衝動的なの   作:ソウクイ

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まどかマギカINバーンさま3

暁美ほむらは此までの時間の逆行では護るべき鹿目まどかとの接触は最低限にしていた。

 

暁美ほむらには色々とやることがあり時間がとれなかったと言うのも有るのだが、鹿目まどかへの情で行動が鈍らない様に、精神的な負担を軽減するためにも接触を最低限にしさらに冷たく接してもいた。

 

だが今回のループは、今度こそは終わらせられるという自信が今の暁美ほむらにはある。前の鹿目まどかから貰った力と思い。暁美ほむらはこの力ならワルプルギスの夜相手にもどうとでもなる力が今はあると過信でない確信をしている。その力は先の魔女戦にも実証しより強固な確信となった。

 

今回は身一つ有れば武器の準備など事前準備なんていらない。傍に居る方がインキュベーターの魔の手から護りやすいという理由もある。だから今回の暁美ほむらは鹿目まどかへの接触は思う存分にすることにしていた。

 

此まで暁美ほむらは片時も離れずに鹿目まどかの傍に居たという思いを、護るという崇高な目的の為に我慢をしてきた。その溜まりに溜まる我慢を抑える理由という防壁が無くなればどうなるか。

 

ただそれでも暁美ほむらには此までの時間の逆行で培ってきた鋼のような理性がある。

 

「………ほ、ほむらちゃんこれ恥ずかしいよ」

 

だから暁美ほむらの理性のお陰で昼休み鹿目まどかは、膝に乗せられお弁当をアーンで食べさせられると言う状況で済んでいた。

 

 

 

 

美樹さやかは昨日、まどかと巴マミの家で世界の表にはでない魔法少女と魔女について聞いた。そして巴マミのように魔法少女になる素質が自分達にはあるとインキュベーター、いやQBから教えられた。

 

14歳の少女が魔法少女という言葉に惹かれるのは当然だ。オマケに魔法少女に成るときに願いも叶うと聞いたら、魔法少女に成りたいと思うのが普通か。ただ……その実際に見る魔法少女が、正義の味方と見える巴マミだけならともかく、もう何というか凄い感じの人も居たらどうだろう。

 

何故か暁美ほむらにはソウルジェムとか言う魔法少女に必須のアイテムは無いのだが、たぶん魔法少女だと魔法少女にする契約の担い手であるQBは証言した。QBから魔法少女だと認められた暁美ほむらに対しての、同じ魔法少女と言うことになる巴マミの反応は……まぁアレだった。

 

………普通の少女がこの二人(主に一人)を見て同じ魔法少女に成りたいと思えるだろうか。

 

 

 

悩む二人に巴マミは昨日、実際に魔法少女による魔女退治を見学することを提案。昨日見学したその上で美樹さやかは悩んだ。

 

 

美樹さやかは巴マミは二人に魔法少女に成ることを恐らく望んでいると感じた。逆に暁美ほむらは二人が魔法少女に成るのを反対した。

 

「(うーんどうしよう)」

 

魔法少女になるべきか成らざるべきか。

願いは有るんだけど………………あるんだけど。

 

昨日の魔女退治は正直凄い怖かった。

アレが魔法少女と魔女の戦いの世界。ちょっとでも入り込んだら消し炭になりそうな世界。魔法少女になるってことはあんな世界に入るってこと……。

 

巴さんがこんなの違うって言ってたけど、実際にあったし。

 

なんか魔法少女には縄張り争いがあるそうなんだよね。転校生が私達が魔法少女になるのを反対するの、競争相手が増えるのを避けるためとかマミさんは言ってた。魔女を倒したときにあるグリーフシードって言うのの為に縄張り争いが有るのが嘘って思わないけど……転校生のまどかへの態度的になんか違うと思う。とりあえずお昼休みにまどかを膝に乗せて、弁当を真顔でアーンさせようとしている姿を見るとねー。

 

うん。私はまどかから来る視線を見ないようにして無心に弁当を食う。

 

 

はぁ魔法少女になるの本当にどうしよう。

 

……転校生と同類になるのはなぁ。

 

 

 

 

 

 

彼女(?)は何なのだろう。

 

魔法少女……同じ魔法少女って……契約した覚えはないけど魔法少女とキュウベェは認めたけど、絶対に魔法少女でない彼女……だって彼女、ソウルジェム持ってなかったもん。魔法少女でソウルジェムが無いってあり得ないでしょ!鹿目さんたちと別れた後にもキュウベェにもう一度本当に魔法少女なのか聞いたけど魔法少女だよ……多分、ってキュウベェは答えた。歯切れが悪いキュウベェって初めて。

 

魔法少女か以前に女性、いえ人なのか怪しい彼女は邪魔者。二人の後輩候補が魔法少女になるのを反対して妨害もしてくる彼女。

 

 

私が彼女に対抗する?

 

ふ、ムリよ!

 

ムリいや恐い。

 

昨日鹿目さんたち二人に魔法少女の見学魔女退治を体験してもらうのに、彼女達を襲った使い魔の大元の魔女の結界にまで来てもらったの。そこにあの彼女もついてきた。二人には私が華麗に鮮烈に魔女を倒す瞬間を見てもらいたかったのに…魔女の姿を見る前に終わった。彼女が外から結界丸ごと爆破したから。結界の中って結構広いのよ……それ丸ごと爆破……。

 

どんな爆発か言われたらそうね……核とかそんな感じの連想できる爆破って言ったらわかる?あんなの暁美さんの見た目抜きにも対抗したいと思うかしら?戦ったら私は無駄にあの魔女みたいに消し飛ぶだけでしょう?あんなの戦闘になった段階で負けだもん(涙目)

 

初めて魔女と戦った時より怖かった……グスッ。

 

昨日は魔法少女ってこんな感じなんだって二人にドン引きされたのには思わず、こんなの魔法少女じゃないから!って必死に叫んでた。年上の威厳を出してたのに……。

 

 

キュウベェは積極的に二人を勧誘する気はないみたいだけど、私は出来たら鹿目さんたち二人には同じ魔法少女になってもらいたい。けど傍に彼女も居るから近付くの恐い。私は遠くから屋上でお弁当を食べる三人を見るしかない。私は一人で食べてるのに……。

 

 

……彼女の膝に乗せられてお弁当を食べさせて貰ってる鹿目さん………………

 

 

 

羨ましい。

 


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