魔に襲われた様だけど、無事で何よりだは鹿目まどか」

 

あぁまどかはほむらちゃんって呼ばないとダメってことか!しつこいな本当に!?…………あと女言葉がやっぱり違和感酷いなぁ。

 

って……無事で何より?

 

「あ、あの変な生き物、使い魔ってのはあんたの手下じゃないの」

  

巴さんの話だと魔女って奴の手下みたいな話で、転校生は魔女って感じじゃないけど……あの変な生き物が出てきたタイミング的にやっぱり転校生が怪しい。

 

「…………」

 

わぁ、バカを見るような目で見られてる私。

バカにされたって腹立つってより怖いんだよアンタの目線!怖くて漏らすよ乙女が!

 

「な、なにアナタは魔女、いえ……魔女の気配はしない。何なのアナタは」

 

巴さんが困惑していた。うんうん、そう言う反応が普通よね!さぁ転校生!その正体はなに!宇宙人!魔界から来た何か!

 

「…………」    

 

沈黙!?もしかして答えなくても判るだろ的なこと?

 

「な、何なのか教えてよ……ほ、ほむらちゃん」

 

おい、なんで私がほむらちゃんって呼んだら凄いイヤそうな顔するのよ。

 

「はぁ見ればわかるでしょ?」

 

見ればわかる…………転校生を見て何なのかと聞かれたら。

 

「「…(悪魔とか?)」」

 

「どうみても貴女と同じ魔法少女でしょ」

 

指差されたマミさんが全力で首を振っていた。

それは同種扱いはイヤだろうなぁ。……て…いや!そうじゃなくて…転校生が魔法少女?それが本当なら魔法少女って概念に謝れ!!

 

「絶対に魔法少女とかないでしょ」ボソッ

 

「いや、彼女からは魔法少女に酷似した反応が………わけがわからないよ」

 

マミさんのペットが何かいってた。

 


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